【小説】豊と正の、珍道中16

ー麦屋市の跡ー

 線路沿いを、歩き続けついに麦屋市駅に着いた。だが麦屋市は焼け野原と化していた。四人は驚き愕然とした
「なんかしばらく見ないうちに、かなり変わってしまったな…まるで戦争中に、空襲を受けた後みたいな感じだな…」
正は変わり果てた、自分たちの故郷が悲惨な情景に愕然となりながら、たちすくんだ。文香は
「なにこれ…私たちの故郷が、まるで違う光景だね…豊の根性叩き直すどころじゃないね…あの大魔神がすっかり私たちの居場所なくしてくれたね!」
文香は怒りを大魔神に持ち始めた。その時だった!

ハレハ!メタル大魔神ナリ!ミタカ!ワレワレハ!メタル大帝国ヲココニ建設スルナリ!

なんと豊達の目の前に、大魔神が現れた!文香は
「あれが大魔神!ふざけるのもたいがいにしろ!」
怒鳴りながら、リュックから爺さんから正が受け取ったこん棒取り向かっていった!
「やめとけー!殺されてまうど!」
炎の皇帝が、現れ
「この女は連れていく!人質だ!悔しければ、大魔神様に、忠誠するか、せいぜい足らん頭で知恵をしぼって策謀でも練るんだな!」
大惨事になってしまった。

ー大魔神の策謀ー

豊はつぶやいた
「大変だとは思うけど文香が、ただでやられるとはおもわないけどな…大魔神の狙いはメタルの大布教だから…メタルヲタクのオレもつかまってみたいけどな…メタル聴き放題だから…」
正は
「本当に能天気なのかある意味洞察力あるな…文香はメタル大嫌いだから、抵抗はするだろうけど、すぐにポップスやいろんな音楽のアーティストがやってきて、交渉はするだけでたいしたことないかもな…昔のファンタジー映画の、姫様がさらわれたのとはぜんぜん違うと思う…まさか文香にデスメタルのボーカルやらせる気なのかな…」
「まさかね…文香に限ってメタルのボーカルなんて絶対やらない…私は実はメタル好きで、様式美メタルは聴いてたりしてたけど…私ならボーカルやりたいな…」
朋佳はつぶやいた
「朋佳が一番能天気だな…こんな時にメタル好きだったとかカミングアウトするし、ボーカルやりたいとか言い出すし…」
正は呆れ果てていた。

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