【小説】豊と正の、珍道中6

   ー老人と孫との戦ー

 「 おー!マサル!シンヤ!こいつら失礼極まりないことした上逃げおったをおい!」
「なんなんだよジジイの知り合いか!」
「孫じゃ!よく来たのー!」
「マサル!シンヤ!こいつら叩きのめすんじゃ!」
「よくもじいちゃんの顔に泥を塗って秘密基地からムチ盗んだな!許さんぞ!オッサン二人!」
そう言ってこどもは、バットで殴りかかってきた!
「オイオイ!そんなもんで殴られたら死んでまうど!」
「おるせーな!野球の練習してんじゃねぇか!それホームランいくぞ!」
そう言ってバットで正の頭を殴ろうとした!正は蹴りを子供の手めがけてうちバットを吹っ飛ばした!
「スゲー正お前めちゃくちゃつえーんだな!」
「これでもひそかに空手やってたんだ!」
「まじかよ…」
「さあ豊!お前はリュックからムチ出してジジイのひっ叩いてジジイのこん棒盗め!」
「そんな事できるかー!」
「それを出来んとこの修羅場はどうにもならんぞ!」
正がそう言うと豊はリュックからムチを出した!
ムチを爺さんの腕をめがけて振り回した
「こうなりゃやけだ!女王様とお呼び!」
そう叫んで豊は爺さんの腕めがけてムチを振り回した!するとムチは爺さんのこん棒に巻き付き引っ張ると、こん棒を奪い豊はこん棒を手に入れた!
「やればできるじゃねーか!スゲーぞ豊!ムチは捨ててこん棒盗め!リュックに入れろ!」
「わかった!」
そう叫んで豊はリュックにこん棒を入れて、正に
「あとは頼む!」
そう言って座り込んだ…
「さあガキ共ムチは返す!」
「もうこれぐらいにしてください…」
「爺さんも悪かった…200円出そう帽子は受け取るから…」
「やっと素直になったか…だけどマサルとシンヤにガキ共呼ばわりしたこと詫びろ!」
「わるかったすまない…オレたちも、いきなりこんなことになって気が動転してたんだ…」
そう言うと子供も老人も
「いやワシらこそ悪かった…次の町へ行くがよい…こん棒はくれてやる…」
正は
「ありがとう爺さん…」
そう言うと子供と爺さんは駅まで見送りに来てくれた。

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