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お中元の話

日頃、お世話になっている人に
感謝の気持ちを込めて贈るお中元ですが
あなたは、この慣習やられていますか?

“東京ウォーカー”に掲載された
結果によりますと、
「贈ったことがある」が、凡そ8割、
「贈ったことがない」が、凡そ2割だったそうです

ちなみにお中元を贈ったことがないという
人の奥は若い人が中心のようです。

お中元の歴史
いつから始まったのかといいますと
室町時代、公家の間で広まりはじめ、
江戸時代には庶民の間に浸透していきました。

当時の贈答品として重宝されていたのは、
うどん、そうめんなどの乾麺だったようです。

また商人たちが決算期である
中元や歳暮の時期に、
お得意先に対して手ぬぐいなどの
粗品を配ったことも
贈答の活性化につながったと言われています

余ったものはどうしていた
現代では、ネットオークションや
フリマアプリなどがありますが、
江戸時代、大量に贈られ
余ったものなどは、どうしていたのでしようか?
 
江戸時代後期の風俗百科事典『守貞謾稿』で
「江戸にあって京・大坂にはない商売の第一」として
紹介されているのが
献残屋(けんざんや)という商売でした。
 
江戸時代は、紙や蝋燭などの再利用は
ごく日常的で、
かまどの灰や馬糞なども
肥料として使われるなど、
完全なるリサイクル社会でしたが、
この献残屋という商売は
現代のリサイクルショップでした。
 
扱う品物は武家が多かった
江戸ならではのもので、
たとえば…熨斗鮑、カラスミ、
雲丹、昆布などなど、
いわゆる武家向けの定番贈答品でした。
 
献残屋とは、武家や大名が
贈答などでもらった品物のうち
不要なものを買い取り、
それらを再びラッピングして、
新品より安価で再販するというお店でした。

つまり、見栄は大事だが、
お金はあまりない武家にとって
献残屋は、かなりありがたいお店だったのです。
 
小説にも登場
ちなみにそんな献残屋を描いた、
山本一力さんの時代小説
『まいない節 献残屋佐吉御用帖』という本も
出版されています。


お中元のタブー
現代のお中元のタブーもご紹介。
タブーとつれているもの
その①は
包丁やハサミ、ナイフといった
刃物類。
これらは「縁を断ち切る」という
意味にとらえられてしまううため。

ついでのタブー商品は、ハンカチ
漢字で「手巾(てぎれ)」と書くハンカチは、
「手切れ」を連想させます。
縁を切る、という意味にとられてしまうため
避けるようにしましょう。

履物もタブーとされます。
「踏みつける」「足蹴にする」などを
連想させるため
特に上司や取引先などに贈るのは、
失礼に当たるため、
靴、スリッパ、靴下といった
履物を贈るのは避けるようにして下さい。




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