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フラッシュに裸一貫「変わるわよ」

 タイトルにある「フラッシュ」は、昭和の有名な漫画アニメ『キューティーハニー』のハニーちゃんが変身するときの「ハニーフラッシュ!」じゃなくて、カメラのフラッシュ
 政治資金規正法違反事件を受けて、自民党の派閥解散ドミノが発生しております。このフラッシュを浴びながら、自民党各派閥の幹部の皆さんが「派閥解散します」。

 ニュースによれば、支持率順調に低下中のキッシー首相は、派閥を解散して「国民の信頼回復」を得たいと申したとか何とか。が、渋っている大物派閥があるとか何とか。
 派閥解散で、政界立場アイデンティティーであったところの派閥の衣装を脱いで真っ裸になった皆さん、どう変わるんでしょうね。真っ裸になったからってハニーちゃんのようにカッコ良く「愛の戦士」ならぬ「(国民)信頼の戦士」とはならんやろけどなと、国民は低体温視線で見守っています。だって、問題は派閥だけじゃないもん。


 ここで話は「変わるわよ」。
 何度もくどいですが、元ネタの『キューティーハニー』は、設定もストーリーもすごく面白いんだけれど、『真っ裸』シーンのお陰で子供はひどく見づらかった。面白いんだから、『真っ裸』なくして堂々と見られるようにしてよと思ったいた子供は、私だけではないと思うんだが。
 ただ、アニメのオープニングもセクシー(というよりエッチ)なんだけれど、でもすごくスピーディーでスタイリッシュで実に上手い。エッチいらんと思いながらも、その要素を上手く使って表現しているから、それがないとオープニングの素晴らしさが半減するし、そこは痛し痒し……。ジレンマがある。
 反してエンディングは、オープニングが「動」なら「静」。バラード調の曲に物静かな静止画像が流れ、物憂げなハニーの表情と相まって「泣ける」演出だ。たかが(と言ったら失礼なのかもしれないが)子供向けアニメに、実に上手い構成だ。

 残念ながら尻切れトンボな感じでアニメは終わってしまったが、あとから知ったのだが、実は原作漫画の方も打ち切りで、尻切れトンボどころかぶつ切れで、本当にエピソードの途中で終わっている。アニメになるぐらいだから人気がなかったのじゃないと思うのだけれど、何が原因だったのだろう。
ググってみたら、アニメの方は、PTA的要因であったようだが、漫画の方はどうもはっきりしない。

 更に余談であるが、ずっとあとの時代にアニメの「セーラームーン」を一度だけ見たことがあるのだが(漫画は見ていない)、主人公の変身シーンに「えっ、ハニーフラッシュ?」と目が点になった。でも、PTA的叩きは聞いたことがない。当時務めていた職場で、子供にセンセーショナルなぐらいブームが来ていると同僚たちがいうので、見てみたのだが、彼ら彼女らもみんな、うちの子が、孫が、セーラームンのなんちゃらいうステッキ? みたいなもんを欲しがってねだるという話はするが、「けしからん」という話は全然きかなかった。たまたま私の見た回がそうだったのか、主人公は見ているこっちが恥ずかしくなるぐらいミーハーおバカっぷりで、真っ裸とおバカでも問題にならんのかとビックリした。何がハニーと違ったのか。
時代が違うのだと言えばそうだが、だったら、ハニー放映当時の学校・社会公認の女子向け短パン「ブルマ」(ほんと、アレはセクハラ以上だよな)は、あの辺りから問題視されてきたのに、ハニー放映当時は野放しだった。
ちなみに、「ブルマ」公式当時でも、女子たちは嫌がって、小学校高学年ぐらいから夏でも長ズボンを上に穿いていた。
ハニーはアウトでブルマはOK。セーラームーンはOKでブルマはアウト。その違いが私には未だにさっぱりわからん。

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