見出し画像

麻雀66:ビーストはセミ進出できるか【2023−24Mリーグ#13】

ラスト10戦の攻防

Mリーグ2023−24シーズンもいよいよ終盤戦。
プラスポイントの上位5チームはよっぽどの事件が起きない限りセミファイナル進出は確実の状況で、早くも来たるセミファイナルで有利なポジションを築く行動に出ている。
今季はなんといっても下位4チームによるセミファイナル進出の残り1席をかけた熾烈な戦いが面白い。
3月8日終了時点での勝ち上がりボーダーは、ビースト▲331.2p。もっとも、最下位のフェニックスにしてもボーダーまで102.2pと、直接対決の1ゲームでひっくり返る僅差に4チームがひしめく大混戦。
今季からの参戦チーム、ビーストが初年度からセミファイナル進出なるか。残り10戦を展望してみたい。

ボーダーは有利か不利か

ビーストがこのタイミングでボーダーのポジションにあることは優位といえるのだろうか。

ここ最近を少し遡ると、ボーダーチームがころころと入れ替わっている。風林火山→フェニックス→雷電→ビーストといった具合だ。

そもそも1Gの結果で入れ替わりやすいくらい僅差であるということが大きいが、一気に抜け出すチームが出てこないことには理由があるように思う。

要因はさまざまあるだろうが、ひとつにはボーダーチームは他チームからのマークが厳しいということだ。
直近までボーダーであった雷電はライバルチームの風林火山とのここ4戦の直接対決において、風林火山より上の着順はわずかに1回。
では、厳しいマークの他チームが抜け出す展開になっているかといえば、そうもなっていない。
すなわち、下位4チームが小競り合いした結果、共倒れている状況となっているわけだ。

そこで、ビーストの主力である、猿川・鈴木大介の2選手がキーになってくる。
猿川は苦しい状況からでも局面をこじ開けてくる「モンキーマジック」が持ち味であり、小競り合いの展開はむしろ得意分野といえるのではないか。


もう一方の大介はMリーグ36名の中でも3本の指に入る「爆発力」の持ち主。先日、ドリブンズ・たろうがMリーグレコードとなる112800点を出すまでは大介がシーズン最高得点記録であった。大介がこのまま黙っているとは到底思えず、静かに闘志を燃やしていることだろう。
こうした両選手の持ち味が今後の10戦で発揮されれば、ビーストが抜け出す展開も現実味を帯びてくる。

ライバルチームはどこか

チームの状況からみて、ビーストのライバル最有力は「風林火山」だと思う。
そう考えるいちばんの理由は、松が瀬の復調だ。直近3戦は2−1−2と、トップこそ少ないが全連帯としっかりポイントを持ち帰っている。
なにより、小競り合いの状況においては、抜け出せないまでもラスを引かず集団についていくことが重要だろう。その意味で、風林火山の4選手が最も安定感があり、優勝経験もある実績からみても、セミファイナル進出チームとなっておかしくない。

とはいえ、「雷電」、「フェニックス」にも進出の芽がないとはいえない。しかし、いささか不安要素があるのは否めない。

雷電は本田・黒沢がどうにも元気がない。麻雀がどうということよりも、運気が爆発するような気持ちのいい勝利が今季は極端に少ない。この最終盤ではツイている選手が各チームの脅威となるだけに、この2人がライバルチームから与し易いと思われているように思えてならない。

フェニックスについても雷電と同様の理由で、チーム浮上のきっかけとなる好調選手が不在の状況。少し前に、ボーダーでま浮上した時の勢いが復活してくれば良いが・・・。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?