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麻雀71:セミファイナルも混沌の様相【2023−24Mリーグ#16】

セミファイナル開幕

4月8日、白熱したレギュラーシーズンから1週間のインターバルをとってセミファイナルがスタートした。
進出チームの顔ぶれをみると、優勝経験のないチームは唯一、コナミ麻雀格闘倶楽部のみ。つまり、それ以外のチームが優勝すれば、Mリーグ初となる2回目優勝チームが誕生することになる。Mリーグも歴史を積み重ねてきたものだと実感する。

レギュラーシーズンのポイントを半分にして、各チーム20ゲームを闘うレギュレーション。ポイントをみれば、パイレーツが抜けている状況。レギュラーでの戦いぶりをみると、20ゲームあるとはいえファイナルへ1席を確保しているように思える。一方、2〜6位までは約200p差でひしめいている格好であり、まだまだ予断を許さない状況であろう。

Day1 アベマズ、デイリーダブル

冒頭に優勝チームに触れたが、中でもアベマズは唯一「連覇」の称号が狙えるチーム。主人公チームを自称するチームだけに、当然狙っていることだろう。
そんなアベマズは、日向→松本のリレーで見事にデイリーダブル。6位→2位へ一気にジャンプアップ。ポイント・順位の面で有利になっただけでなく、チームに勢いがついたことが短期決戦であるだけに大きいと思える。裏を返せば、デイリーダブルで一気にひっくり返せることが証明できただけに、現状の下位チームにとっては自チームがこれを目指す一方、上位チームからすればこれを阻止するなどが勝ち上がりに重要なポイントだと再認識したことだろう。

また、これまでのMリーグでのジンクスが話題になった。
「前年の優勝チームはファイナルに進出できない」
「初戦トップのチームはファイナルに進出する」
前年優勝チームのアベマズが初戦トップとなったことで、どちらかのジンクスが崩れることが確定した。アベマズファンからすれば、前者のジンクスが崩れることを願っていることだろう。

Day2 パイレーツが連続ラス

ファイナル当確と思われたパイレーツ。この日は、瑞原→小林のエースリレーとなったが、揃ってラスを引く結果となった。

もともとポイントに余裕があっただけに、全体順位にはそれほど大きく影響していないようにみえる。しかし、瑞原はセミファイナルで結果が出せておらず、気持ちの面で今後の対局に影響が出そう。そうした影響を気にするチームとは思えないが、短期決戦では何があるかわからないだけに、悪影響は少しでも排除したいと考えておかしくない。瑞原以外に好調者が出てくれば、こうした心配をすることなくなるが、好調者がでてこない場合には、パイレーツの敗退も視野に入ってくる惧れがある。

Day3 伊達、久しぶりの登板でトップ

今シーズンの伊達は「4着回避率」で個人タイトルを獲得し、デビューから3年連続で個人タイトルを総ナメした格好。
レギュラー終盤にはタイトル獲得のため出場機会を抑制していた面もあっただけに、ブランクが空いての登板となった伊達であったが、そんな心配は不要であった。
この日の伊達は、終始やさしい笑みをたたえながら、落ち着いた佇まいであった。まさに王者の風格。トップという結果以上に、今後のセミファイナル戦線での活躍を予感させる頼もしさを感じさせる雰囲気であった。

また、ドリブンズの新加入選手である、浅見・太がセミファイナルに初登場。
両者ともに緊張感が漂ってはいたものの、レギュラーと変わらない打牌選択ができていたように見えた。このうち、太は見事にトップを獲得。チームとしてもセミでの初トップとなり、好位置をキープする結果となった。

Day4 風林火山、デイリーダブル

ここまですでに波乱のセミファイナルの様相であったが、またまた波乱の展開。
風林火山が亜樹→勝又のリレーでデイリーダブル達成。アベマズを抜いて一気に2位にジャンプアップ。ここまでトップがない1位パイレーツまで200p弱まで迫った。
風林火山推しの私は、前回優勝した時の雰囲気を感じさせる、勢い・流れ・風が風林火山に向いている、根拠ない感触を感じてしまうぐらいうれしい瞬間だった。

今季のキーマンに指名された、亜樹。レギュラーではマイナスに沈み勝負所でも結果が出なかった亜樹だったが、セミファイナルに入って2連勝と爆発。藤沢監督のキーマン指名をこのままの勢いで達成してほしい。

軍師・勝又の安定感はセミファイナルに入っても健在。鈴木優、伊達、園田とのレギュラー成績上位者同士での対局にのぞみ、堂々のトップ。
勝ったり負けたりが麻雀の本質ではあるが、大事な場面での勝率や安定感を期待して起用されるのがエースの条件。風林火山においてその条件を満たしているのが勝又であり、絶対的なエースがいるかいないかは、短期決戦を制するうえで非常に大きな要素になってくる。
絶対的エース・勝又がしっかりと結果をだした風林火山が、ここで敗退するとは思えない。

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