ロサンゼルス生活35日目-36日目

ロサンゼルスはサニーデイが続いている。

-28日(日)

日曜日。朝からサンフェルナンドバレーのお寺に出かけた。サンデーサービスに参加する。いつものようにお話を聞いたり、歌を歌ったりした。キリスト教の習慣が根付いているお国柄である。日曜日の朝に教会や寺に行くことは、誰にとってもほとんど当たり前のことなのかもしれない。行くことで現実の世界から一旦離れることができるかもしれない。日常的に顔を合わせる家族や仕事などのコミュニティとは違う人々と会うことができるかもしれない。とてもいい習慣ではないかと思う。

午後。お寺のメンバーの方の誕生日会に参加する。会場はその方の娘さんのご自宅。お寺から車で15分ほど。連れて行って頂いた。行く途中の山々の景色がとても素晴らしかった。到着した。会場はお庭らしい。テントがいくつか設置されている。テーブルの上には参加者のみなさんが持ち寄った料理がたくさん並ぶ。スピーカーが持ち込まれていて音楽がかかっている。私が想像していた通りの、アメリカの日曜の午後のガーデンパーティであった。参加者は全部で30人ぐらいいたのではないだろうか。とても楽しかった。そしてとても温かかった。私が自宅で作って持って行った玉子焼きも喜んで頂けた。個人的にはもう少し甘くてもよかったかもしれないと思っている。

-29日(月)

朝から自転車でお出かけ。15分ほど行ったところにある楽器屋さんへ。ギターのキーを変えるカポタストという道具を買い求めに。キャッシャーのすぐそばにカポタストはあった。それが欲しいと店員に伝える。クレジットカードで払おうとする。カードを機械に差し込む。するとPINコードを入力しろと指示が出た。なんだそれは。日本でもアメリカでも今までそんなことを聞かれたことはなかったのだが。PINコードは4桁の数字らしい。カードを作る時に私は設定していたのだろうか。当てずっぽうでこれじゃないかと思う数字を何度か入力してみる。当たった。よかった。少し時間をかけてしまったがお店が混んでいなくてよかった。店員のお兄さんも優しい人でよかった。ピックが欲しいと言ったら、3つぐらいタダでくれたし。こういう細かい経験を繰り返して、徐々に人はその土地での生活に慣れていくのかもしれない。

日本の小説に飢えている。青空文庫というアプリで本を読むことにした。期限の切れた日本の古典文学がたくさん掲載されている。海外の日本語訳も少しある。これを機会に日本の古典文学にもっと触れていくことにしよう。この日は夏目漱石の「私の個人主義」。この本、何回読んでも面白い。私にとってとても大切なことが書かれていると思う。漱石の作品群の中で、この本はあまりフィーチャーされているような気はしない。もっと着目されてもいいと思う。漱石の思想や人生観が詰まっていると思う。電子書籍とか敬遠しがちだったけど、意外と悪くないかもしれない。謎に文字が小さい文庫本とかあるけど、ああいうのに比べるとは遥かに読みやすい。あんな小さい文字の本、一体だれがどういう風に読むのだろう。虫眼鏡でも使っているのだろうか。

その後は夜までギターを弾いていた。このところギターが面白くて仕方がない。歌を歌うのが楽しくて仕方がない。どこかのタイミングでギターと歌を披露するようにお寺の人からも求められている。練習しておいた方がいいだろう。音楽に限らず人に提供するものはなるべくクオリティの高いものの方がいいだろう。今日はエリック・クラプトンの曲をいくつか弾いた。クラプトンはすごい。曲もいいし、ギターも歌もうまい。昔によく聴いていたが、最近はあまり聴いていなかった。私の中でまたクラプトンのブームが起こり始めている。

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