救急科?まずウチで専門医とってからの方が良いよ

私は来年から救急科専門医を取得するため、専修医として3年間救命センターに勤務する予定です。
現在一人では何も出来ることがないへっぽこ研修医ですが、今回は生意気にも言いたいことを言いたいと思います。

救急って専門性ないよね

初期研修医として1ヶ月毎にローテーションしていると初日に必ず
「先生は何科に行くの?」と聞かれます。

救急科や総合診療科、総合内科に行く初期研修医は誰しも必ず
「専門を身につけた方がいいよ」と言われたことが絶対にあるはずです。

「そうっスね!とりあえず救急専門医とってから考えます!」
と気合入った研修医アピして乗り切ってきたのですが、
救急科にも専門性はあるんじゃないかとずっと思っています。

救急科にも専門性はある!

バイタル管理/急変対応/ER対応/プレホス/intensive care/災害医療/指揮系統のリーダー
これらは他科の医師が行うより救急医が行った方が確実に良いと研修医ながら思っています。

岩田健太郎先生が言っているように「ジェネシャリスト」になるのも一つの解であることは間違いないはずです。
しかし、救急医がジェネシャリストになり救急外来で働くと自分が磨いたサブスペに寄った考え方になってしまうのではないかと考えます。
そうなってしまっては「外科医が救急外来に立っている」状況と変わりません。

救急医がアイデンティティクライシスに陥らないためには


救急医が救急外来で働いている姿を見た他科の先生が「救急の先生はやっぱりちゃいますわ」と思って頂かない限り
救急医はアイデンティティクライシスに陥り続け、他科の先生から「専門を身につけた方がいいよ」とアドバイスされ続けると思います。

また、救急をやっていて急性心筋梗塞がいっぱい運ばれて来るのをみて
「自分も心カテ出来る様にならなきゃ!」と思って時間と労力をかけて心カテが出来るようになっても、重症外傷がきたら外科手術が必要だし、吐血が来たら内視鏡が必要だし、キリがありません。(全部やってるイカつい救命センターもありますよね)

救命救急医としての専門を身につけなきゃと思って頑張って心カテ出来るようになったけど、結局出来ないことばっかりじゃん、、、ってなって再びアイデンティティクライシスに陥ってしまう、、、心の弱い私だとこんな感じになってしまいそうです。

救急科専門医としての専門性を救急医がアピールし、それを見た他科の先生が「救急って専門的だよね」と思って頂ける。
その信頼と連携により救急外来に運ばれてくる患者さんが助かる確率が少しでも高まるのがベストなのではないかなと思っています。

自由なのが救急医の強み!

ダラダラと書き続けてきましたが、
私は自分が手を加えて治療してやりがいを得た!というよりも、目の前の患者さんが助かれば満足できる人間というのがあるのかもしれません。

ですので、よくある「当科的には問題ないので〜科行って下さい」みたいなのは結構ニガテだったりします。
「え、確かに当科的には問題ないけど、このおばちゃんのお腹痛いのは解決してへんや〜ん」
って思ったこともあります。(すいません)
そういう経験が私を救急科にさせたのかもしれないと書きながら思いました。

さて、実際私は6年目以降どこで何をしているのでしょうか。
生意気な研修医時代の記録としてこのnoteを残しておきたいと思います。

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