見出し画像

学童保育の現状と今後

小学校1年生から6年生まで、放課後を過ごすのが「学童保育」。国の施策名では「放課後児童クラブ」と呼ぶらしい。前の記事で「学童保育のICT活用」を取り上げたが、今回は「学童保育の現状と今後」についてまとめた。

学童保育はおおまかに次の3つに分けられる。

公立公営 自治体が運営
公立民営 自治体から委託等を受け民間企業等が運営
民立民営 民間企業・団体等が設立し運営

ちなみに一般的な公立と民間の特色は以下の通り。

学童保育における公立と民間のメリット、デメリットについて

公立学童保育

メリット
1. 費用が比較的安価:公立の学童保育は、自治体からの補助金があるため、利用料金が低く設定されていることが多いです。
2. 安定した運営:公立は自治体の運営であるため、経営の安定性が高く、突然の閉鎖リスクが低いです。
3. 施設の質:自治体が直接管理するため、施設の整備や安全性に対する基準が高いことが期待されます。

デメリット
1. 定員制限:人気が高いため、定員に達していることが多く、希望者全員が利用できるわけではありません。
2. サービスの柔軟性に欠ける:自治体の規定に従うため、運営時間やプログラム内容の柔軟性が低い場合があります。

民間学童保育

メリット
1. 柔軟な運営:民間は独自の運営方針を持つため、利用者のニーズに応じた柔軟なサービス提供が可能です。
2. 多様なプログラム:学習支援、スポーツ、アートなど、様々なプログラムが提供されることが多いです。
3. 利用者に合わせたサービス:少人数制や個別対応など、利用者に合わせたきめ細かなサービスが期待できます。

デメリット
1. 費用が高い:公立に比べて費用が高くなる傾向があります。追加料金が発生することもあります。
2. 経営の安定性:民間経営のため、経営状況によっては突然の閉鎖やサービス変更のリスクがあります。
3. 施設や安全性のばらつき:経営者や施設によって、施設の質や安全対策にばらつきがある場合があります。

ChatGTPにて出力

一応、ChatGPTはこう出力してくれたが、自分の経験を振り返ってみると若干印象は異なる。
私の場合、公立で小学校の敷地内の学童だったが、年々子供が増えて、常に手狭なイメージだった。10年くらい前の話だが、今はどうなのだろうか。

○ 放課後児童クラブは、年々増加している。厚生労働省が毎年実施している「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況調査」(以下、「実施状況調査」 という。)によると、令和4年5月1日現在、支援の単位数は 36,209 支援の単位、 登録児童数は 1,392,158 人となり、過去最高を更新している。なお、放課後児童ク ラブ数は 26,683 か所である。

○ 待機児童(利用(登録)できなかった児童)は、実施状況調査によると、15,180 人(令和4年5月1日現在)である。新型コロナウイルス感染症の影響による保護者の就労形態の変化や利用控えを背景に、令和元年をピークにして、2年連続減少傾向を示したが、令和4年には感染症対策への理解が深まったこと等による利用申し込みの増加に対し、受け皿整備が追いつかなかったこと等を理由に待機児童数は 増加したと考えられる。

放課後児童クラブ・児童館等の課題と施策の方向性
(社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会 とりまとめ)3ページより抜粋
放課後児童クラブは、年々増加

共働き世帯の増加から、今後も学童保育は需要が拡大することが予想される。
塾や習い事が活況であることを考慮すると、一定の収入がある層には、学童保育の中で、英語やスポーツなどの教育プログラムを求めるケースも増えていくだろう。


上記の記事では月額21万円の学童やプログラミング教育などを提供する学童など、バラエティに富んだ事例が紹介されている。
ちなみに私の近所にも、特色のある民間の学童保育がある。

英語教育やピアノ教室などもオプションで利用可能。親にとっては放課後も重要だが、夏休みなどの長期休暇も悩ましいところ。そういう要望に対して、体験学習を企画するなど、細やかな対応が伺える。

様々な教育プログラムを提供する民間の学童が増加

今後の少子化に伴い、私立高校などの経営が厳しくなるのではないかという話を先日ある人に聞いた。一方で、保育市場はどのように動くのだろうか。
経済的に余裕のある世帯はますます選択肢が増え、子どもに投資することで教育格差が広がるのではないかと考えられる。一方で、学童保育が充実すれば育児の悩みが一つ減り、働きやすい環境が整うというメリットは大きい。

少子化による影響は多岐にわたり、教育や保育の現場においても多くの課題が浮かび上がってくることが予想される。学童保育が充実することで少しでも子育てしやすい環境が整うことを願いたい。

【補足】関連ニュース

教育・IT関係の情報、時々一人旅の記録や日々の出来事など発信。最近は生成AIにハマっているのでそっち系多め。地方在住。読書好き。犬と猫を飼っています。