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大神神社2 十二柱神社

出雲と言えば島根県ですが、奈良にも出雲という土地があります。
三輪山の南麓、初瀬川が流れる土地がそうです。

三輪山の神様は大物主神と申し、これは大国主命の「幸魂•奇魂」と申し上げます。それゆえ大神神社ではお祈りのとき「幸魂、奇魂、守り給え幸え給え」と申し上げる習わしです。大国主命は出雲の神様ですね。同じ神様ですが違う魂というのは、しばしば同じ神様の荒魂と和魂を分て祀ることがありますが、そうしたことの一例でしょうか。少しずつ勉強して行きたいと思います。

さて、そうした出雲の神様を祀る三輪山のふもとに出雲という村があり、その土地の人は昔から埴と申しましょうか、土人形を作って来たのでした。
日本最初の相撲をとったのは野見宿禰という人です。その人はこの出雲の村の出身です。彼が垂仁天皇が崩りましました時に、家臣を生きながら殉葬するのはあまりに残酷だから土人形を埋めようと進言したのでした。いわゆる埴輪の始まりの伝説です。

出雲の村は三輪山と初瀬川に挟まれた土地にあります。その中に鎮守の十二柱神社がまします。この神社は昔は社殿無く、背後の山中に「ダンノタイラ」という水の流れる土地あり、かつ磐座あり。その磐座を拝する里宮だったということです。そのダンノタイラには住居跡もあり、かつては出雲の村の人はこの山中に住まいしていたのでしょうか。

一体上古の昔、出雲と三輪とにどういう関わりがあったのでしょう。詳しいことはもう分かりませんが、こうした土地の歴史を少しずつ知ることは大切なことのように思います。
なお十二柱神社は武烈天皇の宮の跡という伝説もあります。野見宿禰の墓石と伝わる五輪塔もあります。

出雲の村にはなかなか駅から遠いので、駐車場はお宮の脇にありますからお車でのお越しが便利でしょうか。しかし村のことゆえ道狭く駐車場も狭いですから、慎み譲りつつお参りすることを私は心掛けています。

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