【主日礼拝ノート】「新しい王の誕生」
これは2023.12.24のクリスマス礼拝で、H.Y牧師がお話されたものを書き留めて、話の流れに沿ってまとめたものです。
本文では、『聖書協会 新共同訳』を引用しています。
【 聖書箇所 】
(旧約)イザヤ書 7章10-14節
(新約)ルカによる福音書 2章1-7節
【 説教まとめ 】
世の中には、いろいろなお祝いがありますが、クリスマスほど嬉しいお祝いはありません。このクリスマスは、誰もがお祝いすることができます。
先日、私たちの教会では、2人の兄弟姉妹が召天されました。世の中では、いわゆる喪中にあたります。教会は、神の家族と言いますが、このような喪中では、お祝い事を避けなければならないでしょうか。
今、世の中は年末にあり、忘年会も多く催されています。忘年会とは、その年の苦労を忘れるために年末に催すものだそうです。
現実を忘れて、その時を楽しむものです。
クリスマスは、世の中のお祝い事や楽しみとは異なるお祝いです。愛する家族を失ったからこそ、嫌なことや、その哀しみ、苦しみを踏まえてお祝いするものです。
アウグストゥスとは、ローマ帝国初代皇帝カエサルのことです。アウグストゥスとは、” 崇敬すべき者 ” という意味で、元老院から与えられた名です。
カエサルが皇帝に就いたことで、争いが治められ、道路が整備され、流通が発展、パクスロマーナ(ローマの平和)が実現しました。人々は、カエサルの誕生を福音と呼び、喜びました。
その政策の一環として行われたのが、住民登録です。これは、人々に税を課すために登録を求められました。ユダヤ人は、自分たちには使われることのない税を課せられ、しぼりとられることとなったのです。
しかし、これが原因となって、マリアとヨセフは旅に出て、ベツレヘムでイエスを出産することとなり、預言が成就しました。
ベツレヘムで生まれたことは、イエスが王であることの証しの一つです。アウグストゥスは、イエスの誕生、クリスマスのために働いたと言えるのではないでしょうか。
マリアとヨセフの旅は、苦しい旅だったことでしょう。しかし、その人々の思いを超えて、神のご計画は進められたのです。
全領土の住民が登録の旅に出ているわけですから、宿に空きがなく、マリアとヨセフは、宿を断られます。そして、イエスは飼い葉桶に、おむつ兼用の産着だけのみすぼらしい誕生となりました。
しかし、これによって天使のお告げを受けた羊飼いたちがイエスに会いに行くことができたのです。
私たちも生活の中で、嫌なこと、哀しいこと、苦しいことなどあります。そのときは、「神などいない」、「守られていないのではないか」と、神を疑いたくなることもあります。
インマヌエル(神は私たちと共におられる)。神は、私たちの哀しみも苦しみも共に担って、守り、導いてくださいます。
世界の支配者は、王は、誰でしょうか。
神は、歴史を支配し、御心のままに、アウグストゥスも、マリアも、ヨセフも、苦しみも喜びも、不幸も幸いも用いられます。
だから、私たちは神を信じたいのです。
神は、哀しみや苦しみを用いて、もっと大きな喜びを与えてくださいます。
イエスは、十字架の苦しみのもとに死に、埋葬されました。主と共におられる天の父の御心を受け入れられたのです。そして、その死を乗り越え、復活と昇天を迎えられました。
神は、不幸をも用いて、幸いをもたらしてくださいます。
お祈りをしましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?