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【生活に影響も⁈】金利があがるとどうなる?

 本日、日本銀行の金融政策決定会合でマイナス金利政策からの転換が発表されました!17年ぶりの利上げに踏み切ります。

 これまでの日本は金利が低くなっており、それによってお金を循環させることでデフレ脱却や景気回復政策をとってきたわけですが、それが見直されることになるわけです。

これまではマイナス金利だった⁈

 今回解除された「マイナス金利政策」は、日銀が2016年1月に導入を決めた政策です。

 マイナス金利政策は、非常に複雑な仕組みだったため、ここでは詳しくは説明しませんが、わかりやすくすると、銀行が日銀に持つ預金(日銀当座預金)の一定部分に-0.1%のマイナス金利を適用する政策です。

 日銀にお金を預けても、利息を得られるどころか逆に預けすぎたら利息を取られる状況にすることで、銀行から世の中に出回るお金の量を増やし、個人や企業がお金を使いやすい環境にするのが狙いだったのです。しかし、結果はご存知の通りです。

 そして、今後はこの政策が見直されることになり、金利が徐々に上がっていくことになるでしょう。実際、この政策決定会合の発表を受け、早速国内の大手銀行が金利の引き上げを発表しています。大手銀行が金利を引き上げれば、他の銀行も追随するでしょうから、今後は銀行の金利が多少上がっていくことでしょう。(ただ、本当にわずかだと思いますが…)

金利が上がると何が起こる?

 では、金利が上がると何が起こるのでしょうか?様々な影響が出てきますが、ここでは身近に影響が出るものに絞って解説します。

 まずは為替です。相対的に金利が高い国の通貨は買われる傾向にあるため、日本が金利を上げることにより、世界各国との金利差が縮まり、円高傾向になることが予想されます。(市場はあらかじめ予想していますから、その予想と日銀の動きに乖離がなければ逆に大きな変動は起こりにくいのですが…)

 そして、住宅ローンの金利が上がります。今回、マイナス金利政策が終了したことから、今後は変動金利も上がる可能性が高くなりました。既に変動金利で住宅ローンを借りている人は、ローン金利が上昇すると、返済額が増えるなど影響が出てくるでしょう。

 また、物価も下がる傾向があります。金利が上がると、企業や個人はお金を借りづらくなります。となると、お金を借りなければ購入できないような住宅や自動車などの購入を控えるようになります。物価は需要と供給のバランスで決まるので、買う人が少なくなれば、物価は下がる傾向になります。日用品や食料品への影響よりも、まずは大きな買い物(家や車)から影響が出てきます。先ほどの住宅ローンへの影響もこの一部です。

金利が上がっても…

 もしかしたら、金利が上がれば投資をしないで預金に置いておく方がいいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 しかし、金利を引き上げるとは言っても、急激に高くしてしまうと経済への影響が大きくなり過ぎてしまい、混乱を招きます。景気が悪化してしまえば元も子もないので、引き上げも徐々に行われることになります。

 ですから、これまでの日本のような金利に頼る資産形成は今後も期待できません。

 自らの手で資産の状況を把握しながら運用を行うことが、今後も重要であることは変わらないでしょう。

 

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