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この国の「相互発達段階」エリート: 東郷平八郎 (決断は一瞬じゃが、正しい決断を求めるなら、 その準備には 何年、何十年 とかかろう)

秋山真之
「少将、一つ伺ってもよろしいでしょうか?よき指揮官とは何でしょうか? わしには、それがようわからんのです。少将は、御自分の出した命令を後悔したことはありませんか?」

東郷平八郎
「おいは、自分の命令で 1,100人 の清国兵を いっぺんに 殺しもした。 指揮官は決断し、命令を下すのが仕事じゃ。一旦 刀を抜く覚悟をしたら、あとは戦うだけでごわす。 じゃっどん、決断に至るまで あらゆることを考えぬかにゃならん。 そいが指揮官たるものの 責務 でごわす」

秋山真之
「しかし 考えに考えてどんな決断をしても、結局 あしは、悔やむ苦しみから逃れられそうもありません」

東郷平八郎
「おいも 人間じゃ、そいは おはん と同じじゃ。 悩み や 苦しみ と無縁では なか。 じゃっどん、将 たる者、自分が下した決断を神のごとく信じらんにゃ、兵 は動かせん。 決断 は一瞬じゃが、正しい 決断 を求めるなら、その準備には 何年、何十年 とかかろう。 よか指揮官とは何か? 犠牲になった兵のためにも、よう 考えて欲しか」

秋山真之
「急がば回れ、短気は損気」

東郷平八郎
「なんじゃ?」

秋山真之
「亡き父の言葉です。少将のお話を聞いているうちに、この言葉が浮かびました」

東郷平八郎
「なかなか 良か」

            NHK スペシャルドラマ 「坂の上の雲」 第4話より


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