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Keganの理論を教育から捉える     ー「子どもの教育」へひらくための試論ー

vol.0018
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1、はじめに
本稿は、成人発達理論の一つであるRobert Kega(以下、Kegan)の理論をこうしくから捉え、論じるものである。
なぜ、Keganの成人発達理論の成人発達理論を教育から捉え直すのかというと、Keganの理論がDeSeCo( Definition and Selection of Comoetencies:Theoretical and Conceptual Foudations:コンピテンシーの定義と選択)のキー・コンピテンシーの核心にある、“Reflectivity”の理論的基盤になっているからである(本渡2013、藤井2018)。

2、DeSeCoのキー・コンピテンシー“Reflectivity”の理論とKeganの理論
“Reflectivity”は「こじんがよりこうじな精神的複雑さをその思考や行動に組み込む、人間の発達に関するっ進化論的モデルに基づいている」ものである(立田訳2006、p103)。その進化論的モデルが、Keganの成人発達理論である。“Reflectivity”には段階生がある。“Reflectivity”の段階は“self-authorship”を持つ得る段階であり、Keganの発達段階のうち4段階目に該当する。

2.2.Keganの理論概要
Keganは、「自己」を「意味を生成する心的機関」と捉える。Keganの理論は、「個人の意味生成における認知と感情の発達の統合を試みた自己の発達理論」である(斎藤2009,p49)。
「自己編集能力」とは、“self-authoring”の試訳である(本渡2016)。
“self-authoring”には、「自分の機能不全的なふるまいの原因を、幼年期の家庭に見出すだけでは不十分であり、ときには自分の内面が生み出す心理ドラマの観客となり、ときには自分でそのドラマ自体を書き換える劇作家のようになり、様々な舞台を飛び移る主人公になることが求められる」とのKeganの考えがある(Rychen2001.p.197)。

3.Keganの理論を捉え直すために
3.2.「主体ー客体均衡」と文学

これらの文学体験、文学を読むことによって学習者に引き起こされる内的変容は、Keganの構造発達理論における「自己」の「主体ー客体均衡」変容と重なると考える。

3.3.集団づくり・授業への視座
Keganは成人学習において「間違えることを楽しめる場づくり」「失敗を楽しめる場づくり」を重要視している。また、組織改革と個人の発達は両輪であり、個人が発達し組織が改革していく上で、互いに他者からの支援が重要であると述べる。そして、「組織に属している人のほとんどの人」が「『自分の弱さを隠す』ことに時間とエネルギーを費やしている」と指摘する(池村訳p.15)。それにより、「組織とそこで働く人たちが潜在能力を十分に発揮できなくなってしまう」と危惧し、個人が互いに「弱さを見せ合える組織」の重要性を説く(池村訳2017)。

今日の私の面白Point:組織改革と個人の発達は両輪
そして、個人が発達するのも組織改革も支援が重要なのだ。どちらか一方を伸ばすということは無いし、支援があれば伸びるものなのだ。
自分を隠すことに相当のエネルギーを費やしているんだよなぁ。


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