『星の王子さま』は、愛を見失った大人の為の物語である
大学の時に書いたレポートですが、気に入っているのでネットに放流してみることにしました。
はじめに得てして人間(特に、大人において)は、理想の自分や自己世界を形成することが難しいように思う。そもそも価値観というものは社会や所属する集団、共同体において変化するものであり、その事実は長年の社会学的研究においてもはや論ずる必要もない。例えば男女関係においての「愛」の最終形として取り上げられる「結婚」という事象でさえ、長い歴史の中でそのあり方や役割、意味を変容させてきた。古く日本にあ