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アクワイアラとは?クレジットカードの仕組み

こんにちは!
クレジットカードは最も普及しているキャッシュレス決済手段の一つですが、仕組みが複雑です。
今日は、クレジットカードの仕組みや主な用語について解説します。


クレジットカードのビジネスモデル

クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

クレジットカードのビジネスモデルを簡易的に表すと、上記の画像のようになります。(厳密にはアクワイアラによる銀行への振り込みや、送金に関わるシステムやネットワークも入ってきます)
以下に概要を示します。

①イシュアはクレジットカードを発行し、カード利用者から年会費や、リボ払いなどファイナンスに関連する手数料を受け取ります。国際ブランドにブランドフィーを支払います。

②カード利用者が加盟店で買い物をすると、加盟店はアクワイアラに対して加盟店手数料を支払います。

③アクワイアラは、国際ブランドにブランドフィー、イシュアにインターチェンジーフィーを支払います。

現時点で意味不明だと思うので、以下で用語を解説します。

ステークホルダーの解説

国際ブランド


クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

国際ブランドとは、クレジットカードの右下(あるいは左下)に書いてあるロゴの企業のことで、国際的に利用できるクレジットカードのブランドを指します。
画像にあるように、日本でメジャーなのはビザ、マスターカード、JCB、アメックスなどです。

国際ブランドはそれぞれ、独自の決済システムネットワークを持っており、提携先のクレジットカード会社に対してネットワークの使用ライセンスを発行しています。
上の図では省略していますが、裏で行われている認証などに関わるシステムを国際ブランドが保有・運営しており、クレジットカードのインフラを担っていると言えます。

アクワイアラ


クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

アクワイアラは、加盟店に関連する業務を行う事業者です。
主な業務は、クレジットカード取扱先の開拓と売上金の管理です。
アクワイラは、日本語訳すると「獲得者」ですので、加盟店を「獲得」する役割であると言えます。

クレジットカード取扱先の開拓:商店などに対して営業を行い契約を結んで、クレジットカードを取り扱ってもらいます。
売上金の管理:売上代金の加盟店への支払いを行います。
(厳密には、イシュアから送金された売上代金を適切に管理・分配します。)

国内では、JCBや三菱UFJニコス、三井住友カードなどがアクワイアリング業務を行っています。

イシュア


クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

イシュアは、カード利用者に関連した業務を行う事業者です。
私たちが認識する「カード会社」はイシュアであり、楽天カードやdカードなどはイシュアにあたります。
イシュアとは日本語で言えば「発行者」ですので、クレジットカードを「発行」する役割であるといえます。

カードの券面を考えたりポイント設計をしたり、カードの利用者を集めてカードを実際に使ってもらうのがイシュアの役割です。
また、カードの利用者の毎月の利用残高の支払いもイシュアに対して行われるため、イシュアはこのお金をアクワイラに対して送金することになります。

フィー・手数料の解説

ブランドフィー

クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

ブランドフィーは、イシュアとアクワイアラが共に国際ブランドに対して支払う料金です。
国際ブランドはクレジットカードの決済に必要なインフラなどを提供しているので、それらの利用に対して料金を支払っています。

インターチェンジフィー(IRF)

クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

インターチェンジフィーは、アクワイラがイシュアに対して支払う料金です。
イシュアがお客さんを集めてくれる・利用促進の施策を打ってくれることによってクレジットカードの利用が生まれているわけなので、アクワイアラはカードの利用額の1〜2%程度をイシュアに支払います。

加盟店手数料(MDR)


クレジットカードの仕組み(BUDOU作成)

加盟店手数料は、加盟店がアクワイアラに対して支払う料金です。
加盟店は、クレジットカードによる利用額の3%程度をアクワイアラに対して支払います。
加盟店手数料は、特に中小の商店などにとっては大きな負担であるため、クレジットカードの利用を嫌がるお店があるのはそういうわけなのです。

まとめ

いかかでしたでしょうか?
クレジットカードの仕組みは筆者の業務上よく出てくるのですが、カタカナが多くなかなか覚えられない上、わかりやすい説明がなかなか見当たらないのでなるべくわかりやすく書いてみました。
誰かのお役に立てれば幸いです!




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