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実直に働きながら経済的自立を実現する

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実直に働きながら経済的自立を実現するための、 「ロジックの理解」 「レディネス(準備性)の向上」 「リスキリング」 について週1〜2の頻度で記事を投稿します。 経済的自立に興味の… もっと読む
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#毎日note

10年でお金から自由になる。~実直に働きながら経済的自立を実現する方法論~

お金に翻弄されているあなたへ。 本書は、「お金から自由になるための方法」を書いた本である。 お金から自由になることをここでは、経済的自立と呼ぶ。正確には、 「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」を意味する。 この経済的自立を目指して、世の中にはマネー本や金儲けのノウハウ本があふれている。更に、早期退職を目指して経済的自立をする、いわゆるFIRE※1と呼ばれる米国発のムーブメントも今、日本で拡大している。 ただ残念ながらこれらは、自分のお金で実践したこ

【デジタル時代のリスキリングの大本命】データをビジネス・投資に応用する型① 変動:ビジネス編

①変動 ビジネスでも投資でも、変動は敵である。常に平均的に物事が起こっていれば、その対処は平易である。平均の値だけを見ていればよい。ただ残念なことに、ありとあらゆることに変動はつきものである。 そしてなぜか、より魅力があるもののほうが、その変動は激しくなる。たとえるなら、「女心と秋の空」であろうか。魅力的な女性ほど、その心が変わりやすいと感じるのは、男性読者の多くに賛同いただけるのではないかと思う。 その変わりやすいものを、統計を用いてどう対応していくかを見ていこう。ま

【デジタル時代のリスキリングの大本命】データをビジネス・投資に応用する型のテーマ一覧

ここからは、「データをビジネス・投資に応用する型」について述べていく。 起点を具体的なビジネスや投資のシーンとして、どういうことはデータや統計手法を用いて解けるのか、そのつながりを型として身につけていただく。 今ビジネスでデータを用いている人は、そのスキルを投資にも応用できると理解いただきたい。そして、その反対も同様である。 また、ビジネスでも投資でもデータを用いていない人。あなたはラッキーである。ビジネスと投資にデータを応用する型を、ここで同時に学ぶことができる。

【デジタル時代のリスキリングの大本命】システム思考その1 答えが用意されている

一般人「学生のときはよかったな。なんでも正解があったからな。正解さえ知ってれば、なんとかなったもんな。でも社会人になったら急に正解がなくなって、なんかすごい疲れる。正解どこかにないかな?」 システム思考家「さまよえる民よ、安心したまえ。世の中で頻繁に起こる問題は10個に整理でき、それらすべての正解はすでに用意されている」 これがシステム思考の価値である。過去の記事で、将来のお金の不安という問題がなぜ解決されないかというのを、システム思考のシステム原型のひとつである「問題の

【デジタル時代のリスキリングの大本命】水平思考その3 アナロジーを使う

その1で、うまく発散するための水平思考には3つの方法があるという話をした。 ㋐視座を変える ㋑アナロジーを使う ㋒前提をアップデートする 今回は、㋑アナロジーを使う について説明する。 ※元々の文脈を確認したい場合はこちら ㋑アナロジーを使う アナロジーとは、「ある事柄を元に他の事柄をおしはかって考えること。特に、論理学で、物事の間の特定の点での類似性から、他の点での類似性を推論すること」である。 たとえば、「QBハウス」と「俺のイタリアン」。表面上この2つのビジネ

【デジタル時代のリスキリングの大本命】論理思考その3 三重県は近畿地方なのか東海地方なのか

※論理思考その1を見ていない人はこちら 対立の関係は、ビジネスの文脈で最もわかりやすい言葉でいうと、ミーシー(MECE: Mutually Exclusive Collectively Exhaustive)である。「抜け漏れなく、だぶりなく」という意味である。これは議論の枠組みを考えるために大変重要である。 アンチパターンとして、まずは「抜け漏れあり」の例を出してみたい。 A調剤薬局の戦略部長「わが社のシェアの圧倒的な拡大のために、コンペ撲滅キャンペーンを行う。コンペ

【デジタル時代のリスキリングの大本命】論理思考その2 原因と結果とコンビニの都市伝説

※論理思考その1を見ていない人はこちら 因果関係は、原因と結果の関係であり、理由をきちんと説明しようということである。人間は理由がわからないと、納得しない生きものである。子どもは小さい頃から、「なんで? なんで?」を繰り返すし、「みんなSwitch持ってるよ。だから僕にも買って」と理由を納得させると、それが行動につながることを本能的に知っている。 さらに、小学生の作文の書き方に「いりたま」の法則というのがある。「意見」「理由」「体験」「まとめ」の頭文字をとったのもので、こ

【デジタル時代のリスキリングの大本命】論理思考その1 ボトムアップ&トップダウン

まず、あなたに質問をしたい。 「あなたの身のまわりで、論理思考力が高いと思う人を具体的に想定してください。そして、なぜその人の論理思考力が高いと自分が感じるかを説明してください」 そもそも論理思考力とは何かということがわかっていないと、その力を向上することは難しい。 競技ダンスをやっているときに、背が高く、手足も長く、姿勢がよく、筋力もある、しかもルックスもよい、という最高に恵まれた男がいた。ただ、なかなか競技では勝てなかった。ポイントはひとつで、よいダンスとは何かとい

【デジタル時代のリスキリングの大本命】データを用いた問題解決の全体像

以下にデータを用いた問題解決の全体像を示す。 論理的には2種類のプレイヤーがいる。「問題を抱えている人」と「問題を解決する人」である。あなたは「問題を解決する人」である。 あなたにとって「問題を抱えている人」は種々のケースがありうる。お客さまに向けた仕事をしている人であれば、お客さまだろうし、社内で仕事をしている人であれば、上司であったり他部署の人だったりするだろう。場合によっては、自身の問題を解くケースもありえる。その場合は「問題を抱えている人」と「問題を解決する人」が

ただ早く行動すればいいってもんじゃない (リバイバル)

近年ビジネスの世界では、「アジャイル(Agile)」という言葉がブームになっている。「機敏な」や「敏捷な」という意味で、英検1級以上レベルの単語のため、普通は目にしない言葉である。 ちなみに、日本が誇るタイヤメーカーのパナレーサーが理想を追求して生み出したのが、アジリスト(Agilest)という自転車レース用のタイヤで、この名前はアジャイルの最上級を示している。超スーパーウルトラ敏捷なタイヤである。 アジャイルは、もともと「アジャイル開発」という言葉で、タイヤではなくIT

「部屋とYシャツと私」と「ライフワークとライスワークと経済的自立」  (リバイバル)

「部屋とYシャツと私」は、1992年に発売され第34回の日本レコード大賞を受賞した平松愛理さんの名曲である。女性版関白宣言ともいわれるらしい。 残念ながら、「部屋とYシャツと私」と「ライフワークとライスワークと経済的自立」は内容的に共通点はない。単にリズムが似ているだけである。 本題にはいろう。 ライフワークとライスワーク エッセイストの外山 滋比古氏の『ライフワークの思想』(筑摩書房)には、このようなことが書かれている。 とても素敵な話である。前節で出てきた神宮司

経済的自立の定義 (リバイバル版)

本NOTEでは、経済的自立を 「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」 と定義する。 一生食べきれないチーズの山を見つけたネズミ 大量の賃貸不動産をもち、生活費を上回る賃貸収入がある金持ち父さん 自身のビジネスを多数所有し、生活費を上回る配当金収入があるユダヤ人の大富豪 等が分かりやすい経済的自立の例である。 一方、 1年間かけて世界中を旅行するために貯金した人 社会人になった後で、ドクターをとるために3年間分の生活費と学費を貯めた人 ボランテ

岸田総理へ。「貯蓄から投資へ」の価値とは。 (リバイバル版)

「貯蓄から投資へ」というのは手段である。目的は、各家庭の金融資産を増やすこと。 では、「貯蓄から投資へ」を進めると、金融資産は増えるのか? 投資はリターンはあるが、リスクもある。最悪ゼロ、さらにはマイナスになる可能性もある。退職金を投資のプロの人の助言に従って運用して、大きく減らしてしまったという話を聞くことがある。一方、S&P 500を昔から持っていてGAFAM*のおかげで大もうけしたという話をきくこともある。 何を信じたらいいのか? こういう場合は、個別具体的な逸