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Fimpen〜サッカー小僧〜(1974年 スウェーデン)

監督:ボー・ウィデルベルイ 主演;ヨハン ベルイマン 《あらすじ》 6歳のヨーハンは、公園でサッカーをしていたところをプロのサッカーチームに スカウトされる。そしてスウェーデン代表選手として大活躍。みるみるうちに スターになっていくヨーハンだが勉強との両立に悩みある決断をする。

「6歳の男の子がある日突然サッカーのスウェーデン代表チームにスカウトされて大活躍する」というストーリー。
これだけ読むと“元気いっぱいでわんぱくな男の子”の主人公を想像しがちですが、 この作品の主人公ヨーハンは、サッカーが得意と言うことをのぞけば、クラスでも目立たないタイプの淡々とした男の子です。

きっと多く子ども映画だと“6歳の男の子が大人をギャフンと言わせる痛快なハッピーエンド”となるのでしょうが、この作品はひと味違います。

ヨーハンが6歳の小さな体で代表選手のプレッシャーやバッシンングを必死で受け止める様子や、勉強との両立ができなくて悩む様子、そして自分の頭でよく考えて自分の意思で決断を下す場面など、けっこうシビアに描かれていて、大人がさりげなくサポートしながらも6歳の子どもを一個人として尊重する感覚がとってもヨーロッパ的でいいなと思いました。

そしてこの映画、なんと当時のスウェーデンの代表選手がそのまま代表選手役で出演しているというから、それにもびっくり。

ヨーハンの自然すぎる演技と、本番さながらの試合の実況中継シーンなどを見ていると まるで本当の試合やドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥ります。(絶対にありえない設定なのだけど。。。)

ちなみにタイトルにもなっているヨーハンのニックネームの「Fimpen(フィンペン)」とは、スウェーデン語で「ちびっこ」という意味だそう。

作品に映っている70年代の北欧ファッションやインテリア全てが「ザ、70年代」という感じなので、その当時の雰囲気に浸るだけでもおしゃれな気分になれる映画です。


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