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亀は意外と早く泳ぐ(2005年 日本 )

《あらすじ》
夫が海外に単身赴任中の片倉すずめ23歳。毎日ペットのカメにエサを
やり続けるだけの退屈な毎日。幼なじみのくじゃくのダイナミックな
生き方を子どもの頃からずっと羨ましく思っている。
そんなとき偶然「スパイ募集」の貼り紙を見つけて、スパイ活動をはじめる

ことになる。その指令は「なるべく平凡に目立たなく生活すること」!?

一般的に「亀は動作が遅い」とされているけれど、実際に亀を観察してみると「亀って意外と早く泳ぐんだ!」と、びっくりしたり。そういう「知ったつもりになっているけれど、世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあるのだ!」ということに気付かせてくれる作品。
SNSが盛んになってから特に、華やかな世界に生きている友人たちの生活と比べて、平凡すぎる自分の毎日に嫌気がさしたり焦りを感じてしまったりということがよくあります。
そんなときは、この映画のように「なるべく平凡に目立たなく生活すること」という指令が下されたと思って生活してみるといいかもしれません。

例えば、カレーのルーを買うにしても「バーモントカレーとこくまろカレーだとどっちが平凡?」とか、スターバックスに行っても「本日のコーヒーとキャラメルマキアートだと、どっちが店員さんの記憶に残りにくい?」とか、自分の行動をいちいちチェックしながら生活していると、普段、自分がどれだけ自分の暮らしをぞんざいに扱っていたのかがよくわかるのです。
そして平凡な生活のひとつひとつが“スパイ活動”だと思うと、いつもの退屈な世界がまるで違って見えたりもするのです。

「これでもか!」と言わんばかりに、次々と強烈な人物が登場してきたり、「プツ」と吹き出してしまうような小ネタが満載だったり、古着っぽい衣装がオシャレだったり、全体を貫く色彩がポップで鮮やかだったり。。。と、もう全てが私のツボにハマりまくりの作品。

とりあえず何~も考えずに、この世界観にどっぷりと身を任せて観るのがおすすめです。

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