パンとスープとネコ日和

『パンとスープとネコ日和』(2013年WOWOW ドラマ) 原作:群ようこ 主演:小林聡美

《あらすじ》
出版社で編集の仕事をしているアキコ。
小さな食堂を営む母親が突然の病気で亡くなったのと同時期に不本意な人事異動を言い渡される。それをきっかけに会社を辞め、母の食堂を改装したサンドイッチとスープの店を開店する。

 この先もずっと編集者としてバリバリ働くつもりだったアキコ。

それが、母親の死や経理部への人事異動という自分の意思に反した出来事によって、あれよあれよといううちに大きく人生の方向が変わって行きました。
自分のことを振り返ってみても、人生の方向が大きく変わるときというのはまさにそんな感じだったなぁと思います。

最近「自分の思い通りの人生になる方法」なんていう本がたくさん出版されていて「自分の想い通りになること=幸せ」みたいに思っている人が多いけど、「けっこう自分の思い通りにならないところに思いがけない幸せが潜んでいたりするよね」と作品を観ながら思ったりしました。。

アキコのお店のアルバイトの面接にやって来た「毎日家族のご飯を作ってますからメニューの相談にものれると思います」という主婦や「得意のシフォンケーキを作って来ました」と素人の作ったケーキを自信満々出す女性の「なんか違うな」という感じがものすごく絶妙で、そして、しまちゃんの「気が利くけど出しゃばらない」という感じの良さもまたすごく絶妙に良いのです。

そして個人的な趣味としては、お寺の住職役の加瀬亮さんの法衣の真っ白な半襟からすっと伸びる繊細な首に、ごっつい“のど仏”が見えるところとか、法衣と私服のギャップとかがもうセクシーすぎてたまらんのです!

原作は群ようこさん、主演は小林聡美さん、フードスタイリストは飯島奈美さんというだけあって、映画「かもめ食堂」が好きな人はこの作品も好きになること間違いないと思います。

 見終わった後には猛烈に美味しいスープとサンドイッチが食べたくなるので要注意です。

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