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執筆の独り言

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取材や原稿執筆などなど、仕事にまつわるできごとで感じたことあれこれの覚え書き
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#仕事

仕事のプロフィールを書くのが後ろめたい

草の根ネットの頃から、私はアカウントを作り続けてきた。ホームページもhtmlのタグをポチポチ打ちながら作ったし、ブログも持っていた。SNS時代に突入してからも、新しいサービスが登場すれば、いち早くアカウントを作ってきた。 そんなインターネット老人会の資格が十分にある私だが、SNSアカウントのプロフィールを書くときには、いつもどこか後ろめたい。長年、ライターはしているものの、基本が媒体からテーマや企画を与えられ、それに沿って取材し、記事をまとめていく職人ライターなので、さほど

ライターと編集者の分かれ道

ライターと編集者の仕事を突き詰めていくと、2つの職種は似ているようで違うなぁとつくづく思う。私はメインがライターで、時々、編集者なのだが、それぞれの仕事をしているときの使っている頭が違う。 ざっくり言えば、ライターは、ゴリゴリと鉱脈を見つけに地面の下に潜っていくのに対し、編集者は荒野に立って視界を広く取りながら、落ちてるものをこつこつと拾い集めていくような気分になる。 ただ、出版不況が加速してから、フリーランスの場合、どっちの仕事もやることが増えた。編集とライティングの両

君たちはどう生きるか問題に悩む日々

BBCがジャニーズ事務所をテーマにドキュメンタリーを制作しているという話を耳にしたときから注目し、3月にNetflixで公開されるとすぐにチェックした。1999年に週刊文春が特集企画で連載していたのも知っていたし、それ以前から竹中労氏やジャニーズに所属していた方たちが執筆した本の存在は知っていた。 書籍は読んでいないけれど、週刊文春のキャンペーンは大型企画であったし、当時、出版業界で働いている人間ならほとんど読んでいたと思う。では、なぜ週刊文春が取り上げ、裁判になり、しかも