【映画】「あと1センチの恋」「はじまりのうた」「フォレスト・ガンプ」

感想ブログです。
このご時世でやることといえば映像鑑賞かと思いますが、とにかく映画を観るという習慣がないもので、一本観るとしてもそこそこ体力が必要...珍しく3本観たので感想をば。
リンクはアマプラのものです。

①「あと1センチの恋」

幼馴染のロージーとアレックスは、友達と恋人の一線を超えられないまま青春時代を共に過ごす。
とあるダンスパーティーの夜に、ロージーは人気者のクラスメートと一夜を共にし、一度の過ちで妊娠ししてしまう。二人でボストンの大学に進学し、それぞれの夢を叶えようと約束していた二人だったが、ロージーは空港までアレックスを見送り、子供ができたことを告げないままアレックスをボストンへ送り出す。
それからというもの、二人はそれぞれの人生を歩みながらも、時折お互いを想い出す日々。
なんでもお互いに好きなことは言い合えるのに、「あと1センチ」がいつまでたっても超えられない二人の恋愛物語。

二人とも子供ができたり結婚したり離婚したりで、恋愛物語といえども自由に恋愛しまくる二人で、「日本では倫理的にちょっと受け入れられないかもなぁ」と思いながらも、「友達以上、恋人未満」なんて案外こんな感じなのかもと思いながら観ていました。
自分の人生にまっすぐ進む二人がなかなか気持ちよくて、すがすがしくて、展開も早くて、なによりロージー役のリリー・コリンズがとにかく可愛い。

「あと1センチ」というのは、端的にいえば、唇と唇の距離で、本当にあと1センチまではいっては、お互いその一線が踏み出せなくて...っていう描写は結構キュンキュンしたんですけど、アメリカではその1センチってどれだけの意味を持つのかが体感的に分からず、やっぱり洋画って難しいなとも思いました。
日本ではキスは恋人同士しかやらないものだし、多分アメリカでもその感覚はあるんだろうけど...おしゃれな邦題でとてもよかったけど、このあたりの感覚が自分のものにならない感じがどうも、洋画に苦手意識を持ってしまう私でした。

展開もポップで無理な展開も心理描写もなく、ただただお互いにとっての最高値は6歳のときからずっとそこにあったということに、本人たち以外の全員が気づいていた映画でした。
リリー・コリンズは大学生からずっと変わらなかったけど、サム・クラフリンはちゃんと歳を重ねていて、なんか男女の見た目ってこういうところにちゃんと出るよね。

②「はじまりのうた BEGIN AGAIN」

ミュージシャンの彼(デイブ)に裏切られ失意の中ライブハウスで歌っていたグレタ。偶然居合わせた落ち目のプロデューサーであるダンが目をつけ、二人はニューヨークのあちこちで録音をはじめ、アルバムを製作することに。
時には街角、時には駅のホーム、時には屋上...いろんな人を巻き込み、小さな奇跡を生みながら音楽が作られていく。

ミュージカル映画とおんなじくらい音楽にあふれていたこの作品。ミュージカルではなくて、収録中やライブシーンでの音楽ばかりなんですが。
曲がいい、とにかく曲がよくて、アルバムを即購入。
このデイブがマルーン5のアダム・レヴィーンが演じてるともあって、ライブシーンも圧巻。(演技の質はわからん。)
ストーリーとしてグレタとデイブの色恋や、ダンとグレタの関係性は結構あっさりしたものだったけど、等身大で、みんなが音楽を愛していて、音楽で繋がっている人たちは結局音楽ででしか仲直りしないんだなって思うことが多々ある作品でした。

ただただ自分の音楽を創りたいグレタと、その音楽を広めて多くの人に聞いてもらいたいデイブの感覚は最後まですれ違い続けていたけど、どちらも大切な感覚なんだよなあ。グレタ、少しはビジネスをわかってあげてー!とも思いつつ、音楽の愛し方って人それぞれですよね。

ダンとグレタがお互いのプレイリストを共有し、スプリッターをつかってイヤホンを共有しながら街中を歩くシーンがあるのですが、
「お互いのプレイリストを共有する」って、音楽を好きな人はわかるとい思うのですが、自己紹介のような感覚以上に自分の人生を全て見せるような恥ずかしさもありつつ、でも全てを理解してもらえるような、そんな感覚がとても共感できました。
私も「好きな曲プレイリスト」を日々更新しながら音楽を聞いてるんですが、昔からずっと好きな曲や、自分への応援歌、今大好きな曲まで全部はいってて、「私」が詰まってる感じするもんな。

また、スプリッターっていうアナログだけど趣あるアイテムがなかなか素敵。音楽を共有しながら、二人の距離も一定の距離を保てるのがおしゃれアイテム。
今はもしかしたらwi-fiなのかもしれないけど。

③「フォレスト・ガンプ」

フォレスト・ガンプの一生を描いた名作。
「人生は食べてみないとわからない。チョコレートの箱と同じ。」

コロナ騒動がなかったら観てないと思う大賞1位。
完全に「名作だから観ておこう」枠。
よかったけど、とても。笑

アメリカの激動の時代っていうのがもう全然わからんので、なんかすごいところをまっすぐ進んでいるフォレストの存在を異質に思いつつ、愛おしいまでのまっすぐさに癒される時間でした。
ちょっとずつ時代が「現在」に近づいていくにつれ、フォレストの話を聞いている通行人の表情が変わっていって、「これ現実なんだ」と思える感覚がとても面白かったです。

男の一生とか、アメリカの歴史とか、なんかそういうのに寄り添うだけの心の振り幅がないんだなぁ...