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歴史思考(深井龍之介)を読んで

深井龍之介さんの「歴史思考」は「どうして歴史を勉強するのだろう?」という問いに対して「メタ認知力を高めるため」という、僕にとって目から鱗な答えを示してくれた。

僕たちが暮らしている現在の社会では色々な「当たり前」が圧力となり、特にマイノリティの方が生きにくくなっているように感じる。例えば「仕事の成果・テストの結果で評価される」とか「貧乏は不幸」とかとか、あげればキリがない。

深井さんは著書の中で”僕たちの「当たり前」は、社会に規定されるもの”と述べており、その「社会の環境=当たり前」も時代が違えば今とは異なっていたのだと示してくれる。

だから歴史を学ぶことは色々な「当たり前」が存在していたという気づきにつながり、「絶対的な価値観なんてない。大切なのは自分の価値観を持ち続けること」なのだと気持ちを楽にさせてくれる。

一方で「自分の価値観が絶対」ではなく「さまざまな価値観がありそれも認めること」が大切であることも改めて認識させてくれた一冊です。


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