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壁が崩れる音が響く

読み物としては・・・?狭間のテクストを掘り当てて

今日は、明日の礼拝説教に向けてのアイドリング。ネヘミヤ記12章43節たった一節を巡る考察です

 聖書箇所は、ネヘミヤ記12章43節
「その日、人々は大いなるいけにえを屠り、喜び祝った。神は大いなる喜びをお与えになり、女も子供も共に喜び祝った。エルサレムの喜びの声は遠くまで響いた。」(新共同訳聖書)

ネヘミヤ記全体は「読み物」としては、名前の羅列、城壁の再建にまつわる詳細が連ねられ、遅々として話が進まない緩いテンポから、「報告文書」「記録」というジャンルに分けられかねません。しかし、ところどころ、帰還した民と、残留していた民、そして、その周辺にいた人々が集結し、新たな任務に就く様子が、生き生きと描かれています。
 「その日」(12:43)は、帰還民がリーダーシップをとって、崩壊した城壁を再建築し、完成した「その日」という具体的な日です。移民させられていた人々が。「いつかはその日が来る」と明日に希望を抱き今日を生き続けた「その日」です。この日に、神殿に仕える人々の生活を支えるために献げものがなされ、この城壁を「生きたもの」にする礼拝でした。礼拝に集まる人々は、これから命の鼓動が始まることへのワクワクした気持ちを爆発させ歌ったでしょう。

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