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ICE読みについて

2023/3/20更新

この記事では、ICE読みについて簡単にまとめてみたいと思う。

まず、例としてコーポの盤面画像を添付する。

すごい圧。何もわからなくて息苦しい…

この画像だけ見ると盤面の圧が強く、大量の金と万全のリグを揃えてからランしたくなってしまう。
現在のコーポの所持金をみて、
「あのICEが出てくる可能性があるから備えないと…」
「プログラムトラッシュがあったら…」
「グリップの枚数は…」
といった具合である。
もちろんそう考えるのは正しいし、それができるだけですごい。
しかし、もう少し精度を上げてICEを読むことができれば、最小限の準備でランを通して早い段階でアセットを処理できるかもしれない。
そこで、ここでは一歩踏み込んでICEの読み方について考えていく。

非レゾICEは情報が伏せられているように見えるが、実際には読むための手がかりがいくつかある。
おおまかに以下の場面でのコーポの状況とふるまいが鍵になる。

①ICEを置いた時

  • 置いた時のコーポの所持金
    コーポとしては、できればすぐレゾできるICEを置きたい。その時の所持金は重要な手がかりの一つになる。

  • どのサーバーに置いたか
    ICEのタイプそれぞれの役割は概ね、
    バリア:ランを止める
    セントリー:ランナーを攻撃する
    コードゲート:迷惑をかける
    というところで、手掛かりとしては少し弱いが、一応そのサーバーをどうしたいかコーポの思惑が反映される。

  • どのアイスブレイカーを出した時に置いたか
    例えばランナーがデコーダーをインストールした直後、対応するようにICEを重ねた場合、コードゲートの上に別タイプのICEを置いたか?という読みが成り立つ。

これらは盤面の全ICEが持っている情報なので、できるだけ活用していきたい。
当然ブラフもあるし、他に持っていなくてレゾできないICEを置くこともある。
紛れが多く確実ではないが、麻雀でいう手出しツモ切りくらいの読み材料にはなる。

②レゾされなかった時

ランしてレゾされなかった時、そこには理由がある。

  • 金が足りなくてレゾできない
    単純だが重要な情報になる。

  • レゾしてもあまり効果がない
    プログラムが無いのにプログラムトラッシュのセントリーだとか、サーバー内にアクセスされても問題ない、といった例がある。
    内容によって意味合いが異なるので見極めが大事だ。

  • 金を他に使いたい
    上2つの理由と重なる部分もあるが、リスクを天秤にかけて、他の用途のために金を使わなかったということ。
    他の用途が何かわかれば、振り返りが有効になる。

レゾされなかった理由を考えることでICE読みが捗る。ただし、これらの読み材料は当然ランしないと得ることができない。
(余談だが、裸でのランは準備がいらない割に得られる情報が多く、コーポの消耗も期待できるため、このブログでは裸ランナーを推奨している)

さて、先ほどの盤面に①②の読み材料を追加してみよう。

少しストレスが減った気がする…?
(例が悪かった)

こうしてみると、対戦中に様々な手がかりがあることがわかる。
なんとなく各サーバーの様子がみえてきただろうか。
HQは軽いICEが多そう?
サーバー1の最内殻はセントリー?2枚目はランを止めるため?(適当)
…などなど。
ここから読みの精度を上げるには、使われそうなICEの知識が必要になるが、それができれば効率よくランを通していけるようになる。

ちなみに、相手のデッキレシピを知っている場合、ネットランナーは全く違うゲームになる。
ICEについても、上記の読み材料と照らし合わせればかなりの精度で特定できる。
あとは必要な準備をしてランすればいい。

補足

少しイレギュラーについて触れておく。
これは駆け引きの話になるが、実はICEには置くだけでランを誘う側面がある。
わかりやすい例は、ガラ空きだったHQにICEを置いたときなど。
ランナー側はそこに守りたいものがあるのかと予想して攻めたくなるという理屈で、これを逆に利用すると、守りたい素振りを見せることでランを誘うことができる。
この場合、ICEはなんでも(レゾできなくても)いいため、上記の読み材料からは外れることに注意したい。

最後に

ここまでなんだかんだ書いたけど、対戦中に私がこれらを全部考えてランしているかというとそんなことはなく、いつもはレモンサワー飲みながらとりあえず《Bravado》撃って涎垂らしてるのが実態だったりする。
ICEが読めていても通れないときは通れないし、払うコストが減るわけではないので、結局大雑把に準備して突っ込むのでいいと思ってしまう。
ただ、いろいろ考えてピントを合わせていくことで、これまで以上に通せるランが増えることも確かである。
それは必ず勝率アップの助けになってくれるはずだ。

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