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「私が50歳なら、こう増やす!」

「私が50歳なら、こう増やす!」(朝倉智也 幻冬舎新書)

SBIグループ全体の資産運用事業を管理・運営する著者による、50代向けの資産運用の本。生活に余裕の出てくる50代こそ投資をすべきと述べ、インデックスファンドの投資信託への分散投資を勧める内容である。お勧めのファンドとしてSBIのファンドがやたら出てくるが、それ以外はオーソドックスな内容であると思った。

 つまり、このことからわかるのは、「金融資産を増やすためには運用利回りを十分に上げるしかなく、そのためには自助努力で資産運用に取り組むしかない」ということなのです。(42ページ)

 ここで、みなさんに非常に大事なことをお伝えします。これは金融資産を増やすうえで重要なだけでなく、詐欺にひっかかって騙されないためにも絶対に知っておくべきポイントです。
 それは、「リスクなしでリターンを得られる金融商品はない」「リスクが低ければ運用利回りも低い」「運用利回りを高めたいなら、高いリスクを取る必要がある」ということです。(43ページ)

 最初にお伝えしておきますが、もちろん私自身も、自分の資産形成に投資信託を活用しています。心から「これがベスト」といえる金融商品が、投資信託です。
 投資信託(投信)とは、たくさんの個人投資家から集めた資金を、プロが金融市場で運用してくれる商品です。「ファンド」と呼ぶこともあります。(72ページ)

 インデックスファンドには、「コストを抑えた運用ができる」「市場全体を保有するので多くの銘柄に分散投資できる」「優秀なアクティブファンドを探す手間と時間を省ける」というメリットがありますし、特にこれから投資を始めるという方であれば、シンプルでわかりやすい点も魅力的だと思います。(87ページ)

 このような基本的な流れを知っておくことは意味がありますが、特に株式に投資する場合、「景気が後退しそうだから、いったん全部売ったほうがいいのではないか」というように、景気循環の先行きを予測して運用方針を変えることは、あまりおすすめしません。
 といのも景気が循環するということまでは、ある程度読めるものの、景気循環の「速度」や、景気拡大・景気後退の「大きさ」を予測するのは非常に難しいからです。(125-126ページ)

 つまり、「○○ショック」と呼ばれる過去の相場急落にしても、その中身は毎回異なり、先行きは誰にも予測できないのです。
 ちなみに私はセミナーなどで、「私にも予測はできません。これから景気後退相場になるのではと思っていますが、信用しないでください」「逆に、「私の予測を信用してください」という人がいたら、信用してはいけませんよ」などと話しています。(127ページ)

 世界の企業に分散して投資するインデックスファンドとして私が選ぶとしたら、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま<全世界株式>」(SBIアセットマネジメント)か「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(三菱UFJアセットマネジメント)です。(157ページ)

 いまある現預金については、私ならざっくり「現貯金20%、海外債券ファンド20%、積極的に運用する分60%」に分けて考えます。(184ページ)

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