「YouTube「里崎チャンネル」はなぜ当たったのか」
「YouTube「里崎チャンネル」はなぜ当たったのか」(里崎智也 徳間書店)
元ロッテの野球選手で、現在はYouTuber他さまざまな仕事をしている著者による、ある種の働き方の指南の本。自己分析の重要性を繰り返し述べていて、それはその通りだと思った。
ここではまず、次の3カ条の問いを覚えておいてください。
〇自分はどういうキャラクターなのか?
〇自分にしかできない強みとは何か?
〇どういった人たちが興味を持って見てくれるのか? (28-29ページ)
YouTubeで食っていける状況は永遠には続かない。
次のビジネスに向けた弾込めは忘れずに。 (47ページ)
とはいえ、僕自身は再生回数を意識してはいません。ウケ狙いで企画をあれこれ考えているわけじゃないんです。「僕が話したいこと」というのが大前提だから、再生回数は「たまたまそういう結果になった」に過ぎません。 (62ページ)
YouTubeを続けていくうえで、「アンチ」の存在は無視できません。相手をするのが厄介なヤツらというのではなく、僕はむしろ「アンチは大切にすべきお客様である」と受け止めています。 (69ページ)
一つの仕事しかしていないと、それがダメになったときに潰しが利かなくなるうえ、知名度もアップすることはない--僕は仕事についてこう考えています。(中略)
金額はともかく複数の仕事で稼げる方法を持つべきだ (88ページ)
何か新しいことにチャレンジしようとするとき、多くの人が見落としがちなのが、このこと。
「自分の特徴」を自分自身がわかっていない
例えば、これからYouTubeを始めたいと考えている人、「自分の特徴なんてそう簡単につかめないって」と思っているのなら、やめたほうがいいです。「自分の強み」を知らずに動画制作をしたところで、その先に見えるのは「失敗」しかありませんから。 (93ページ)
メディアに出る仕事をする際、一番注意すべきなのが、これです。
知ったかぶりするな
見てもいないのに見ていたふうに話す、あるいは知りもしないのに知っている体で解説する。これが一番、人から信頼されなくなります。 (97ページ)
僕が仕事に求める価値の基準は「楽しいか、楽しくないか」、これだけです。 (100ページ)
誰でも思いつくような仕事に、誰よりも必死になって汗をかけること (107ページ)
仕事の「質」を上げるには、まず「量」をこなすべし (120ページ)
ネガティブ要素満載の意見に対して対策を練ること自体、無意味 (123ページ)
なんの波風も立たないのは、発信した内容が毒にも薬にもなっていない証拠
誰もに好かれる必要なんてないんですよ。賛成と反対が50:50くらいのバランスがちょうどいいんです。 (127ページ)
一つの仕事が終わってしまったら、新しい仕事を始めればいい (130ページ)
僕はギャラ交渉で明確に決めているマイルールがあります。それがこれ。
テレビとラジオのギャラ交渉はほとんどしないが、講演と野球教室はギャラ交渉する (148ページ)
大切なのは、
その仕事内容について「自分が納得していること」
それさえクリアしていれば、金額は二の次として仕事を受けることも少なくありません。 (152ページ)
自分の適正に合わない仕事をギャラの高さだけで受けたりすると、良い仕事はできない
(中略)
自分がどういう仕事ならできるのかという「適正価値」を知っておく
新規で会う人は、僕のキャラクターはなんとなくつかんでいても、どういった仕事ならできるのか、細かいことまではよく知らない。だからこそ、「自分は何ができて、何ができないのか」「それを踏まえて、自分が求めるべきギャラはどのくらいが適正なのか」、そしてやはり「それが面白いのか、面白くないのか」。少なくともこの点を自己評価することができなければ、自分という商品を適正価値で売ることは難しくなります。 (156-157ページ)
自分の名前を広めたい、でも自分の能力がまだどの程度なのかわからないときには、言い値で仕事を受けましょう。僕のような仕事に限らず、営業仕事などにも言えることじゃないでしょうか。 (160ページ)
そもそも僕は「野球」が好きじゃないんです
(中略)
野球が好きじゃないっていうのは、つまり、野球をするのは好きだけど、野球を見るのは好きじゃないってことなんです。(191-192ページ)
「何がしたいのか」から「何ができるのか」へ
(中略)
社会全体が成果主義に舵を切りつつある中、個人の「希望」よりも持っている「スキル」が重視されるようになっているのだと思います。
「あなたの武器はなんですか?それをどうこの会社の中で生かそうと考えているのですか?」と問われても、明確に答えられる自己分析ができていなければならないんです。
(194-195ページ)
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