「定年ひとり起業 マネー編」

「定年ひとり起業 マネー編」(大杉潤 自由国民社)
https://www.jiyu.co.jp/shakaikeizaijinbun/detail.php?eid=03842&series_id=s03

定年後のお金の不安を解消するための本の続編。「働き方」「年金」「投資」「家」「ライフプラン」の観点から書かれている。「働き方」では、WPP (work longer, private pensions, public pensions)や、藤原和博氏の3つの専門性を組み合わせることで100万人に1人の存在になることなど、いわゆる他の定年本で書かれている話もあった。「年金」では、ねんきん定期便のチェック、ねんきんネットの登録、日本年金機構の窓口相談について丁寧に書かれていた。繰り下げ受給のメリットを強調していた。「投資」については、元銀行員の立場から、手数料の高い運用商品を避け、外貨建てインデックス投信やつみたてNISAを勧めていた。「家」については、人生100年時代で家の寿命より人間の寿命が長くなる可能性について指摘して、家の寿命を延ばすために、郊外に自分の寿命よりも長くもつ程度の築年数の中古住宅をキャッシュで購入することを勧めている。この視点は自分にとってはかなり新鮮だった。「ライフプラン」は、あまりよくわからなかった。前著の「定年ひとり起業」は年金に重点を置いていて若干読みにくかったが、こちらの方が比較的読みやすいと感じた。

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