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引き際

勤め人の方は定年があり、少しそのあとも働く人もいるかと思いますが、私のように自営していいる人はいつまでやるのか自分で決めないといけない。建築の職人の場合はその時代の景気によりますが、子供に現場を譲って自分は経営に回ったりするようです。建築家は高齢になっても現役の人が多い。政治家みたいな感じもありますが・・。

私の付き合いのある方で83で、一人で会社をやっていて、営業、現場管理、までやる人がいます。元気で車も運転するし、会話も達者で、夜勤もこなす。40年間その調子だという。最近はどんどん体力が落ちてきている様子でしたが、それでも変わらず続けていた。ある大手の会社との取引をしている。その人たちからもよくやっているよ。と言われている。高齢で、客先で色んなことをまくしたてるように一方的に話すので、結構煙たがられてもいる。本人はあと三年で引退すると言っているけれど、毎年それを言っている。

昨日その人からおかしなメールを受信した。どうやら数日前から入院しているようで、携帯の電池が切れて困っているというような内容だった。ひとまず、その病院に電話を入れて確認すると、確かに入院しているようだった。このコロナの影響で、ナースステーションまでしか入れないようで、事務の方が確認して折り返してきてくれた。その方が言うには、その人が言ったことをそのまま伝えますと言って「とにかく病院に来て、携帯を自分の車に行ってエンジンをかけて、充電してほしい」だけ。

私の家からその病院まで、二時間以上かかるうえに充電するだけのために行くのかぁと笑ってしまった。その人は女性で独身で身寄りも特にない。仕事人間で仕事しかしてこなかった。確か姪っ子が一人いたような。充電器ぐらい持ち込んでほしいと思うが、そんなことができるタイプでもないし、充電以外にも用事があると言っているようだ。要はガラケーの電池がないと客先からの電話に出れないから、とにかく早くしてほしいということのようだが、入院しているときくらい休むべきだし、入院が決まったときに、説明しておかないといけない。人の迷惑など考えている場合ではないし、高齢だから、いつ何が起きてもということは本人以上に回りが感じていることだ。仕事があるからと、本人が足を引きずってやり続けることにどんな意味があるのか、高齢でもやるにはどこまでかかわるのか。この人の行動は、すごいと思う反面ちょっとやりすぎだと。

今日は充電以外にもお見舞いと今後のその人との仕事のやりとりの話になる。病院の方とも話すことになりそうだ。あと自分の今後の事を考えるきっかけになりそうだ。

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