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相手を正しく理解する考え方と技法

採用活動をする中で候補者をよく理解するための技法を共有します。

<目的>

・自分と候補者(コミュニケーションする相手)の信頼を構築し、相手から情報を正しく引き出し
・候補者の視点で、候補者の話を理解する視点を持ち
・正しく相手を理解する

<ヒアリングポイント>

①モチベーションリソース
優先順位「第1〜3位」をヒアリングする
・組織型
 帰属組織の社会的ステータス
 帰属に伴う金銭的な報酬(基本給・福利厚生)
 社内的地位に伴う仕事報酬(裁量権・意思決定)
・仕事型
 仕事そのものの目的・プロセス
 仕事の結果への自己評価・足跡
 経済的な報酬/非経済的な報酬
 個人に蓄積できる知識・技術・人脈
 仕事の環境
・職場型
 組織・上司評価
 仲間との共同の喜び
 職場仲間の評価
 協働的目標達成の喜び
 社内競争
・生活型
 家族の期待と応援
 生活が豊かになる実感
 時間のゆとり・融通
 休みのとり方の自由度

②キャリア観 (キャリア・アンカー)
優先順位「第1〜3位」をヒアリングする
・専門能力志向:自分の専門性が高まること
・経営管理志向:組織の中で責任ある役割を担うこと
・自律志向:自分で独立すること
・安定志向:安定的に1つの組織に属すること
・起業家志向:クリエイティブに新しいことを生み出すこと
・社会貢献志向:社会を良くしたり他人に奉仕したりすること
・チャレンジ志向:解決困難な問題に挑戦すること
・調和志向:個人的欲求と家族・仕事のバランスを調整すること

③自社に対するネックとフック

Source:
・人事採用・組織化の教科書~失敗したくないクラウド選択、導入、運用|意欲と4つのモチベーションリソース

<考え方>

1.NLP

NLPとは、Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)
1970年初頭、カリフォルニア大学の心理学部の生徒であり数学者だったリチャード・バンドラーと言語学の助教授だったジョン・グリンダーが心理学と言語学の観点から新しく体系化した人間心理とコミュニケーションに関する学問

FireShot Capture 039 - 無題のプレゼンテーション - Google スライド - docs.google.com

・ラポール形成

 心と心が通い合ったつながりを意味する、相手との信頼関係のこと
 「私のことを見てくれている」
 「私の話しをしっかりと聞いてくれている」
 「私のことをわかってくれている」
 そんな気持ちを相手が感じている
 互いのコミュニケーションが建設的に影響し合う関係性が形成された状態

・類似性の法則

ヒトは、自分に似たものや人に対して、
安心感、親近感(親しみ)、好感を持つ傾向がある

ラポール形成されるプロセスには、「傾聴」が重要である。
傾聴をするための具体的な技法を挙げる。

<具体的な技法>
①バックトラッキング

日本語で「オウム返し」と呼ばれる、相手の言ったことを返すことを指す。
バックトラッキングの目的は、相手の話をちゃんと聞いていることを示すことと、相手に自分が発した言葉を再認識してもらうことにある。

②ペーシング

相手の話し方や状態、呼吸などのペースを合わせること。
ペーシングのポイントは、「話し方」「相手の状態」「呼吸」。
相手の話し方にペーシングするときは、声の調子や話すスピード、声の大小、音程の高低、リズムなどを合わせる。

③ミラーリング

相手の身振りや動作を鏡合わせのように真似ること。
相手の感じている感情を見た目の動作や姿勢、表情を真似ることで、聞き手が話し手を理解する手段にもなるもの。

④リーディング

相手の注目を方向付け、焦点を当てなおすこと。
また、相手の地図に新しい情報やアイデアを導入して、相手の内面の世界に柔軟なものの見方ができるようにしたり、情報を新しく解釈する機会を提供する。

⑤キャリブレーション

相手の心理状態を言葉以外のサインで認識することです。言葉以外のサインとは、相手の表情や動き、呼吸のスピード、声のトーン・テンポなど。

⑥表象システム

表象システムとは、自分が外部の世界を把握するときに使う感覚=(五感)のこと。
五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)が備わっていても、優先的に使う感覚は人によって異なり、その感覚のことを「優位表象システム」と呼ぶ。
NLPでは触覚、嗅覚、味覚を合わせて「体感覚」と呼ぶため、視覚優位・聴覚優位・体感覚優位の3種類に分けられるのが特徴。

⑦アイ・アクセシング・キュー

視覚、聴覚、体感覚に脳がアクセスする際に行われる眼の動きのことを指す。一般的に、視覚は上方、聴覚は左右、身体感覚は下方に眼が動く。

目を右側に動かすか、左側に動かすかによっても異なり、
一般的には、左側(左上、左水平)に動かせば想起・記憶、
右側(右上、右水平)に動かせば構成・想像の情報にアクセスしていると
考えられている。

・左上に動かす...記憶された視覚イメージ
・右上に動かす...構成された視覚イメージ
・水平に左に動かす...記憶された音
・水平に右に動かす...構成された音
・左下に動かす...内的対話
・右下に動かす...触覚と体感

⑧メタモデル

一般的に情報を完璧な形で伝えることはありません。
ある部分を省略したり、相手ももちろん知っているだろうという前提で話をしたり(一般化)、またいつの間にか違う形で記憶した情報を話をしたり(歪曲)する。

2.TA(交流)分析

交流分析(Transactional Analysis)は、精神分析に基礎を置く力動的視点を持ち、観察できる行動に焦点を当て、人間学的心理学の哲学を持った統合的な心理療法
1950年代後半に、精神科医エリック・バーン(Eric Berne)によって提唱された一つの心理学パーソナリティ理論である。人格と個人の成長と変化における体系的な心理療法の理論である。応用範囲は広く、ソーシャルワーカー、警察官、保護観察官、宗教職者などのカウンセリングで用いられる

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ヒトの自我の形成の仕方を理解するための理論。

3.ソーシャルスタイル理論

ソーシャルスタイルとは、1968年にアメリカの産業心理学者であるデビッド・メリル氏が提唱したコミュニケーションの理論です。人の言動を4つのスタイルに分けて分析し、相手が望ましいと感じる対応を探し、選択する方法として活用されています。人の言動を単純に4つに分けることはできませんが、大まかな方向性としていずれかのスタイルに分類されるといわれている

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相手に合わせたコミュニケーションの精度をあげるために理解しておく理論

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下記のヒアリングシートを利用しています。(コピーしてご利用ください)


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