人を知る。

最近、久々に日頃から応援している人がその親友の仲間の人と衝突した時の話を思い返した。

彼は日頃から口にしているのだが、友達の事になると熱くなる!
ましてや、その親友と呼んでいる人は彼からすると昔からの「憧れの人」に当たる。

彼はゲームが好きで彼のゲーム仲間から“シューティングゲーム”というジャンルのゲームを勧められ、それにハマったことでその親友と呼んでいる人の存在を知ることとなる。

その親友は実は、今でこそ世の中に広がりつつある“e-sports”界でシューティングゲームのプロ選手なのだ。

すでに現役からは退き、今はゲーム配信者として視聴者を楽しませることを日課にしている。

その人に憧れ、追いつこうと日々、練習に明け暮れていたと本人は言う。
そして、そんな憧れていた人と一緒にゲームをする事になる。

何故なら、彼も実は配信者であり、普段はゲームよりも雑談でのパフォーマンスが人気で時折、テレビやネットで取り上げられるほどだった。

その人物像は本人も言っているが、「ハゲ」「中卒」「デブ」と割とネガティブな発言をするのだが、それが逆に彼のチャーミングさや持ち前のパフォーマンスに活かされていて、そこが彼のクセになる部分である。

ここまで話して、誰のことなのか?分かる人には分かると思うが今回は敢えて、名前は出さないでおこうと思う。

憧れの人と一緒にゲームをし、更に彼の魅力をフルに活かした結果、憧れの人と友達になり、今や他のプロゲーマーよりも深く交流し、互いに“親友”と呼ぶ仲になった。

この事だけで彼がどれだけ憧れていて、その熱量を持っているか?が分かるかもしれない
1ファンがその応援しいる人と関わりを持ち、更に“親友”と呼ぶようになるほどの行動力。

私自身、ここまでの熱量を持って憧れる人に近づこうとしたことがない。
また、同じ熱量があったとして、ここまで互いを“親友”と呼べるまでの仲になれるだろうか?と思うと、先に書いた「ハゲ」や「中卒」「デブ」と言った比喩も彼にとっては可愛いものであり、彼の人間としての凄さであり、尊敬もしている。

そんな彼を知っていくうちに私も彼を応援したい!と思い、日々の配信も観に行くのである。

そして、事件は起こった。
今年2020年1月29日に。

彼は配信サイトを親友と同じところに移す決意をした。
その際に彼は視聴者に対して、「○○(親友の名前)が××(親友の仲間)に視聴者数が負けてるのが腹立つ」と言い放った。

言ってる事自体は、彼自身の中での“1番”は親友あると心の底から思っている事から来る発言であり、昔から応援していた視聴者側の大半はそれが彼なのだと理解はしていたと思う。

ただ、それは相手のこれまで努力してきた事、その相手を日頃から応援している人に対して、全否定をしたのと同義である。

きっとこの発言で彼に同調する人もいただろうが、人として失望した人の方が多いのかな?と思う。
これは、単に個人的な思いとかではなく、人間の傾向として“マイナス”な事柄に対し
て引っ張られる事が非常に多いからである。
よくある例としては、SNSなど日常生活において、「良い事」や「褒めること」よりも「悪い点」や「愚痴」の発信が多いのを考えると分かりやすいだろう。

当然の事ながら、相手はそれで傷ついていた。
普段は優しく、相手の立場や状況を把握した上で言動する人間であったが、その時は彼に対する「怒り」を全面的に表していた。

名指しまではしなかったものの、内容だけで見ても彼のことなのだと容易にわかるくらいにはハッキリとされたことを自身の視聴者に向けて気持ちも含めて伝えていた。

私は普段どちらかと言えば、彼の方ばかり見ていたし、思い入れの深さも大きかったがそれよりも各々の性格をある程度把握している分、“それが彼ららしさ”なのだと認識していたからどちらに対しての思いや考え方、関わり方の変化はほとんどなかった。

つい最近でも、芸能人による犯罪や疑惑に対して視聴者またはファンが「裏切られた」といった内容の記事やニュースが日々飛び交っている。

その中で日々応援している人が何かをきっかけに「人を裏切った」時、その人を応援し続けるか?の選択を迫られた場合、その人のことをどれくらい知っているか?ということを一旦考えて欲しい。

今の世の中の風潮として、“問題を起こした人にチャンスを与えない”というのが強い印象がある。

確かに法律や常識、信頼から外れてしまうことは良くはないにしても、人間誰しも失敗や過ちは起こす生き物なのだから一旦の事が過ぎてまた世間に出ようとする時、「一旦見守ろってやろう!」くらいの気持ちの方が互いに人の関わり方がより豊かになると私は思う。

もし、自分が故意でなくても重大な失敗で同じような状況になった時でも、「応援してくれる人がいる」、または「チャンスをくれる時が来るかもしれない」と思えば、頑張ろう!と思うが、それが全くないとなると生きる自信が無くなってしまうだろうなと思うからである。

2020年12月26日、新しい展開があった。
それは、彼の結婚である。
彼には生まれ故郷の北海道で活動している時から付き合っている彼女がいて、その月日も10年経っていた。

そんな彼が突如、「結婚しました」と報告がネットに流れ、いつも彼を観ている多くの視聴者が2人を祝った。その中で突然、あの相手から配信中に支援の通知が鳴った。
その瞬間を観た人は「まさか!」と驚くようなリアクションも多く見られ、彼もまた一瞬の驚きと嬉しさと申し訳ないという気持ちをしっかり相手に向かって伝えていた。

これは、彼にとっても相手にとっても良いタイミングだったのかもしれない。
やはり2人の人間性を把握しているからこそ、こういう場面であると信じていた。

相手は事が起こった時、彼を「完全にNG」とまで言っていた。
でも、相手の「人を冷静に見る」こと、「相手の行動を見守る」ことが出来るからこその行動である。

その瞬間を観た私は2人のことがより好きになったし、これまで以上に応援したい!と思った。

いつになるかはわからないが、同じ画面で3人が遊んでいるのを観れる!と信じて、これからも応援していこうと思う。

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