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スパロボ老害ジジイはスーパーロボット大戦30とDLCのエキスパンションパック第二弾をセットで遊べ

昔のスパロボ、面白いですよね。難易度が無茶苦茶なんだけど、プレイしている間にコツコツと改造やレベル上げに励むと明確にブレイクスルーする瞬間があって、そこに到達すると一気に楽になるというサウナ後に味の濃い飯を食うようなゲームバランスをしていて、独特な趣がありました。

それに比べて最近のスパロボは…とお嘆きの老害ジジイ。わたくしも純然たるそれであり、暇さえあればスパロボ昔話をしてしまうが、近作は実際物凄くストレスフリーな作りになっているので、かつてのジェットコースターのように乱高下するガタガタの難易度に鼻息を荒くしていた当時少年現在老人の自分が苛立つのも実際しゃーない。許してくれと思う。(メーカー側の万人に向けた優しさを受け入れないというのも住んでいる日本家屋のバリアフリー化を拒否ってる老人みたいでいっそう哀れではある)
ただ、ゲームの仕様も良くなくて、例えば後半に手に入るユニットは通例的に何段階か改造されていたりするのだが、そのせいで無改造縛りプレイがやり辛かったりして、縛りで難易度を調整するにしても変に歯痒かったりする。
フル改造ボーナスや撃墜数ボーナスで面白い能力が解禁されたりもするので、それ込みで且つ手応えのある難易度で遊びたい、と思っても好きなユニットがぶっ壊れスキルを所持していたりするので、気を抜くと一瞬でヌルゲー化してしまうのでなかなか難しい。
理想を言うと某やり込みシリーズのように、もういっそこちらで敵の強さを調整できたり、システムのあれこれをオンオフできるようなオプションを付けてくれ~と毎回アンケートを送っているのだが、一向に付けてくれずに老害ジジイ化がますます捗る。

最新作のスーパーロボット大戦30はどうだったかというと、ミッション数の爆増によりこのヌルゲー問題は寧ろ明確に悪化していた。普通に遊んだ一周目、溢れる資金はもはや一軍二軍ユニットをフル改造しても有り余り、中盤にはお気に入りのレベルがカンストし、カンストした味方が敵のレベルを跳ね上げ、それがますます自軍のレベルをカンストさせていき、「あっ、これやばいな」と思った頃には時既に遅し、ご褒美である筈の資金と経験値が単なる数字の羅列として脳内で処理されるようになってしまった。
スパロボの終盤はユニットが育ち切ってつまんねーとよく言われるが、そこから50話ぐらいやらされる本作の虚無っぷりはおそらく歴代1位だろう。
これは過去作に類を見ないくらいにボリュームを増したにも関わらず既存のシステムをそのまま使い続けた結果引き起こされた悲しき事故だったのだろうが、別に俺は開発者の友達でも何でもないので同情とかの念は一切湧かず、普通にむかついた。プレイしたら分かるだろこんなんさ~~とアンケートページで本作の文句を文字数制限限界まで書き、参戦希望作にヴァンドレッドとヤマトタケルの2タイトルを書くという二重(ふたえ)の老害ムーブを決め終えると、そっと棚の奥底にソフトを仕舞った。

そして時は流れ荒れ果てた大地に緑が芽吹くように、害虫が地面の下からカサカサと這い出してくるように、自分の中のスパロボをやりたい欲(これは本当に不思議な欲求で、どんなゲームをやっても定期的にスパロボがやりたくなってしまう。昔は新作が1,2年ぐらいでリリースされていたので常に新作で欲求を発散できていたのだが、今思うとすごく贅沢だ。)が戻りつつあったのを自覚した春先、何気なく見に行った公式で、DLCで難易度が追加されたことを知った。4400円もすんのかよ!!!最初に一万円強払っとるんやが!?とキレながら購入してプレイしてみたが、これが想像以上に面白くて驚いた。

追加難易度:スーパーエキスパート+
『スーパーロボット大戦30』をさらに遊びこむための各種ルールを変更した最高難易度モードです。
敵軍はスーパーエキスパート同様の強さのまま、味方部隊はレベルアップ必要経験値や機体改造費用が大幅にアップ、繰返しミッションの封印など、育成が制限されます。
本モードをプレイしていく中で、超強力な新規の強化パーツ10個を獲得でき、クリア後は他のモードに引き継ぐこともできます。
※本モードはゲーム開始時のモード選択に追加されますので、「START」を選択するか、周回プレイ引継ぎデータの「LOAD」からのみプレイ可能です。
※本モードは開始後に難易度変更ができないため、周回プレイデータでの挑戦を推奨します。

公式サイトより引用:https://srw30-thirty.suparobo.jp/spec/

色々書いてるが肝はレベルアップ必要経験値と機体改造費の大幅アップという点だ。引き継ぎなしで開始してどれどれ、改造費用はどんなものかと見に行ったら想像の10倍ぐらい改造費が爆上がりしていてさすがの老害ジジイも卒倒した。物価高騰が嘆かれる昨今だがこれはもはやヤケクソハイパーインフレーションである。10数話ぐらい進めても3機の照準値を3とか4上げるのが精一杯といった調子。
レベルアップ必要経験値の増加も輪をかけてやばい。レベル差27とかのネームド敵を努力付けて倒して1レベルアップするかしないかという感じ。これは上に書いたレベルカンスト早すぎ問題を超強引に解決していて、そのうえで修理、補給では一切経験値が入らないというお馴染みのツルセコムーブを許さない徹底ぶりを見せている。
チュートリアル的最序盤は敵の改造は無いのだが、それが終わると一気に無改造自軍vs改造段6レベル差25↑敵軍とかの戦場に放り込まれるので、マップによっては逃げっぱなしSP回復戦法とかいうスーパーロボットの風上にも置けないような戦法を取らないと普通に詰むと思う。

難易度の上げ方が雑~~~~!とも思うのだが、この雑な難易度に言いようの無い懐かしさを覚えてしまったのも事実で、どのユニットを育成するのか、限られ過ぎた資金で何を改造するのか、といった取捨選択のシビアさや、半端な性能の脇役メカにゴミを見るような眼差しを向けてしまう所なんかは本当に旧作をやっているような感覚に陥り、歓喜の脳汁が長年このシリーズに感じていたフラストレーションと一緒にどばどばと溢れ出てしまった。

30を発売日に買って、バグやらなんやらでゲンナリしたままプレイを終えた悲劇のスパロボ老害ジジイには是非もう一度プレイしてみてほしいのでわざわざnoteに登録してこの記事を書きました。スパロボ老害ジジイはスーパーロボット大戦30とDLCのエキスパンションパック第二弾を買って長年の汁を今こそ吐き出す時。


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