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クリスマスが近づいてきましたね!クリスマス基本編

日本のクリスマスといえば、11月ごろからクリスマス商戦が始まり、大通りや繁華街には煌煌とイルミネーションがともり始めます。クリスマス当日はケーキとチキンを恋人や家族で囲みプレゼントを渡す…。だいたいそんな感じです。宗教的背景をあまり踏襲していない日本のクリスマスは海外からみるとちょっと???と思われています。

今回はクリスマスの本来の意味やアメリカやイギリスの英語圏ではどのようにクリスマスを迎えるのかをご紹介します。

そもそもクリスマスって何をする日?

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日本のクリスマスといえばあまり宗教色のないものですが、本来は今から約2000年前、パレスチナ自治区のベツレヘムという小さな町で生まれたイエス・キリストの降誕を喜ぶキリスト教の祝日なのです。初めて生誕祭が行われたのは354年とされています。
クリスマスの語源は「キリスト(Christ)のミサ=礼拝(mass)」。12月25日は、キリストが生まれた日と思い浮かべるかもしれませんが、一説によると、古代ローマのミトラ教では12月25日は「不滅の太陽が生まれる日」とされ、太陽神ミトラを祝う冬至の祭があったが、これを転用したものではないかと言われています。


クリスマス・イヴって何をする日?

クリスマス・イヴといえば12月24日。今ではクリスマスの前日という認識がありますが、当時は一日が日没から始まると考えられていたためクリスマスというのは12月24日の日没から25日の日没までをさします。「イブ」はEVENING(イブニング=夕刻)の略でクリスマス・イヴというのは「クリスマス当日の夜」という意味です。キリスト教会では、クリスマス・イヴに多くの教派で夜に礼拝が行われます。


クリスマスツリーの習慣はいつから始まったの?

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実はクリスマスツリーはキリスト誕生とは無関係なんだそう。北欧に住んでいた古代ゲルマン民族の冬至(ユール)の祭で使われていた樫の木が原型とされ、冬でも葉を枯らさずにいる樫は生命の象徴とされていました。当時のドイツ人をキリスト教に改宗させる際、この樹木信仰が根強く樫を樅(モミ)に変えることでキリスト教化に成功。1419年、ドイツのパン職人がキリスト教救貧院に最初のツリーを飾ったと記録されています。ツリーのオーナメントやイルミネーションを飾る風習は19世紀以降のアメリカ合衆国で始まったそうです。ツリーに飾るもの一つ一つにも意味があるようです。

ツリートップ
ツリーの先端には、キリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を現す星が飾られます。イギリスなどでは天使が飾られることもあります。

リンゴ、オーナメントボール
アダムとイヴが食べた知恵の樹の実を象徴するりんごも飾られます。現代ではオーナメントボールと呼ばれる金属光沢のあるメッキボールやガラス製のグラスボールを飾ります。

キャンディケイン
杖の形をした飴。赤と白の縞々でミント味のものがスーパー等で売られ始めます。この形になったのは1670年にドイツのケルン大聖堂で飴を羊飼いの杖の形にして子供たちに配ったという説や、ユールの祭りの際に木を食べ物で飾るために曲げられたという説などがあり、色も赤と白ではなかったそう。

ジンジャーブレッドマン
特にイギリスでは、ツリーに茶色い人形をかたどったジンジャーブレッドマンが飾られる場合があります。ヨーロッパでは風邪予防に生姜を食べたという説と、シナモンなどのスパイスをたっぷり使った菓子は保存にも適し、寒く長い冬の時期に作られるようになったという説もあります。人形は風邪を予防するように広めた当時の王ヘンリー8世に由来しているそうです。

キャンドル/ライト
現代ではキャンドルの代わりに電飾が飾られます。キリストは「世を照らす光」と呼ばれ、その象徴としてドイツの神学者であったマルティン・ルターがもみの木にキャンドルを飾り付けたのが始まりといわれています。

ベル
ベルの喜ばしい音は、キリストの誕生を知らせるものです。

綿
雪を模した綿(スノーブランケット)や雪の結晶の形の装飾などで冬を演出します。

クリスマスカラーの装飾
キリスト教では特定の色に意味があり、クリスマスカラーによく用いられる4色においてもそれぞれの由来があります。

赤:神の愛、キリストの血
緑:永遠の命、神の永遠の愛
白:純潔、純粋な心
金:ベツレヘムの星、富、希望


クリスマスプレゼントの由来は?

クリスマスプレゼントはサンタクロースの起源とされる聖ニコラウスに由来します。彼は貧しい人々に持参金をめぐんだといわれ、これがクリスマスにプレゼントを贈る習わしとして現在も残りました。


靴下ってどうして飾るの?

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こちらもプレゼントを届けてくれた聖ニコラウスに由来ます。貧しい娘たちの話を耳にした彼はある夜、娘たちの部屋に金を投げ入れたところ、偶然靴下に入ったことからクリスマスには靴下を飾る習慣が生まれたといわれています。


クリスマスリースを飾る意味は?

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クリスマスリースは、実はキリスト教由来のものではありません。リースの起源は古く、古代ローマ時代にも遡ると言われ、花や葉などで作られた装飾用の輪を指し、ローマ人が祭りや祝事で冠として身につけていました。冠は太陽の象徴であり、ローマ人にとっては特別なものでした。この風習が各地に広まると、冬でも青々と茂る常緑樹で作られるリースは「豊穣」や「繁栄」の象徴的存在に位置づけられ、冬至や新年などお祝い事に使用されるようになりました。キリスト教では、ヒイラギを使ったリースは「キリストが十字架にかけられた際にかぶっていたいばらの冠」を象徴するとされ、クリスマスリースとして飾るようになったという説があります。また、クリスマスリースには、永遠の愛、豊作祈願、魔除けなどの意味もこめられています。


アドベントキャンドルって何をするもの?

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本来はクリスマスの12月25日当日よりも、それまでの準備期間がとても大事な期間であると考えられています。
クリスマスリースに4本のキャンドルを飾り、日々の生活に感謝しつつ毎週日曜日に1本ずつキャンドルを灯し、4週目の日曜日には4本全てのキャンドルを灯すという儀式です。
真ん中に5本目のキャンドルを立てることもあり、その場合、最後の5本目はクリスマス・イヴかクリスマス当日に火を灯します。また、キャンドル一つ一つに意味があります。

1本目:希望を願う「予言のキャンドル」
2本目:平和を願う「天使のキャンドル」
3本目:喜びに感謝する「羊飼いのキャンドル」
4本目:愛に感謝する「ベツレヘムのキャンドル」
5本目:キリストの誕生を祝う「キリストキャンドル」


アドベントカレンダーって何をするもの?

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12月1日から24の窓を毎日ひとつずつ開けていくカレンダーで、すべての窓を開け終わるとクリスマスの日になるしくみです。窓を開くとチョコレートなどのお菓子や小さな贈り物等が入っています。19世紀初頭よりドイツ・ルーテル派がクリスマスまでの日数を把握するために、ドアに毎日チョークで印をつけたことから始まったといわれています。


サンタクロースってどんな人?

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トナカイのひく橇にのってやってくる北欧出身と思われがちなサンタクロースですが、以外にも、4世紀頃の東ローマ帝国・小アジア(現トルコ)のミラの司教、教父聖ニコラオスの伝説が起源です。聖ニコラオスは貧しい人々に金銭や物を贈り助け、それがクリスマスにプレゼントを贈る習慣へと繋がっています。

では、なぜ現在、サンタクロースはフィンランドに住んでいるのでしょうか?
1886年、アメリカの漫画家トーマス・ナストにより北極で暮らしているサンタクロースの絵が発表され、それ以降、サンタクロースが北極圏にいるというイメージが定着していきます。1925年フィンランドの新聞社が「北極が⾷糧不⾜のため、トナカイのエサもないので、フィンランドのラップランドに引越ししました」というジョークを発表されました。以来、サンタクロースはロバニエミのはずれにサンタクロースオフィスを構えています。

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フィンランドのほかにも自称サンタタウンと詠う町もあります。

アメリカ・アラスカ州
1953年、アラスカ州は「ノースボール」という町を作り、サンタクロースの町と宣⾔。
サンタクロースの家もあり、世界中の⼦供たちのためにプレゼントも販売しているそう。

スウェーデン・サンタワールド
1984年、スウェーデンはモーラの町にサンタワールドを作り、「サンタクロースはスウェーデンのサンタワールドに定住している」と宣⾔。トナカイや妖精と暮らすサンタクロースと実際に会えます。

グリーンランド
400歳を超えるサンタクロースが弟子たちと在住。ちなみにグリーンランドには「国際サンタクロース協会」があり、日本にも支部があるそうです。



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