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デジタルアーカイブに挑戦

お送りいただいたフライパンの情報を整理するために、全量写真撮影を計画しました。
3000個に挑むとなると、1週間から10日は必要になるのではと想像し、2週間の作業計画を立てました。

研究所での検証状況では、表面の見た目の状態と「ギョーザ」焼き上がりの相関関係がなかなかつかめないとの情報もあり、単純に表面撮影だけでは後々情報が不足するかもと感じました。
実際にフライパンを見ると、歪みや、片側や一部の焦げ付きなどその表情はさまざまです。

そこで、立体映像のアイデアが浮かびました、3D映像です。
これを実現するためにメーカーに問い合わせると、貸し出し・レンタルは行っていないとのこと。

半ば諦めていたところ、キーエンスさんから当社へ3Dスキャナーの納品実績があることが判明しました。
灯台下暗し、まさか当社の研究所にあるとは思いもよらず。
さっそく、キーエンスさんに3Dスキャナーの設定を学び、撮影をスタートさせました。

当初、フライパン1枚につき10分、1時間で6枚という見込みでしたが、やり直しなどあり、結果1時間でスキャンできたのは3~4個程度。
1日10時間稼働しても40枚、約3000個÷40枚=75日以上かかると・・・

とても全量を取り込める余裕もなく、できる限りを目指して2週間の作業がスタートしました。

時は真夏。首にタオルを巻き、土日も交代制としてフライパンを撮り続け、562枚のデータを収集しました。

ちなみに、3D撮影は、裏と表を撮影してその映像を貼り合わせて作る仕組みです。
フライパンをスキャナーにセッティングする人、撮影する人、データを張り合わせする人の3人チームの流れ作業。

3Dの弱点は反射です。光るものは映像化しにくく艶消しのスプレーを使いながらの撮影でしたが、反射が抑えられず何度もスプレーするとフライパンは真っ白に。この辺りにも悩まされながら作業は続きました。

この作業と並行して進めたことが、フライパンの4桁ナンバリングです。
最初のナンバリングの荷札は500番までしかなかったため、ここであらためて4桁のタグを全てのフライパンに付番し直しました。
また、山のようあったフライパンを番号順に並び替え、やっとフライパンの整理が出来ました。

2週間の作業の中、研究所からは車でフライパンを取り来ることもあり、200個が持ち出され、検証作業はさらに続きます。

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