ドキュメント72時間 年末SP’21 個人的ひとりごと

【ATTENTION !!】
この記事は、「ドキュメント72時間 年末SP2021」の結果を含みます。
未視聴の方、ネタバレが苦手な方は閲覧をおひかえ下さい。
あとめっちゃくちゃ長いです。今までの記事の中で断トツに長いです。新年1発目から長い。(大事なことは3回言えって中学の国語の先生が言ってました)
自称ヲタク(の端くれ)なので口調も普段と違いますが、同一人物です。

まずは、新年明けましておめでとうございます。
今年も気が向いた時に書く日記のような感覚で、執筆・更新していく予定なので、宜しくお願い致します。

この記事を書きはじめたのは、年越しが迫った22時台。
昨日、「ドキュメント72時間 年末SP2021」が放送された。
一昨日の仕事納めまで力の限りを尽くしたほど、楽しみにしていた。
何なら、紅白より72時間派だし、紅白やるなら…おっと誰か来たようだ。
普段感想なんて書かないのだが、今回は色々思う所があったので、振り返りをしてみることにした。

まず、私の予想(兼 My BEST)TOP10を以下に記載する。
  1位 文房具店 この手紙をあなたに
  2位 ”多国籍団地”のゆく年くる年
  3位 巨大熱帯魚店 小さな命のある暮らし
  4位 北九州 100年続く人情市場で
  5位 奄美 海上タクシーに乗って
  6位 冬の焼きいも店 ぬくもりの先に
  7位 ドキュメント1DAY 緊急事態宣言下 横浜
  8位  山梨・花火専門店 静かな夏物語
  9位 大病院のコンビニ それぞれの”生きる”
10位 夏の終わりに 駅地下の駐車場で

今年も迷いに迷って、TOP10を選出した。
最後は、「文房具店 この手紙をあなたに」「”多国籍団地”のゆく年くる年」の一騎打ちとなったが、後述する理由により、闘いの末、「文房具店 この手紙をあなたに」に〆切直前に投票した。

それでは、その予想を踏まえて、共感されない私情込みで結果を見ていこう。


10位 「宮城・気仙沼 漁師たちの”コンビニ”」
   (予想TOP10選出外)
  9位    「能登半島 桜咲く無人駅で」
   (予想TOP10選出外)


10位は五郎さん、9位はおさむさんが発表直前に1位と予想していたが、初っぱなから出てしまうという結果に。
確かに良い回ではあったが、私の中ではあまり印象には残らず、正直、来ないだろうと予想TOP10から2作とも早々に外した。
何でこの2つがここにいるんだ…?と疑問に思い、発表後に流れた本編を見る。
ちなみに、昨年「東京・隅田川 花火のない静かな夏に」(2020年15位(その後に発行されたファン通信にて発表))を投票するも、これまで投票した作品はすべてランクインしたのにはじめて圏外になった過去がある私は「終わった……」としょげていた(早い)。
「宮城・気仙沼 漁師たちの”コンビニ”」は、お菓子を買い込むシーンに部下を想う(労る)上司のやさしさ、実習生として来日していた外国人の漁師さんにも家族のように接していたこと、キャラ強めの方が多かったり、店員さんも車で送ってくれたり荷物運んだりと至れり尽くせり。
以前にも「スペインカナリア諸島 マグロ漁師の短いバカンス」(2017年11月3日 放送)や「旅漁師 イカ釣り人生」(2015年10月23日 放送)等、これまで漁師さんに密着した作品は多くあったが、出港前の買い出しのような「仕込み」の様子も映っていたりと、よりディープな漁師さんの世界・仕事を覗き見ることが出来た回でもあった。
また、スタジオのお三方は「名言が多く飛び出した」こともランクインにつながったと分析した。
「能登半島 桜咲く無人駅で」は、あおぞらに風に舞う桜が綺麗だったのは当然なのだが、桜を見てなつかしさや想い、追憶に浸る人、無邪気に笑う人、人それぞれで、きっと地元の人は今頃、春を待ち望んでいるんだろうなと感じた。
また、スタジオのお三方も触れていたが、最後に出てきた老夫婦(病気を患った元開業医とその奥様)にぐっと来たと同時に、そのシーンちゃんと見とけば良かったと後悔した。
余談だが、余韻に浸っているのか、本編終了後のおさむさんの表情にどきっとした。


8位 「冬の焼きいも店 ぬくもりの先に」(予想6位)
7位 「巨大熱帯魚店 小さな命のある暮らし」
    (予想3位)
6位 「文房具店 この手紙をあなたに」(予想1位)


「冬の焼きいも店 ぬくもりの先に」がランクインした時、「待ってた!!!!!!!」と喜びが爆発した。
このTOP10予想をはじめて3年ほどになるが、3回連続的中は史上初通り越して奇跡だし、今回のハイライト。
「冬の焼きいも店 ぬくもりの先に」は、印象的なシーンや店主さんのざっくばらんな人柄が高評価で予想当初はもっと上位にいたが予想5位以上の作品と比べると、何か欠けるなと思った。
大体6位くらいかなと予想するもまあまあドンピシャな結果に。
福島在住の私は、それなりに近いので落ち着いたら行ってみたいと密かに考えている。
「巨大熱帯魚店 小さな命のある暮らし」は、正直もっと上に行けると思った。
昔から、犬を飼っている我が家は、終盤の「バウムクーヘンの例え」(魚(というかペットすべて)は子供と一緒で、いっぱい飼うとお母さんをひとりじめ出来なくなり、バウムクーヘンも分けたら自分の分がめっちゃ少なくなる的な話)を娘さんに説|《と》いていたお母さん(ご実家が獣医さん)の話が胸に刺さり、予想3位に選出。
その後の取材(スタジオからリモート中継)で、娘さんが「バウムクーヘンを多く買えば良い」という答えに、その案はなかったと吹石さんと一緒に驚き、感心した。
「文房具店 この手紙をあなたには、今年の推し(+投票)回。
先述の過去がある私は、発表された瞬間めちゃくちゃ喜んだ。
私も彼女や推しに手紙を送ることが増え、便箋や封筒を買い溜めているが、SNSやメール、電話が発達・普及している現代で、何故手紙にスポットを当てるんだろうと予告の時点から気になり、興味深かった。
本編終了後に紹介された選出理由に「出すまでの時間が楽しみだった」とあったが、「字は体を表す」と言うように、手書きの手紙には文字の癖や言葉遣い・表現、ひいては相手を想って選んだ便箋・封筒から、デジタルと違って人柄やぬくもりややさしさを感じられるのが醍醐味だと感じた。
手紙を書く理由として、恋人や家族等、関係が親密な人ほど口ではなかなか言えずに秘めた想いを手紙に託しているんだろうなと思い、そういう点では歌や楽器の演奏と一緒だなと。


5位 「私が献血ルームに来た理由」
    (予想TOP10選出外)
4位 「大阪 高速バスターミナル 旅立ちの春に」
    (予想TOP10選出外)


まぁそう簡単に連続では行かない物で。そして2作とも選出外にしてすまん。
「私が献血ルームに来た理由」は、当初はTOP10(の下位の方)に入っていたが、当然ながら良作が多く、惜しくも選出外にしてしまった。
「後でもっかい見て、TOP10ちょっと変えようかな」と思ってるうちに、仕事でバタバタして時間がなくなって変更出来ずに当日を迎えてしまった。
出た時に、連続的中がストップしたことと上述の理由で「あぁ……」と言ってしまった。
「AB型の方が献血行くと喜ばれる」という話を真面目に信じてるAB型の私は、恐らくラジオCMの影響か、献血に行きたいという想いが芽生えて、ネットで色々調べたのだが、持病で薬飲んでるから出来ないっぽい。結構悔しみ強め。
「大阪 高速バスターミナル 旅立ちの春に」は、何かあまり響かなくて早い段階から外してしまった。
発表された時におさむさんが発した「テッパン」だって言葉にざくっと刺された、罪が重い。
その後の本編で、終バス逃したお父さん(カメラに向かって「愛してるよ」って言ってた男性)に笑ったり、全寮制の小学校(放送当時、そんな所あるのか…!!と驚いた)に通う男の子にそんな早くから自立心を育ててるのか、すげぇ…ってなったり、就職(カメラマンや医療従事者)で親元を旅立つ方を応援したくなったりと、まさに「感情が渋滞」(本編終了後のコメントより)していた。
最後に出てきた造園の専門学校に通いはじめる元銀行員の男性が発した「挑戦は何歳からでも遅くない」という言葉、よく聞く言葉だけどぐっと来てしまった。


3位 「北九州 100年続く人情市場で」(予想4位)
2位 「銀座 おつまみラプソディ」
    (予想TOP10選出外)
1位 「大病院のコンビニ それぞれの”生きる”」
    (予想9位)


まさか3作中2作も的中したのには驚いた。しかも1位を予想TOP10以内に入れていたのは今年がはじめて。
「北九州 100年続く人情市場で」は、当初はTOP10の下の方にいたが、市場|《いちば》特有の地域とのつながりを強く感じ、画面越しにカイロのようなあったかさが伝わった回だった。あと、夜中に見たら飯テロくらいそう(録画組)。
さらに、「青森・下北半島 ”ワケあり”横丁」(2020年10位)と似たような系統を感じたことも1つの要因だった。
しかし、4位と3位と数字的には近いが、何だか天地ほどの差に見えてくるのは気のせいか。
「銀座 おつまみラプソディ」は、当初から予想選出外だったが、真面目にここに入ってきたのは予想外だった。
酒が嫌いなので、つまみをたまにちまちま食しているが、遠くに行けるようになったら、買いに行きたいと思った。
「おつまみ」というと、一般的には「酒の肴|《さかな》」という意味合いで使われることが多いが、この店舗にはくるみやこんぺいとう、ドライフルーツ、せんべい等、おやつやお茶請けとして食べられる品々が揃っている。
タイトルにある「ラプソディ」、辞書で引くと「自由奔放な形式で作られる華麗な楽曲。狂詩曲|《きょうしきょく》」という意味だそう。
おつまみの世界は、私達が思っている以上に自由で奥深く、様々な人生模様、シチュエーションが広がっているんだなと感じた。
てか、タイトルに「ラプソディ」って付けたの誰ですか、センス良すぎません?よくそんなおしゃれな言葉出てきましたね、天才ですか?
おつまみという視点に着目した方も天才では?
そりゃ2位になる訳だ……!!(???)
ところで、序盤で店員さんがお会計の時の「送料お勉強しまして」が気になり、こちらも辞書で引くと「お安くしまして」という意味だった。
何処かの方言かと思ったが、また1つ勉強になった。
「大病院のコンビニ それぞれの”生きる”」は、酷いことに順位発表後にはじまった本編が少しした頃まで予想に入れていたことすら忘れていた。
年末SPがはじまった2014年の1位でファンの間で名作と呼び声の高い「大病院の小さなコンビニ」と同じく、病院内のコンビニ(しかも両方ともローソン)が舞台となる本作だが、順位まで並ぶとは思わなかった。
本編に「大病院の小さなコンビニ」を見て医療人を志|《こころざ》した方も登場して嬉しくなった。
何故だろうと思っていた時、「患者さんと医療従事者、両者の想いが吐露されている」ことがランクイン、しかも1位に輝いた理由なのかもしれない。
余談だが、「山Pはいないよね」と笑う職員さんの言葉に「じゃあ大門未知子もいないのかな」と突っ込んだテレ朝水9・木8木9作品大好き人間の私だが、バイクで高速道路を走行中に骨が見えるほどの大怪我を負った青年の話によると、ブラックジャックはいたようだ。

個人的総評

最終結果一覧を以下に記述する(矢印の先は予想段階での順位)。
この項目では、今年の新作について私なりの総評を綴る。
  1位 大病院のコンビニ それぞれの”生きる” →予想9位
  2位 銀座 おつまみラプソディ       →予想TOP10圏外
  3位 北九州 100年続く人情市場で      →予想4位
  4位 大阪 高速バスターミナル 旅立ちの春に   →予想TOP10圏外
  5位 私が献血ルームに来た理由       →予想TOP10圏外
  6位 文房具店 この手紙をあなたに     →予想1位
  7位 巨大熱帯魚店 小さな命のある暮らし  →予想3位
  8位 冬の焼きいも店 ぬくもりの先に    →予想6位
  9位 能登半島 桜咲く無人駅で       →予想TOP10圏外
10位 宮城・気仙沼 漁師たちの”コンビニ”    →予想TOP10圏外

今年は、史上最多の5作品的中に加え、コンビニにはじまり、コンビニに終わった稀有|《けう》(というかはじめて)な年でもあった。
「ドキュメント1DAY 緊急事態宣言下 横浜」「山梨・花火専門店 静かな夏物語」等、圏外になった作品も含め、「命(生死)」に関わる作品、おつまみや焼きいもの他、「福島・浪江 小さな弁当店にて」「大都会 24時間営業の格安弁当店」「ワケあり食品店 激安の裏側に」等、食べ物系の作品が多かったように感じた。
また、なかなか読めずに投票作品が圏外になってしまった昨年に比べ、良作が多くあり、10作決めるのが大変だった(が楽しさも感じ、その時間が好きだと感じた)。
EDトークでも触れていたが、治まった訳でも制限がなくなった訳でもないので、完全とは言えないものの前までの「日常」が少しずつ戻りつつあるんだろうなと感じることが出来た。
2022年こそ完全に前までの日常に戻って、何処へでも条件や制限なく行き来出来るような世の中になってほしいと祈るばかりだ。

結果順位圏外作品の選出理由

以上の結果を踏まえ、私の予想(兼 My BEST)TOP10を再載する(矢印の先は最終結果)。
  1位 文房具店 この手紙をあなたに       →6位
  2位 ”多国籍団地”のゆく年くる年        →圏外
  3位 巨大熱帯魚店 小さな命のある暮らし      →7位
  4位 北九州 100年続く人情市場で       →4位
  5位 奄美 海上タクシーに乗って         →圏外
  6位 冬の焼きいも店 ぬくもりの先に       →8位
  7位 ドキュメント1DAY 緊急事態宣言下 横浜 →圏外
  8位  山梨・花火専門店 静かな夏物語     →圏外
  9位 大病院のコンビニ それぞれの”生きる”    →1位
10位 夏の終わりに 駅地下の駐車場で       →圏外

ここからは、惜しくも圏外となった予想TOP10選出作品の選出理由について記していく。
まず、「”多国籍団地”のゆく年くる年」
1位が発表される直前まで来ると信じてたのに、発表された時、「ねぇ!!!!!!多国籍団地は!!!!!!?????」と憤慨した。
前述通り、投票直前まで本作と「文房具店 この手紙をあなたに」で熾烈な争いを繰り広げていた頃、改めてもう1度NHKオンデマンドで視聴してみた所、「”多国籍団地”のゆく年くる年」は、国籍や性別、年齢、ハンディキャップの有無問わずに「共生社会」の縮図と感じたり、「日本が好き、日本語の夢見る」と語っていたラオス人の男性が印象的だった。
あと、タイトルが表示される時の魚眼レンズのような映し方。
人によっては、酔ってしまう方もいたと思うが、斬新な映し方だったと思ったので、私は好きだった。
一方で、「文房具店 この手紙をあなたに」と比較すると、「固さ」を感じたことで決着した。
しかし、Twitterを見ると、本作をTOP10予想に入れていた方が多く見受けられたので、もしかしたら11位~15位くらいに入ってるのかもしれない。
「奄美 海上タクシーに乗って」は、近年の72時間としては、「「地元(地域)のつながり」+「別れ(フェリー)シリーズ」」という定番の融合に新しさを感じた。
今の状況になってからは新作の放送はないが、これまでのフェリーシリーズは移住が多かったが、本作は島とあって仕事や買い物で使う方が多かった。
個人的に自閉症の少年が船に乗ってる時の表情が印象に残っている。
言葉を発しない(発せない)彼は、あの時何を思い、何を感じていたんだろう。
島民じゃないので分からないが、おだやかに時が流れている感覚があった。
贔屓目ではないのだが、私の推し・藤巻亮太氏が自身のラジオ番組で「(離任した小学校教師が島を去るシーンで)船の別れにじーんと来てしまった」と絶賛していた(そして泣きながら感謝した)。
次は、初のスピンオフ作品「ドキュメント1DAY 緊急事態宣言下 横浜」
通常回と違うのは、タイトルにある通り取材日数が1日(24時間)だけ、取材箇所も4カ所という点だ。
また、放送に先立ち、公式Twitterでは、企画の経緯について「緊急事態宣言の中、感染リスクもあり、3日間ロケ出来る場所がなく、首都圏での現場探しに苦労していた」と説明。
そして、次の言葉にこの熱い想いが日々の番組制作意欲を突き動かしている源《みなもと》であり、所以|ゆえんなのではと感じた。

一方、なんとかこの時代の声を記録したいという思いもありました。
そんな中、1日ならという現場もあったことから、思い切って、3日間でなく1日で勝負しようと議論を重ね、たどり着いたのが「多地点同時ドキュメント」になります。
ロケは総力戦で臨みました。
              「ドキュメント72時間」公式Twitterより抜粋

2020年の年末SPのEDで、「「今」を捉える、撮る」という言葉が出てきたが、その想いは72時間班のみならず、すべてのドキュメンタリー番組の在り方だと感じた。
その魂がこもった作品は、通常回以上に心が張り詰めるような緊迫感や人を救うために「動く」人々がいて、濃度が強かった回だった。
投票対象外と思っていたが、ちゃんと選択肢にあったことが嬉しかった。
「山梨・花火専門店 静かな夏物語」は、「長崎 お盆はド派手に花火屋で」(2016年9月23日 放送、2016年1位)と共通して、花火と「生死」について考えさせられる回だった。
老人ホームでの花火大会で花火を購入していた看護師の男性の話と反抗期に家の壁に穴を開けるほど荒れた大学生、湯かん師の男性が印象的だった。
カレーや桃の香りがする物やおみくじになっている(炎の色で結果が分かる)変わり種の花火がたくさんあって、実際行ったら何時間も入り浸りそうだなと思った。
「夏の終わりに 駅地下の駐車場で」は、日常が垣間見える回でもあったが、
「馬鹿な社員に真面目なパート」「あいさつは減るもんじゃないからした方が良い」「仕事に誇りを持ってやってきたけど、人生は決して豊かじゃなかった」等、人生の大先輩から「社会の現実」や「社会人にとって大切なこと」を教えて頂いたり、「「社会人」の私だからこそ共感出来る想い」が多かった気がした回だった。

その他雑感

ここからは、今回の年末SPを見て、時系列不同で感じた諸々を箇条書きする。
・9位の「能登半島 桜咲く無人駅で」が発表された時、おさむさんが「吹石さ~ん!!」って呼んでたの、五郎さんが「吹石さんが(順位を)決めている訳じゃないから」となだめていた所を含めて、何かウケた
・今回、緊急参戦したノブシコブシの徳井さん、口数は多くなかった気がしたけど、ホントに好きなんだなって感じたので、来年もいてほしい
・OPトークで、おさむさんが「何で1位予想って毎年当たんないんだろうね」って言葉に同意しかなく、ヘドバン並に頭振る所だった(が、2015年の年末SPで「秋田・真冬の自販機の前で」を当てているが、視聴をはじめたきっかけにもなったその作品しか記憶になかった)
・視聴者投票企画のトラック用品店、徳井さんがディレクターとしてやってほしいという話に同意するが、72時間の雰囲気とか空気を崩しかねないのでは?という危うさがある
・資源ゴミのコンビニ、私もなかなか捨てられてないゴミがあるのに暇がないので、市内にないか探してみたが結構遠かった
・三才駅のVが終わった時、吹石さんがおてて振ってたの可愛かった
・吹石さんがNHK+の紹介をしていて、QRコードのボードを持ってた徳井さんの笑顔に「うぜぇwwwww(好き)」ってなった
・川べりの家の弾き語りの時、昨年まではTOP10に入った作品の映像だけだったのに、「山梨・花火専門店 静かな夏物語」「奄美 海上タクシーに乗って」の映像も使われていて嬉しかった
・そろそろ昼にしようかなと思ってた時、3時のニュースの前に流れたショートムービー「いただきますの風景」が流れてきて、飯テロ食らったんだがどうしてくれようか(知るか)(その後、すき焼き食べた)
・同じくショートムービー「星空の風景」に出てきた長野県の星空(恐らく「長野 天空の絶景を眺めて」(2019年12月13日 放送)の時の星空と思われる)がまさに満天で飛び抜けて綺麗だった

最後に

最近読んだ小説の中に、以下のような台詞があった。

「いいかい? 誰かの話を聞くということは、そのひとの論理とか哲学、もっと簡単にいえば、生き方の断片を感じとるということだ。
そのためには耳をすます必要がある。そのひとが、そのひとなりの言葉を使って、そのひとなりの話し方で、その人だけのスピードで、その人だけの話をしてもらわなければならない。正直でいてもらう必要がある。
相手に正直さを求めるとき、どうしたらいい?」
(中略)
「……自分も正直でなければいけない……」
「お互いに正直でいられればいいよね。それはすごく難しいことだけど。
時間は限られている。しかし、ほとんどは初対面だ。いまの、あなたとぼくと同じように。」
         幻冬舎文庫 「緊急取調室」 P61-P62(一部抜粋、一部改)

以上は、作品名にもあるように取調の1シーンだ。
これは72時間にも同じことが言えると感じ、引用した。

確かに、72時間の取材と警察小説の取調は空間にまとう雰囲気が少し違うかもしれないが、「自身の話をする」という点では、共通する物がある。
72時間は、何かしらの理由や事情があってロケ地にやってきた方々の半生に触れることが大半だ。取材は偶然という本番一発勝負。
あらかじめ決めているのか分からないし、OAでは編集されていると思われるので1人につき数分だが、ホントはもう少し長く取材しているんだと思う。
クルーは出会った人々に「今日はどうしてこちらに?」「よく来られるんですか?」といったささいな質問からはじまり、その答えから半生を掘り下げていくことが多いが、その部分が経験や思考も含めて、その方の「生き方の断片」に当たる。
また、クルーは質問の時、相手が答えている時に遮ったり、質問攻めや否定をせず、紡がれる言葉に「耳を澄ましている」。
それは、相手が言葉を選んでたりして沈黙が生まれてしまった時も然|《しか》りだ。
その代わり、相手の答えに対し、「凄い!!」「おめでとうございます」等、感嘆や祝福の言葉を掛けていたり、取材対象者の話に出てきた言葉の意味が分からなければまた質問しているが、その言葉や行為達に嘘偽りは感じられない。
私が投票した回につながる話ではないのだが、距離が近付くほど嘘も生まれたり、言えないことも増えていくし、やましいことがなければ初対面で嘘をつく人はいないと思う。
クルーも取材対象者も嘘をつかず「正直」になること、ありのままに、1人の人間として対等に「会話」することで、等身大の人間模様が描|《えが》くことにつながり、「ドキュメント72時間」が老若男女問わず多くの方々に愛される要因の1つなのではないだろうかと、この一節を読んで感じた。
だからこそ、視聴者は思わず手を止めて取材対象者の話、もっと言えば言葉に耳を傾けてしまうのかもしれない。実際に私は、ながら見しない(出来ない)で見ている訳だし。
また、「偶然」で勝負しているからか、少しだけくすりと笑ってしまうような場面もありながら、最後には考えさせてくれたり、余韻を残していく。
もう1個挙げるなら、スピンオフだったり、ちょっと危険な所(過去だと「街角の法律相談所」(2018年4月27日 放送)、「女子刑務所 彼女たちの素顔」(2016年9月16日 放送))への取材等、スタッフ様のチャレンジ精神。

来年は、どんな名作が生まれていくのか。
とりあえず、発表された「ゆめまぼろしのテーマパークへようこそ」(2022年1月7日 放送予定)の雰囲気の独特さにぞくりとした。それでも見入ってしまうのは何故だろう。
私は録画組だから良いけど、子供がリアタイすると泣きそう。

そろそろお開きにしたい所だが、ここまで長くなったのははじめてだ。
流石は6時間半。でも、TOP10の傾向やとある物の紹介等、まだまだ書き足りないから、別記事で書こうと思う。
それでは、巻物並みの本記事をここまでお読み下さり、ありがとうございました!!