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春巻きの偶然

先日麗郷という渋谷の台湾料理やさんに行った。

一緒に行った大学のバイトでお世話になっている修士の先輩のおすすめの場所である。

新大久保にも支店があるらしく、そこを訪れた際に美味しかったため今度は本店へと思ったらしい。

「どこ行きたい?」

「台湾料理かネパール料理にしましょ」

という私の謎のセレクションに先輩の行きたいお店が偶然ヒットした。

お店は道玄坂の途中にあり、周りは新しいお店が多い中麗郷のみ煉瓦造りの昔ながらのつくりで老舗感が漂っていた。

お店に入ると2階に待っている人の列ができていた。

回転速度も早く私たちの前に3組くらい待っていたけれど10分くらい話していたら呼ばれた。

席を案内されてびっくり。

8人くらいでぐるっと円卓を囲むスタイルで
私たちの席はそのうちの2つ。

有無をいわせず強制的に相席なのだ。

私たちの他にポロとラルフローレンのワイシャツで身を包み青菜炒めと冷菜を肴にお酒を飲んでいる50-60代くらいに見える男性が2人。


もう1組は私と同じくらいの年齢に見える女子2人組がちょうど注文をしようとしているところだった。

何を食べようかと悩みながら注文。

ちょうど1週間くらい前から春巻きが食べたかった私は春巻きを注文。

話しながらなかなか出てこない春巻きを待つ。

かなり待ったところでやっぱり出てこないので
注文を確認してみると、

なんと!

春巻きが頼まれたことになっていない!

もう一度頼むのもなあ…という感じだったので渋々諦めようとしていた。

そんな時、隣のおじさんの1人が

「ここはね、春巻きが美味しいんですよ。

 でもめっちゃデカくて…しかも5本も来るから

 とても頼めないんですよ〜」

と言っていた。

「その春巻き分けませんか!?」

なんという偶然!

春巻きという言葉を小耳に挟んだ私は思わずテーブルの向かいから手をあげて言ってしまった。

「おっいいねえ!こっちが持つからみんなで食べよう」

そうして注文してくださり横の女の子2人組と私たち2人、そしておじさんたちで分けることになった。

春巻きは5つなのでおじさんたちは

「いいのいいの〜

 僕たち一個を分けるので十分だから」

と言って私たちに一本ずつ食べさせてくれた。

ちょうど私が春巻きが食べたがっていたが注文のミスがあった話を先輩がおじさんたちにすると

「そりゃ偶然だね」

と言いながら
自分が奥さんと出会った偶然、
家族ができてイタリア旅行に行った時に、自分が若い頃バックパックを背に立ち寄った同じかお店に行ってごはんを食べることになったという偶然を語ってくれた。

そして最後に

「これから偶然はたくさんあるよ」

と言った。

とりわけ不思議な言葉ではないのに、
なぜかこの言葉が私の脳裏を離れない。

偶然なのか、必然なのか。

はたまた自分がその偶然を作り出しているのか。

別の場所で知り合いがこんなことを言っていた。

「強く祈るとね、それが叶っちゃう人が

 いるんだよ。それは個人のパワーもあってね、

 時々叶いやすい人がいる。

 そういう人は地球の流れに逆らわないように

 祈らなきゃいけないね。

 

 そして祈りがなくても導かれるかと言われると

 そうでもないんだよね。

 祈るから導かれる。

 だから祈りは捨てちゃいけない。」


確かに私はここ1週間ほど春巻き食べたいなあと

ある意味祈っていた。

他にもキャンピングカーもっている人いないかな、いてほしいなと祈っていたらなんと真横に
現れたりもした。


地球に即した、この世に生まれ何か自分に定められた流れにそった祈りは偶然として叶っていくのかもしれない。

春巻きが即しているのかはちょっとわからないけど笑

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