キュッキュッ

タイルを磨く
キラキラキュッキュッ
気配を感じて後ろを向くと
何やら親しげな幽霊
へー　だの　なるほどね　だの言っている
いつの間にか幽霊達に囲まれた
続けないの？とは余計なお世話
何？見学料取るよ
いいよ　いいよ　いくら　いくら
あんたは飴玉　あんたは長靴　あんたは
何？
わたしのお手伝い
OK
キュキュキュキュ
ダメダメダメ
つきとばされた幽霊は泣きだした
キラキラキュッキュッじゃないと！　
おまえ嫌い
嫌いでけっこう　泣き虫幽霊
わーん
はい飴玉
あいつのいらない
あの子の分はちゃんとあるから　あんたねー
キラキラキュッキュッ　キラキラキュッキュッ
聞いてんの？
キラキラキュッキュッ
涙がタイルにポタポタ落ちた
泣いてた幽霊もびっくりしてすぐに泣きやんだ
みんなあわてて飴玉と長靴をいっぱい並べた
ごめん　ごめん
みんなそばに座って一緒に泣いた