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「Twitterフォロワー獲得」情報商材の比較評価(高価な情報は良いものか?)

要旨

  • フォロワー獲得noteを2つ購入し、さらに同内容で某インフルエンサーが無料公開しているnoteと併せて通読し、3つのnoteを比較評価した。

  • 結果、無料公開されているnoteが圧倒的に網羅的・具体的で、且つ可読性が高かった

  • フォロワー獲得方法として共通しているのは次の6点
    1)インフルエンサーと積極的に交流して露出を増やせ
    2)毎日投稿しろ、ネタはツイートトレンドから拾え
    3ー1)ターゲットフォロワー層(界隈)は広めに設定しろ
        例:コンサル×恋愛×料理×タワマン等
    3ー2)ターゲットフォロワー層(界隈)は人が多いエリアを選べ
    3ー3)ターゲットフォロワー層(界隈)に興味を持たれるプロフにしろ
    4)投稿する時間はターゲットが閲覧するだろう時間の1時間前が妥当
      朝の出勤、昼休み、夜の余暇の時間を狙うべき
     * 上記戦略が結末として問題がある点は別のnoteで書きます。

  • 無料公開されているnoteは、上記のようなノウハウに加え、それを支えるTwitter機能やツール、分析手法から具体事例に至るまで網羅的に記載されていた。
    有料noteは、個人や界隈の事例紹介に近い。結局のところ、有料noteは、無料公開noteで言及されている網羅的なノウハウに対し、個人や界隈の経験事例で補足する程度の内容に感じられた。

  • フェルヲは定番とされる人気の無料noteの方が良いと感じました

背景

2006年3月22日、Jack Dorseyの"just setting up my twttr"で始まったTwitterは、令和の日本のおいて「奢り奢られ」「タワマン」等の自己顕示やマウンティングが日夜繰り広げられる、7つの大罪が化現する魔境と化した。

7つの大罪には「金銭欲」「傲慢」が内包されるが、
Twitterでは「副業!ツイッターでマネタイズ!!」と絶叫するインフルエンサーたちが、裕福層アッピールのために、煌びやかな夜景や料理の写真、露骨にはnote等の情報商材の販売実績を投稿したり、
特定の事象・人を煽り人工的に炎上をさせて注目を集めている

そして彼らは炎上した自らのツイートに必ず次のツイートを添えるのだ。

Twitterでフォロワーを集めてマネタイズしよう!
承認欲求を満たしながら収益化!!
方法は有料noteに記載してます!!!

促されてリンク先へ遷移すると、一般書籍の価格と比較して高額な5,000~10,000円の有料noteが売られている。
さらに「Twitter フォロワー」で検索すると、出版社を介した場合では考えられないような数の、類似の有料noteが有象無象に提示される。

「Twitter フォロワー」で検索し、有料noteのみでフィルターした結果
約10,000件のコンテンツが提示されている

「Twitterのフォロワー獲得」のコンテンツ数がここまで膨大な場合、
次の2つが仮説として考えられる。
ーーーーーー
仮説1:
 フォロワー獲得の方法は普遍化できない。なので千差万別になっている

仮説2: 
 有料note(というか情報商材全般)の特性である「買わないと中身が分からない」仕組みにより、適正価格と品質が折り合わない粗悪品が溢れてしまっている。経済学視点では、情報の非対称性によりレモン市場化している。
ーーーーーー

結論を先に述べれば、実証検証したフェルヲの評価では「仮説2」が支持された。次項で検証方法と評価を概説する。

情報商材の検証

3つの「Twitterフォロワー獲得 情報商材」を通読し、
コンテンツと執筆者の定量的特徴(価格、Twitterフォロワー数、noteいいね数、文字数)、
定性的特徴(目次や構成、概要)から、
フェルヲが見る限りでの有用性・費用対効果の比較評価をした。

対象は、2つの有料noteと、無料公開されている1つのnoteである。

有料noteは、某炎上・煽り系インフルエンサーと、彼のnoteを購入時に、noteから「おすすめ」されたものである。
無料noteは「Twitter フォロワー」でnoteを検索し、定番で出てきたコンテンツのなかで最も「いいね」がついていたインフルエンサーを選出した。
(なぜか前澤友作がトップで出力されたため、それは除外した)

2つで約6,500円、一般書籍と比較すれば高額である
さてどれほど有用なのか…

比較結果

定量比較

定量比較の結果

Cの無料noteの方が評価は高く、文字数も多い
但し、文字数については、テキストコンテンツの価値は文字数ではなく、中身の具体性・有用性、そして可読性で決まるものだ。
ゆえに参考情報として扱うのが妥当だろう。

定性比較

まず、目次・構成で比較した結果である。
各noteで示されている目次を機械的に抽出し、さらに本文の小見出しをピックアップした。
 * 但し、なんとAの有料note(4,980円)は26,000文字にも関わらず目次が無かったので、太字強調された表題っぽい部分を本文から引用した。
  読ませる気あんのか

結果、Cの無料noteの方が圧倒的に網羅性が高かった。さらにCの無料noteは、目次や文章も構造化されていて可読性も高かった。

網羅性を図示した結果は次のとおりだ。
AとBの有料noteで書かれていることは、7割以上Cの無料noteで言及されていた。
逆に、Cの無料noteで書かれていることが、AとBでは言及されていないことが散見された。

モザイクで示しているが、
AとBの赤文字は、Cでも言及されている内容である。
Cの青文字は、A・Bでは言及の無い内容である。
元データ欲しい人はご相談ください(お渡しするかどうかは私の独断によります)。


次に、各noteの内容の特徴である。

有料A
・ユニークな内容として、「凍結リスク・身バレリスク」「垢BAN」について対処方法を説明していた。但し、書いてあることは「人に会うな」や「プロフは誤魔化せ」等の一般論であった。
・フォロワーを大衆と位置づけ、「識字率の低い大衆層」「大衆の馬鹿」という表現をしていた。炎上系として活動しているアカウントであるが、いわゆる情弱をターゲットにしているのかもしれない。
・別のアカウントでの運用経験が豊富なようだ。
・目次がなく、文全体の構造化もされていない。随筆のようだった。

有料B
・ユニークな内容として、他の執筆者のnoteを紹介している。有料Aには触れられているが、無料Cは触れられていなかった。
・ツイッターで知り合った人とはリアルでも交流しろと主張していた(有料Aと決定的にスタンスが異なる)。
・目次があってAと比較して構造化の工夫は見られるものの、随筆っぽさは抜けていない。

無料C
・有料のAとBと比較して内容は圧倒的に網羅的であった。例えば、A・Bではほぼ触れられていないTwitter機能・集計方法を網羅的に紹介していた。
・自身のツイートを定量分析していたようで、定量分析の事例が他と比較して豊富だった。
・可読性は高いとはいえ文字数が多いので、全部読むのを諦める人も存在しそう。ただ、ブックマークし、都度知りたい部分だけ読む使い方もありそう。
・オンラインスクール主宰やTwitter運用コンサル、書籍販売等でマネタイズしているようで、「フォロワー獲得note」単体でのマネタイズは考えてなさそう(だから無料公開しているんでしょうが)。

なお、フォロワー獲得方法として共通で言及されている点は要旨で述べたとおりである。

結論

これらを踏まえて、「Twitterフォロワー獲得」情報商材に対するフェルヲの評価は次のとおり。

端的に言えば、定番とされる人気の無料noteを読み込んだ方が良いと感じた
Twitter歴1年ちょっとのフェルヲが初めて知る内容も結構あった。
(使うかどうかは別ですが…)

  • 無料noteが圧倒的に網羅的・具体的で、且つ可読性が高かった
    フォロワーを増やす工夫に加え、それを支えるTwitter機能やツール、分析手法から具体事例に至るまで網羅的に記載されていた。
    執筆者の長大な経験に基づくものであり、運用コンサル等の経験を踏まえれば再現性はありそうだ。可読性については出版経験によるものと想像される。
    無料で公開している理由は、別のマネタイズ先を持っているからだろう。

  • 有料noteは、個人や界隈の事例紹介に近い。結局のところ、有料noteは、無料公開noteで言及されている網羅的なノウハウに対し、個人や界隈の経験事例で補足する程度の内容に感じられた。
    そのインフルエンサーのようになりたい、界隈に入りたい、という人には価値があるのかもしれない
     * 但し、彼らの提案する戦略が結末として問題がある点は別のnoteで書きます。

  • これらを踏まえると、費用対効果の観点では「Twitterフォロワー獲得」情報商材はレモン市場化している可能性がある。但し、サンプルデータが少ないので、あくまで現段階での可能性である。

補足

  • 本文は情報商材を否定するものではない。市場全体にとって価値のある情報を提供し報酬を得ることは適正な経済活動だ。
    ただ、今回の検証のように、買ってみないと分からないものに対し、高額設定して価値があるように見せかける手法(威光価格)は、否定されるべきだと思う

  • 本文は「Twitterフォロワー獲得」情報商材を対象としているため、他の有料noteの費用対効果は分からない。
    ただ、今回調査した有料noteの執筆者のコンテンツの傾向を鑑みると、この界隈のコンテンツをフェルヲはオススメできない。

  • 「Twitterフォロワー獲得」情報商材についても、上述のとおりサンプルデータが少ないので、あくまで現段階での可能性である。

  • 他の「Twitterフォロワー獲得」情報商材の方々には、風評被害と感じられる方もいるだろう。その場合、具体的な反論を添えてご連絡いただきたい。
    フェルヲは、フォロワー数だとか高価格設定だとか、自作自演や内輪ネタを駆使して、小銭を稼ぐことには否定的だが、提供されるコンテンツが適正なのであれば、それは支持されるべきと考えているので、内容に応じてフォローします

  • フォロワー獲得方法として共通で言及されている点を要旨で述べたが、この戦略が結末として問題がある点は別のnoteで書きます。そのうち…

(3時間46分)

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