中終盤の競り負けは、実質勝ち

こんばんは。フェローチェです。
今回は、私が将棋倶楽部24を指す際の心構えについて話してみようと思います。参考になったり、面白いなぁと思ってもらえれば幸いです。

で、記事タイトルですが。
何を支離滅裂なことを言っているんだ、と感じる方もいると思います。何が実質勝ちやねん、負けは負けだろ、と。
ですが、これこそが私が24を指す際の心構えです。
こういう心構えで指す理由について、これから話していきます。


まず、私は将棋倶楽部24を棋力向上のために利用しています。
将棋ウォーズとは違い、24は序盤からしっかり考えて指すことができ、そうやってしっかり指した将棋は、局後の検討をしっかり行えば、自分の実力として身につきやすいです。
また、24には局後解析システムがあり、簡単にどこが悪かったかを確認することができるのも良い所ですね。自分は、24に付属する解析で気になった部分があれば、手持ちのソフトにかけて詳しく確認する、というやり方でやっています。


さて、指した将棋の振り返りをやって棋力向上を目指す、というやり方をするに当たって、重要になってくることは何でしょうか。

それは、いっぱい対局することです。

指した将棋を振り返り続ければ、必ず序盤の知識・経験が増えます。相手の選んだ戦法に対して、仕掛けがどうだったか。別の手だとどうか。と、局後確認する。
これを積み重ねていけば、ある程度の序盤研究に匹敵してくる時が来ると私は考えています。
ただ、あくまで積み重ねていけば、の話です。こちらの戦法を固定しても、それに対して相手の序盤はいろんな戦法がとれますし、それぞれの戦法にいくつものパターンがありますから、ある程度相手の序盤に対応できるようになるには、とにかく経験を多く積む必要があります。もちろん、一度現れた局面でも、改めて確認するということも必要になる時もあるでしょう。
それはすなわち、多く対局することが必要不可欠であるということを示します。

ただ、多く対局しよう!と考えて実行するにあたって、将棋というゲームにはひとつ、心理的なハードルが存在します。
いや、これは勝負事のだいたいに言えるかもしれません。それは、
負けるとモチベーションが下がるということです。

やはり、その日24を始めて1局負けると、もやっとします。2連敗すると、つらい。逆転負けだったらなおさらかもしれませんね。
棋力向上のため、勝ち負けより経験・・・。そう思っていても、実際負けると辛い思いをするものです。まだ元気はあるのに、今日はもういいかな、という風になりかねません。
しかしそれでは上達するにあたってもったいない。対局機会の損失です。

ということで必要な心構えが、「中終盤の競り負けは、実質勝ち」。
序盤から仕掛け。ここまでで形勢を損ねていなければ、実質勝ち、と考えていくのです。
「負けたけど、上手く指せたな。これはしょうがない。」という感じです。
こういうマインドで行けば、負けてもどんどん次の対局に行くことができます。
要は実質勝ちというのは大げさな表現で、「自分の将棋に合格点をあげる」ということです。

別のゲームではこうはいきません。
例えば格闘ゲームで勝った、あるいは負けたとして、自分のプレーが良かったかは自分では判定できないと思います。強い人にリプレイとか見てもらったらわかりますがそうでもないと無理でしょう。
ただ、将棋は今の時代はAI審査員がある程度評価してくれますから、その評価を見て自分で自分に合格・不合格を出せるのです。
で、合格であれば勝敗に関係なく満足してよい、という考え方で自分はやっています。


では、なぜ終盤のミスは合格・不合格の審査対象ではないのか。
それは、終盤のミスは現状どうしようもないからです。
仕掛けまでは、知識・経験によるものですから、純粋な棋力が相手より劣っていても戦える範囲ですし、間違ったとして反省して取り入れることができます。それに再現性もけっこうあります。つまり一局においてもっともミスを減らしやすいセクションです。
ですが、中盤の後半から終盤は、読みの力によるものです。どれだけ深く、正確に読めるか・・・。将棋の「地力」はここにあります。
で、この「地力」は、すぐに上がることはありません。将棋を指していて徐々に強くなるもので、一朝一夕ではどうにもなりません。

例えば終盤に私がAという手を指して負けて、Bだったら勝っていたとしましょう。
ソフトは解析でBを示すでしょう。私はそれを知ることはできます。
ですがそれだけです。同じ終盤は二度と訪れません。百歩譲って似たような将棋になっても、形・持ち駒が異なり、それによって最善手は変わってきます。次に似たような局面になっても正解はAかもしれません。いやCかもしれません。その正解を見つけるためには、正しく読む、それだけです。

ですので、対局を解析して私が「あ~、Bを選べば勝っていたのに」というのはあまり意味がありません。考えてBの変化が読めなかったんだから仕方ないよね。いつか読めるぐらい強くなるしかないよね。という話で終わりです。そこに後悔などあるはずがないのです。


長くなってしまいました。まとめると、
「仕掛けまでうまく指せたらオッケー、どんどん次行こう」
という話でした。


それでは今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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