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着姿完成度UP のコツ「帯回りBeforeAfter」

こんにちは。着付け教室【ふぇりちた】のかほです。

今回は着姿アップのキーポイント、初心者さんでもできる「帯締め帯揚げをすっきり仕上げるコツ」です。

【ふぇりちた】のレッスンでは、最後にこんなところをチェックしてもらっています。結びでいるときはもちろん、結び終わったあとに落ち着いてチェックしてみてくださいね


ちょっとした帯回りのコツで着姿完成度が一気にアップする!

比較1

帯締め・帯揚げは苦手とされる方も多いでしょうか?

着付けの一番最後の部分ですので、急いでたり、疲れてしまって、雑になってしまいがちなところでもあります。

でも、ちょっと、待って。

帯締め帯揚げは全体に占める面積割合はとても小さいのですが、目立つところですので、全体の印象には大切なポイントです。この二か所がすっきりしているだけで、着物や帯の着付けが多少もたついていても、着姿UPして見えます。結ぶときに少しだけ、気を付けてみてくださいね。

着終わったあとでも、チェック&お直しをすることができる場所でもあります。ぜひ、最終確認で簡単に着姿UPしていきましょう。


帯締め編 5つのチェックポイント

帯締めは着姿全体をすっきり見せるためにとても重要な部分です。でも「難しい!」と思っている方も多いですよね。でも、最後の簡単なチェックとお直しで「すっきりきれいに見せる」ことはできます。


帯締めは「きちんと手順に従って結び、最後のチェックを怠らなければ、だれでもすぐに簡単にきれいに結べて着姿の完成度UPできる」という、とてもコスパのいい部分です。

まずは、帯締めを整えることからスタートすると簡単に一気にレベルアップできます。

そのために必要なチェックは5つ。量はちょっと多いですが、どれも簡単なので、覚えてしまってくださいね。


1.高さの確認 …… 結び目は真ん中か真ん中より少し下 
2.位置の確認 …… 結び目は身体の中心
3.ゆがみの確認 …… 結び目が左右上下対象
4.ねじれの確認 …… 裏が見えるのは結び目の縦の部分だけ
5.余った帯締めの処理 ……なるべく後ろでひっかける


  1.高さの確認  

比較2

帯締めの高さのチェックは二か所で行います。

(1)お太鼓の出口……お太鼓を支える大切な場所。手先の真ん中に。
(2)身体の真正面……着姿をすっきり見せる場所。真ん中または真ん中より少し下気味にするとすっきり細く見えます。

  (1)お太鼓の出口

比較4

手先をしっかり押さえているか、確認します。

お太鼓の形は折り返した手先で押さえ、その手先を帯締めが支えています。形を押さえている手先から帯締めが外れれば、お太鼓の形がくずれてしまいます。外れそうになっていないか、しっかり確認をしてくださいね。


  (2)身体の真正面

比較3

結び目の位置は帯の真ん中、または少し下にすると全体がすっきりと見えます。視覚効果を使ってスタイルアップ効果もあります。

ほんの数センチのことですが、印象がずいぶんと違うことがおわかりいただけますでしょうか?

真ん中よりも上にすると「幼い感じ」「ふっくらした感じ」になりますので、作りたいイメージに合わせて場所を変えます。

真ん中よりずらしたい場合には、(1)のお太鼓の出口の高さはそのまま、結び目の位置だけを下げ、全体にV字のようのするとお太鼓は安定したままです。

注意! 帯締めの位置を直すだけですが、帯締めの位置によっては帯締めが緩むこともあります。

・お太鼓からでてくるとき
・結ぶとき

それぞれ、最終的に置きたい場所に帯締めがあるかどうかを確認するのが一番です。

帯締めの高さは一番簡単に直せる部分です。まずはここを気を付けましょう。


 2.位置の確認

比較5

結び目が身体の中心にあるかどうかを確認します。

理想は、「のどぼとけ・襦袢の襟の交差点・着物の襟の交差点・帯揚げの玉・帯締めの結びめが身体の中心で一直線」です。

こちらは簡単には直せませんので(結んだままずらすとお太鼓がずれるリスクがあがります)、位置がずれていたら結びなおしてくださいね(笑

着物と襦袢の襟のずれも直しにくいので、帯揚げと帯締めの結び目の位置をそろえるだけでもすっきりします。

比較6

 3.ゆがみの確認

比較7

結び目が左右上下にゆがんでいないか、確認をします。

理想は「左側(結び方によっては右)が垂直に立ち上がり、右側の輪の部分が上下均等になっている」です。左側、縦になっている帯締めが斜めになっている場合、傾いているほうの帯締めを強くひっぱりすぎています。

《直し方》

引っ張られているほうの帯締めを緩め、反対側の帯締めをひっぱる。

直し方

①の左縦部分が右に流れているので

②を左に緩め

③を左に引っ張る


 4.ねじれの確認

比較10

結び目や身体に巻いた帯締めにねじれがないか確認します。

帯締めは「垂直に立ち上がっている部分のみ裏」が正解です。ほかの場所で裏側が見えていたら、どこかでねじれているので直します。

なお、身体に巻いている部分のねじれは取れないときがあります。そのときには、見えている部分はねじれがないようにし、ねじれ部分はお太鼓の中に隠してしまいます。

注意! 帯を押さえている帯締めがねじれていると緩みやすいことがあります。身体に巻くときにねじれないように気を付けましょう。


 5.余った帯締めの処理

比較8

身体に巻かれた帯締めに沿わせ、なるべく後ろでひっかけるとすっきりして見えます。


帯揚げ編 5つのチェックポイント

帯揚げは帯締めに比べ、結ぶのがちょっと難しいところです。スマートに美しく結びためには少々練習が必要ですが、必要なコツがわかるとスムーズに結ぶことができるようになります。

(「帯揚げをきれいにたたむコツ 10つ」「「帯揚げをきれいに結ぶためのコツ」はまた後日)

そして、多少結び方がうまくできなくても、最後のチェックですっきり見せることができます。

初心者さんは結び方を練習しつつ、最後の仕上げをまずはしっかりやってみてくださいね。

1.余った帯揚げはしっかりしまう
2.帯の上にのらないように
3.玉は身体の真ん中に
4.玉のきれいな部分を出す
5.出し方は全体のバランスを見て

 1.余った帯揚げはしっかりしまう

はみだし

余った帯揚げがはみ出していると全体がもたついて見えます。はみ出しがないよう、しっかりしまいましょう。

特に山の根元や先が出やすいので要注意です。


 2.帯の上に乗らないないように

画像16

帯揚げの下の部分はしっかり帯の中に入れたほうがすっきり見えます。脇までしっかり帯の中に入れるのがおすすめです。

出して見せる方法もありますが、そのときにはきれいに整えないとはみ出しているように見えるので注意してください。


 3.玉は身体の真ん中に

真ん中

帯締めのときにもご説明しましたが、理想は「のどぼとけ・襦袢の襟の交差点・着物の襟の交差点・帯揚げの玉・帯締めの結びめが身体の中心で一直線」です。襟まで整えきれない場合、帯締めの結び目と帯揚げの玉をそろえて身体の中心に持ってくるようにしましょう。


 4.玉のきれいな部分を出す

画像18

帯揚げの玉の表はきれいですが、裏側は結び目が見えてしまいます。帯の中にいれるときに、きれいな面が見えるように入れましょう。

 5.出し方は全体のバランスを見て

画像19

帯揚げはすべてが隠れてしまわないように、見せていきます。

どのぐらい見せるかは時に決まりはありません。全体のバランスを見て、見せる量を調整してください。

実例編

生徒さんの最後の仕上げの実例です。

 1.実例その1

実例3


【直したところ】

実例2

(1)余った帯揚げが出ているので、きちんとしまう。

(2)帯揚げの出し方をもう少し控えめにする。

(3)帯締めの位置を下げる。

(4)帯締めの結びのねじれをとる

(5)帯締めのねじれをとり、もっと後ろのほうでひっかける

画像17


 2.実例その2

画像18

帯締めのゆがみをなくすだけでも、完成度が一気にUPしました。


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着付け教室【ふぇりちた】

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