PRSのコアモデルとSEモデルは結局なにが違うのか

youtubeに色々比較動画はあるんです。
あるんですけど、条件バラバラっぽかったり、生アンプの音をカメラのマイクで録ったものそのままだったりと、参考になるけどちょっと物足りない……というものが多かったので。

それなら自分で作るしかないじゃない!

・比較動画の前提条件

今回比較で使用したのは以下の2本です。

・2017年製 Custom24

写真 2020-02-24 22 18 53

主な仕様
Top Wood                  Figured Maple
Back Wood                Mahogany
Number of Frets        24
Scale Length              25"
Neck Wood               Mahogany
Neck Shape               Pattern regular
Fretboard                  Rosewood
Fretboard Inlay       Birds
Bridge                       PRS Patented Tremolo, Gen III
Tuners                       PRS Phase III Locking
Hardware Type         Nickel
Treble Pickup            85/15 
Bass Pickup               85/15
Controls Volume and Tone Control with 5-Way Blade Switch

・2017年製 SE Custom24

写真 2020-02-24 22 20 02

主な仕様
Top Wood                   Maple with Maple Veneer  ★
Back Wood                 Mahogany
Number of Frets         24
Scale Length               25"
Neck Wood                Maple  ★
Neck Shape                Wide Thin  ★
Fretboard Wood        Rosewood
Fretboard Inlay          Birds
Bridge                        PRS Patented Tremolo, Molded  ★
Tuners                        PRS SE Tuners  ★
Hardware Type          Nickel
Treble Pickup             85/15 "S"  ★
Bass Pickup                85/15 "S"  ★
Controls Volume and Push-Pull Tone Control with 3-Way Blade Switch  ★
石橋楽器ウェブサイトより引用
https://store.ishibashi.co.jp/ec/srDispCategoryTreeLinkBread/doSearchCategory/1/11313300000/04-

ざっくりと相違点を黒い星で出してみましたが、見た目は似てても細かい部分が結構違ってきていますね。

・ギターのセッティング

弦高やピックアップの高さなどを以下で揃えました。

ナットの高さ:各弦2mm
12F弦高  :6弦1.7mm 1弦1.25mm
PUの高さ(PU面部から弦までの距離を測定)
フロントPU   :6弦5mm 1弦3mm
リアPU     :6弦4.7mm 1弦3mm

厳密に完全一致とまでは追い込めませんでしたが、かなり近い数値にセッティングしてあります。
使用した弦は両ギターともにロトサウンドの10-46
劣化が緩やかな事と,、程よいテンション感がお気に入りです。

・ギター以外のセッティング

ギター以降はすべて以下の機材を使用しました。

ギター

G-spot cable(シールド)

Babyface pro FS(オーディオIF)

StudioOne4.5(DAW)

Archetype Nolly(ソフトウェアアンプシミュレーター)

OZONE9(トゥルーピークリミッターのみ使用)

・比較結果

上記を踏まえて出来上がったものが以下の動画です。

全体的な印象としては、SEのほうがややブライトかな~といった感じ。
値段の違い=圧倒的な音の良し悪し、という結果ではないかなと個人的には思います。

コアモデルは全体的にバランスよく出力されている感じの音で、SEは気持ちハイ上がり。

材の細かな違いや、ピックアップの違いもあり、ある程度差がわかる結果となりました。

・音以外の部分

ここは結構大事、かつ個人差のある部分だと思います。弾き心地だったり、チューニングの安定性だったり。

結論から言ってしまえば、この点はコアモデルの圧勝だと感じました。
個体差はあると思いますが、私のSEはかなりナットの高さが高い状態でした。ローコードでFマイナーセブンスのセーハとか無理だろうなってレベルで。
なので、溝を深く切り直し、すっかり埋まってしまった弦の頂点が見える程度にナットを削り、ようやく普通に弾けるギターになりました。

一方でコアモデルは、工場出荷時の状態でほぼ理想的な調整がされていたため、購入からこの方自分で調整はほとんどしていません。したことと言えば、すぐ錆びるビスを全部ステンレス製にした事くらい。
その辺は流石に看板機だけはあると言う感触。(もちろん、楽器屋で意味不明な弦高にされていなければですが)

また、チューニングの安定性でもコアモデルは抜群の安定感です。一方SEは、ある程度弾くと各弦少しずつズレてくる感触があります。ここはロックペグの有無と、ナットの材質が影響しているのかなと。

今回それぞれのギターで同じフレーズを何度も弾きましたが、やはりコアモデルは単純に弾き心地が良くストレスが一切ないですね。

・結局SEは『買い』なのか?

こんな記事を見に来る人が一番気になってる部分ってこれだと思うんですよね。あるいはコアモデルを買うか迷ってる的な?

個人的な意見を言わせてもらえば、下記2点になるかなと思います。

・ちょっと良質なメインギターを探しているならコアモデル
・ドロップ用のサブマシンやライブでラフに扱いたいならSE

メインギターって一番長い時間弾くものだと思うんですね。
そんな中でメインに据えるものをどちらか選ぶというのなら、間違いなくコアモデルをオススメしたいです。

理由としては、チューニングの安定性が段違い=正しい音程を聴き分ける耳を育てられる。
ほとんど調整せずにストレス無く弾ける=技術の習得や演奏に専念できる。

時間は金で買え的な発想のやつですね。

しかしまあ高いので分割で泣きながら支払いをしましょう……
(noteって打ち消し線とか使えないのかな???)

また、チューニング違いのサブマシンとしての使用や、ライブで傷だらけになってもいいギターとして使用する場合は、SEでも十分な仕事をしてくれるのではないかと思います。

ただ、唯一気がかりなのは、おそらく大体の個体が要調整ということ。
特にナット高は弾きやすさに直結するので、そのへんの調整が苦手な方はお店に頼むなりなんなりの準備が必要になるかもしれませんね。

本当にこれからギターを始める初心者???
悪いことは言わないので1万くらいのPlaytech製買って、楽しさに触れてからちょっと良いの買うと良いと思います(ます)

・さいごに

殴り書きになってしまいましたが、なんとなく言いたいことが伝わっていればいいなと思います。

PRSはいいぞ


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