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狩猟日記 2019.12.26 キンクロハジロメス

15時30分 出発。

今日は気温が下がって寒い日だ。温度計見なかったが1桁じゃないかな。曇ってもいる。3人での出猟。

車の中から獲物を探すが見当たらない。もっとポカポカしているとキジバトなんかを見るのだけど。いつもと違ったコースをたどる。狙えない池のカルガモを眺める。ちっ。

いつもの池につく。車を降りて池を眺めるがカモの姿は見えない。一応双眼鏡で池の縁を流し見ると動く影が目に入る。顔に白いラインが見えた、見慣れない顔だ。どちら様?とクリンと反ったお尻の方の羽。オシドリのオスだ。オス2羽にメス2羽。こちらが近づいたので怪しんで逃げようと池の奥の方へ向かっている。

オシドリは非常に美しい羽を持っている。残念ながら狩猟鳥獣ではないので撃つことはできないが……。相方が反対側に回ればこっちに出てくるかもと移動。相方が反対側まで行かないうちに、最初にオシドリを見かけたあたりの茂みから2羽カモが飛び出した。これもオシドリだ。それにつられるように4羽も飛び立つ。他にも隠れていたのか。

もう少し近くで見てみたかったが、飛び立つオシドリ達を見送る。動物園では馴染みのあるオシドリだが、野性個体をこのあたりで見かけたのは初めてだ。

すぐ隣の池を覗く。ぱっと見ではいなさそうに感じたが近づくと動く影。コガモが2羽。オスメスのペアのようだ。飛び立たなかったので狙いに行く。

前回相方ともめたので今回はしっかり意思疎通していく。

今回は相方メイン。状況によっては先に撃ってよしといって先に行かせる。狙える位置につき、カモの位置を教える。猟に出る回数が違うせいか、相方のほうが視力がいいのだが見つけるスピードは私のほうが早い。相方位置についたのを確認し私も位置につく。と、コガモを見失ってしまった。また見つけるのも時間が掛かりそうなので相方に準備ができたら撃ってと伝えるが、相方も見失っていたようだ。

コガモを探そうと池を見渡すと、違う茂みが揺れる。見つけたとスコープを合わせるとそこにいたのはコガモではなく黄色の目つきが悪いカモ。キンクロハジロ……。あまり美味しくないとの噂。以前食べたときはそんなでもなかったが。でもキンクロハジロかぁ。

キンクロハジロは縁から離れてこちらの様子を伺いに来たようだ。とてもいい位置にいる。相方にキンクロ撃ちなよと譲る。相方もコガモが見つからないのでじゃあと構える。と、そこに動く影。コガモ再登場。忙しい。相方にコガモが出てきたことを伝えるがスコープにキンクロハジロを捉えたようでこのまま撃つとのこと。私はコガモをスコープに入れる。

カウントダウン。動くコガモを追いかけながら3,2,1,一発。コガモのお尻の方に着弾。飛ばなかったので当たった気がしたが外れたのかも。相方の発砲音せず。安全装置外していなかったのだそうだ……私もよくやるけどね。キンクロハジロもコガモも飛ばなかった。もう一度行くよと声をかける。コガモの姿を捉えられた相方にコガモを譲り、今度は私がキンクロハジロを狙う。

3,2,1,一発。キンクロハジロの体に当ったのが見えた。動けないようだ。相方の発砲音、今度は確かに聞こえたがコガモが一羽飛び立っていったのも確認できた。外れたらしい。

コガモは2羽いたと思ったがこの騒ぎで出てこないのだからもう出てこないだろう。回収にうつる。回収用ロープを投げるが届かない。遅くに出発したので日の入り時刻もすぎあたりが暗くなってきた。見えなくなる前にと回収を急ぐためドライスーツを着用。泳いで取りに行く。泳ぐと回収早いな。

回収中カワセミが飛んでいった。薄暗くなる池の上をキラリと光る青い鳥。翡翠という宝石の名がふさわしい鳥。ここにもいるのだな。

今日の猟果はキンクロハジロのメス。相方はボウズとなった。2人一緒に獲物を得られる日は来るのだろうか?

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