狩猟日記 218年1月14日

晴れ 風速1〜2 M 程度  気温7度 
キジバト1羽、コガモ1羽

13時過ぎより猟に出る。

猟場についてカラスを見つける。この辺一帯ではハシブトガラスの勢力が強いのだが、見つけたカラスはハシボソガラスだった。スコープを覗いても比較的リラックスしている様子。距離は 50 M 、1発撃つ。カラスはギャアと声をあげて飛んでいってしまった。

見た限り当たってはいたのだが、翼、胴体部分だ。この前撃ったカラスもそうだったが、50 M の距離でカラスの胴体に当たったぐらいでは致命傷には至らないらしい。狙っているのは面積の広い胴体なので、今度からカラスを狙う時は頭を狙わないとダメみたいだ。

その後は人懐こい猫を見つけひたすら猫と遊ぶ。

30分ほど時間を潰し、また出猟。私はネコアレルギーがあるようでゼコゼコしつつ、くしゃみをしつつ出発。


定期巡回しているいつもの猟場を順番に回って行くが、今日はカモの姿を見つけられない。走ってる途中カラスが畑にいるのが見えた。定期巡回コースによる場所をちょっと増やそうかと脇道に入る。

するとカラスのかわりにキジバトの群れを発見。ちょうど畑と畑の間に立っている木に移動してきていた。少し離れたところでハトの群れが完全に木に止まるまで待つことにする。

というのは降り立った直後のハトは周りを警戒しているため、こちらに気づくとすぐ飛び立つ。なのである程度ハトが移動して、ちょこっと落ち着いたところでゆっくりと近づく方法をとることにした。待っている間に地図を確認し、本当に撃っていい場所なのかを確かめる。初めて撃つ場所では必ず確認することにしている。

しかしどんどんくるくるハトハトで2本あった木に キジバトが多量にとまっている。30羽近い。これはきりがないと思い近づき始める。最初に止まったハトは落ち着き始めているので飛ばずに近づくことができた。

車を止め辺りを見回す。人がいないのを確認。車の中で銃を準備して車を降りる。片方の木からは完全に私が見えないような位置に陣取る。こちらを警戒しているハトが少ないに越したことはない。スコープを覗いてみたハトはぷっくりと羽が膨らんでいる。リラックスしている証拠だ。飛ぶ気配はない。

距離は34 M、近くていい距離。引き金を引くと、羽を散らし落ちるハトが見えた。他のハトたちの様子を見る。飛び立たないのもいるのではと思ったら綺麗に飛んでいってしまった。

回収のため、木の近くによると木の下は鳥の糞で汚れていた。この木にはよく鳥がとまるようだ。鳥の気持ちはよくわからないが止まり木にしやすい木なのかもしれない。

続けて畑を散策していると、畑の真ん中にカラスがいるのを見つけた。近づいてよく見てみるとどうもカラスではないトビだった。近くではカラスとトビのバトルが始まっている。トビは狩猟鳥獣ではないので撃てない。カラスは飛び回っている。とりあえずトビの観察をしてみることにした。

トビが畑をつついている。何をしているのだろうとよく見てみると、別の鳥の翼が見えた。何か獲物のを食べているらしい。獲物をめぐりトビとカラスのバトルが勃発しているようだ。

お食事中、申し訳ないが何を食べているか気になったのでそのバトルに私も参戦することにする。

お食事中のトビを蹴散らして畑の真ん中に近づいてみると多量の羽毛が散らかっている。羽毛だけではよくわからないが量からすると鳩ではない。カモ類か。食べかけの翼を見つけ観察してみる。ほとんど肉は食べられていた。大きい砂肝が見える。頭はない。足はオレンジ色。翼の部分には青い飾り羽。トビは狩りはしないので何らかの原因で死んでしまったカモを食べていたのだろう。羽も綺麗にむしるが肉もきれいに食べられるものだと関心。

その後、定期巡回コース最後の池に着く。池の周りの草むらの中にキジの頭が見えないことを確認。もう16時になり薄暗くなり始めている。今日はこれで終了だろう。

いつもであれば少し離れたところに車を停めて池の様子を伺うのだが、獲物がとれているのと、時間的におしまいをだという気持ちがあったので車を切り返すためにそのまま池に近づく。するとカモが飛び立った。いることの方が少ない池なのに今日に限っているとは。残念、運がいいカモだな、と思いつつ池を見るとまだ水面にカモがいる。

飛び立つ気分じゃなかったのだろうか。急いで銃を準備し車の外へ。柵に銃をレストしスコープを覗く。まだ飛び立ってはいないがだいぶ小さくなっている。距離は50 M よりありそうだ。頭の模様からコガモのオスだとすぐに判別できた。

銃の固定はOK。1発、羽が散った。飛べないがまだ生きている。もう1発、首が大きく振れたのが見えた。頭部に当たったらしい。致命傷だ。ここの池で仕留めたのは初めてだった。なんせ広いところなのでカモがいても撃てる機会がなかったのだ。薮のなかを一生懸命歩き、途中位置がわからなくなり、3往復ぐらいしてなんとか回収。岸の近くにいてくれてよかった。

そして帰り道、人懐こいネコにまた出会う。ハトとカモが入った袋に興味津々。ほれほれと自慢してみる。クンクン匂いをかいだあとおもむろに咥えて持っていこうとするので、メッとする。ネコとは獲物の価値を共有できそうだが、今回のこれは私の獲物。自慢して悪かったと反省。

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