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職場の先輩に未練はないのですが...

今回は2年ほど前のcakes連載時代にご相談くださった31歳OLさんからの再度のご相談。あれから2年ですか……光陰矢の如し、いろいろあったんですね。
総文字数3561wという超長文のご相談。その内の半分以上はご実家に同居される高齢のご祖父母さまの介護問題に関する丁寧なるご報告で、当のご本人からの“人生相談”は後半にサクッと書かれています。老老介護や他人の家庭の外舅・婿問題に興味の有る方は前半からジックリご覧ください。他人の家のことはどうでもええがな、という方は後半からどうぞ。
まずはご相談分から。

フェル先生こんにちは。以前cakesでの連載中に、実家の母親のアパート訪問+αについて相談させていただいた者です。その節はありがとうございました。 今回は別件で相談があり投稿しているのですが、まずは実家の現状を報告させてください。 前回の投稿から2年、あれから様々なことが変化しました。 まず認知症の祖母のことについて。結果から申し上げますと、現在祖母は毎週4泊5日のショートステイに通っています。初めは世間体を気にしてヘルパーさんの介入すらも嫌がっていた祖父でしたが、自身の加齢(祖父は今年で94歳、祖母は91歳となります。)、祖母の認知の進行に伴い、祖父も精神的・身体的負担を感じるようになってか、「施設やヘルパーさんへ頼る」ということを自ら母へ頼むようになりました。 祖父の、自分に都合が悪くなると全て母のせいにして文句を言うところは相変わらずなのですが(「俺は期間を長くしろなんて頼んでいない!〇〇(母)が勝手にやったんだろう!」など)、母は祖父と喧嘩し、父と共に粘りずよく説得した結果、今年からは週5泊6日ショートステイに預けられそうだということです。 母は、本当は施設に完全に入れたいという気持ちもある一方で、母自身も迷いがあること、祖父がそれだけは容認しないことから(祖父は「母が言うなら仕方ないのかもしれない」と、あくまで自分は賛成しない立場をとり続けています)、祖父が音を上げるまでは絶対に施設へは入れないという気持ちのようです。 前回投稿した際、実家についてはかなりいろいろなことを端折って述べたのですが、一つだけ申し上げますと、我が家は名家でもなんでもありません。ただの田舎の成金です。 祖父の現役時代の稼ぎがあったからこそ、わたしたちの生活が助かっていたのは事実ですが、祖父の稼ぎは決して綺麗なものはとは言えなかったようです。晩年、認知症の祖母が暴露した祖父の若いころのあれやこれや、地域の人々から聞こえてくる現役時代の祖父の仕事の様子などを耳にすると、「やったことは全て己や自身の子供に返ってくるのだな」という気持ちになります。 祖父は、自身のこれまでの行為が誤りだったと認識している一方で、それらを認め己が小さくなるということは祖父のプライドに反するらしく、「家のために、家族のために働いて、ここまで屋敷を大きくしたんだ」と誇らしげです。父も母も「どうしょうもない」とさじを投げていますし、実際祖父の残したさまざまな負の遺産にやるせなさを感じることもありますが、齢90を過ぎてなお自身の過ちを「間違いだったのかもしれない」と考えられるだけでもすごいなと思います。 一方で、こうした祖父の下で生まれ育ち、家だけでなく多くのものを背負わなくてはならなかった母と、婿となった父は、この家でどんな思いで過ごしてきたのか…と考えてしまいます。 父は、若いころずいぶんと祖父に嫌味を言われたらしく、「本当だったら殺してやりたい」と言うくらいに祖父のことを嫌っています。幸いそうした事件になっていないだけマシでしょう。体がそこまで強くないながらも、家族のため、自分のために、家の田畑の管理をしながら週5日のパート勤めに出てくれています。 妹とは、今も実家のことやお互いのことを相談をし合うよき仲です。実は彼女は彼女でいろいろとあったのですが、今は実家とのかかわりも取り戻しながら、妹自身の人生を再度歩み始めているところです。 フェル先生が「火薬庫」と申した兄ですが、兄は兄なりに頑張って生きているようです。 実は、兄には仕事を辞める前からずっとお付き合いを続けている彼女さんがいます。今は、実家から離れた地で彼女さんと生活を共にし、自身の借金返済に向け身を粉にして働いているようです。 「外部への返済が完了したら、何年かかっても実家に必ず金を返す。妹達には絶対に迷惑をかけない」、、、何度も兄に裏切られた母や妹は全く信用してしませんが、少なくともわたしは、そう言う兄のことを信じたいと思います。 そして、母との鍵騒動について。アパートの鍵は、1年位前に母へ渡しました。現在は、私のほうから母に声をかけ、週に一度のペースで、母とわたしの都合が悪くなければ、母がアパートに遊びに来たり泊まりに来ていいよ、という形に収まりました。 以前よりも母の祖母の負担が減ったとは言えども、実家を取り巻く様々な事情から逃げ出したい、しかしコロナ渦でなかなか旅行にも行けず、「なぜ自分はこんな星の元に生まれてしまったんだ」と嘆く、そんな母の気持ちを汲み取っての結果です。 全てが万事解決したわけでもありませんし、実家に関する問題や懸念事項は山積みですが、少なくとも私は、実家を見つめ、自分自身を見つめ、2年前よりも実家に対する様々な気持ちのわだかまりがなくなりました。ですから、わたしが実家にできることを無理のない範囲で受け止め、うまく付き合っていきたいと考えています。 以上は実家に関するご報告です。こちらは、フェル先生への個人的な報告として受け止めていただければと思います。

長文のご報告ありがとうございます。これだけ書くのには相当な時間がかかったでしょう。お疲れさまです。お祖父様が身内の方から「田舎の成金」と呼ばれるほどの財産を構築されるには、いったいどのようなプロセスを経て来られたのでしょう。94歳の高齢者の過去の悪行が、今も尚地元の人々の記憶に残っているというのは相当なことですよ。
気が向いたらそちらの方もぜひレポートして下さい。

それでは肝心のご相談です。

さて、今回の相談というのが、自身の恋愛についてです。 わたしは、2年半ほど前から彼氏がいません。「そろそろ彼氏も欲しいな」という気持ちから、先日職場の後輩たちと街コンへ行ってきました。(コロナ過のため、飲食無しの1対1でお話をするタイプの街コンでした。)その帰り、ノリで後輩たちと占いへ行ってきたのですが、その時の占い師さんといろいろな話をして、わたしは過去の恋愛をいまだに引きずったままなのだということに気づいたのです。 その相手というのは元カレではなく、今の職場にアルバイトとして2年間働いていた際に出会った職場の先輩です。ややこしくなりそうなので、時系列を簡単に以下の通りまとめます。 6年前  アルバイト先(現在の職場)で先輩と出会う 5年半前 元カレと付き合う 4年前  先輩から告白されるが、彼がいたため断る 3年前  元カレと付き合いながら先輩との気持ちに揺れる      結果、先輩の手を取らず 2年半前 先輩は別の彼女ができる      元カレと別れる 半年前  先輩が結婚する 先輩とは、元カレと別れる半年前くらいから色々あり、お互いに惹かれ合っていた仲でしたが、「藤子を待つ」と言った先輩に「わたしにとらわれないで」と背中を押した結果、先輩はその後別の方とお付き合いをし、わたしは元カレと別れました。 「お互いに惹かれ合っていた仲なのにどうしてそんなことをしたの?」と言われてしまいますが、3年前のわたしは、先輩と一緒にいたい気持ち以上に、「今先輩とお付き合いしたら、私も先輩もいい方向には進まない」という自分自身の感覚から、どうしても逃れられなかったのです。これは、今考えても当時の自分の精神状態を考えると、どうしようもなかったと思います。 私の元を離れないでほしい、でも、私にとらわれて自身の人生を狭めないでほしいという気持ちとの葛藤の末に、わたしは「先輩の新たな人生のために背中を押す」という選択をしました。 元カレとは、付き合って3か月くらいに「いつか別れてしまうだろう」という感覚がありましたが、それでも好きで、どうにか一緒にいたいという気持ちから、彼と向き合い続け、2年以上お付き合いを続けました。しかし、将来共に歩む姿が全く見えなくなってしまい、結局別れてしまいました。 先輩は、その後お付き合いを続けていた方と、去年の夏ごろ結婚をしたそうです。 元カレと別れたこと、先輩の手を取らずに背中を押したこと、どちらも当時の自分が死ぬほど考えて出した結論で、そのことに対して後悔はありません。先輩のことはかなり引きずってはいたのですが、結婚を聞いた時に何よりも「よかった、おめでとう」と思っている自分がいて、安堵したのを覚えています。 しかし、それでもなお、やはり先輩のことが一番好きだったのだということに、今さらながら気づきました。そして、こと恋愛に関しては、先輩との出来事から止まったままなのだと。これまで、実家の両親祖父母を見て育った私は、結婚したいともしたくないとも思えなかったのですが、街コン後に先輩とのことを振り返った時に、「結婚したい、子供が欲しい」という自分がいることに気づきました。そして、できればそれの相手が先輩であってほしかった、という気持ちにも。 過去の自分が下した精一杯の決断を否定したいわけでなく、先輩のことを略奪したいだとか、そうした気持ちもありません。ただ、行き場のないこの自分の気持ちをどう昇華し、次に進んだらいいのかがわかりません。 ご報告も含めると、かなりの長文になってしまい申し訳ありません。 フェル先生、どうしようもない私ですが、何か次に進むためのヒントをご教授ただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

                      31歳 女性 会社員 藤子

31歳。お若いですね。気になっていた先輩はあなたを諦めてサッサと結婚してしまった。なるほど。
一問一答形式でお答えいたしましょう。

わたしは、2年半ほど前から彼氏がいません。

2年半ですか。長いですね。そろそろ彼氏を作らないとカラカラに乾いてしまいそうです。

「そろそろ彼氏も欲しいな」という気持ちから、先日職場の後輩たちと街コンへ行ってきました。(コロナ過のため、飲食無しの1対1でお話をするタイプの街コンでした。)

げー。飲食ナシのシラフで、しかも1on1の合コンですか。なんだか集団お見合いみたいで怖いですね……

その帰り、ノリで後輩たちと占いへ行ってきたのですが、その時の占い師さんといろいろな話をして、わたしは過去の恋愛をいまだに引きずったままなのだということに気づいたのです。

いえあのそれ占いでも何でもないです。単純に女性共通の悩みを言葉にしただけですよね。全ての女性は必ず過去を引きずっています。「前の男の事などとっくに忘れた」と声高に主張する女性ほどその傾向が強いです。

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