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10代フロントマンによる、クールなシンセ・ロック・バンド 「Working Men's Club」 【ANTENA #12】

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イングランドはウェスト・ヨークシャー出身のシド・ミンスキーを中心とする80sテクノやニューウェーブ/ポストパンクに影響されたような音を鳴らす4人組のシンセ・ロックバンド。

すでにオリジナルメンバーが脱退しており、現在では4人組になっているところなどを見ると、完全にフロントマンのシドによるバンドプロジェクトなのではないだろうか。
現在若干19歳という年齢的なところを見ても、Cajun Dance Partyのダニエルのように早熟で、天才肌のアーティストさを感じさせてくれる。

2020年に発売された自らの名前を冠したアルバムは、プロデューサーにThe Fall、M.I.A.、Arctic MonkeysなどのRoss Ortonによって、シドの作ったデモをベースにソリッドなビートと、特徴的なシンセをさらに際立たせるのに成功している。

またシドの佇まいは腕を後ろに組み、気だるそうに自分が歌う瞬間を待つ姿も含め、UKバンドならではのクールさを感じさせてくれるのも、このバンドの特徴的サウンドに一役買っていると思う。
「Be My Guest」なんかは、ギターとビートが重厚に聴いたサウンドでカサビアンを彷彿とさせてくれるから、これまた面白い。

このアルバムは、UKの各メディアで年間ベストアルバムのランキング入りを果たしており、ヘッドライナーツアーも全Sold Outと注目を集めているが、若干トレンド感が無い音であるのは否めないところがあり、これを聴いた日本のUKロックファンがどう反応するのか気になるところ。

21年に発表されたシングル「X」は、かなりギターロックバンドになっており、いまはテクノやシンセの面が強いものの彼の興味によって今後の方向性が楽しみなバンドでもある。

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