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彼氏と同棲している部屋にデルヘルを呼ばれた話4

話しかけるなと言ってから、あっちは仕事に行った。

私は、地元から遥々遊びに来てくれた友人と浅草でもんじゃを食べていた。


人が嫌なこと忘れて楽しんでる時に、いつもこうやって自分のタイミングで自分の言いたいことを言っている。

本当に気色悪い男である。


無論返信はしていない。

どうせ文字にも残せないようなくだらないことなんだろ。だから直接とか言ってるんだろ。

そのくせ今はイビキかいてガーガー寝てますわな。


こいつと話すことなんかなにもない。


現時点ではどうしようもないので、仕方なしに同じ部屋で寝ている。
布団の距離こそ離しているが。

いつもは私が敷いてあげる布団。

部屋のドアに向かって思いっきり放り投げてある。

夜中に帰宅して、この状態を見てコソコソと布団を敷き直している様子が寝ながらも伺えたが、さながらゴキブリ以下のようだった。



さてこの先どうしよう。


早々に引越し業者を手配して地元へ帰るか。

前職の仲良しメンバーに車を手配してもらってみんなでワイワイ旅行かねて荷物を運んでもらうか。

恥ずかしいね、本当に。


なんでこんなに頭が悪い男を選んでしまったのだろう。


思えば付き合って1年経った記念日も、クリスマスプレゼントももらったことがない。


経験していないからだ。


分からないから、人に与えることができないのだ。

ずっとずっと、生まれて30数年、そこそこ裕福な祖母と両親から与えられ続けて育てられたのだ。


私は男にこそ恵まれないが、歴代の彼氏は記念日くらいは何かしら用意してくれていたんだけどな。


気配りもできない、相手を思いやれもしない、自分の欲にだけ真っ直ぐなゴキブリ男。


私はこいつを許せない。



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