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産褥期にセラピストができることは?!

こんにちは✦ฺ


早速ですがクイズです!!!!!

\\ジャジャン‼︎//

産褥期】っていつのことでしょう?

正解は、、、



分娩後 6〜8週間のことです!
ちなみに読み方は【さんじょくき】。

産褥期は、急激な体の変化に加えて
休みのない育児が始まり、生活も激変します。

体だけじゃなくて生活も変わるため
お母さんの心身を守ることが大切になる時期です。


今日はそんな産褥期に

  • 具体的どんな身体の変化が起きるのか?

  • セラピストとして介入できるのはどんなこと?

  • 産褥期にできるエクササイズ

について書きました♡


是非最後までお読みいただけると嬉しいです✦ฺ

産褥期の全身の変化をザッと確認しましょう!

妊娠期間に変化した身体を、産褥期に
非妊娠時の状態に戻していきます。
これを「復古」といいます。

内分泌
ホルモンの変化が急激に起こります。
特に女性ホルモンのプロゲステロン・エストロゲンは1週間で元の状態に戻るので、この急な変化が産後うつの原因の1つになっていると言われています。

子宮
子宮は妊娠中に元の11倍にも大きくなり、重さも1kgほどになります。
分娩直後から4~6週かけて戻ります。
これを子宮復古とよび、産後の痛みの一つである後陣痛の原因です。

悪露
産道や子宮から排出される分泌物。
赤色→褐色→黄色→白色と産後4〜8週間の間で変化する。
上皮細胞、細菌、赤血球などが含まれる。

母乳の分泌
分娩が終了し胎盤が排出されると乳汁生産が始まります。
オキシトシン、プロラクチン、乳頭刺激により乳汁分泌が促進されます。

体重
妊娠中に増えた体重の半分は産後6週間ほどで減少し、その後ゆっくりと減少していくとされている。

その他の変化
体温、循環器、呼吸器、腎泌尿器にも起こる

心理的な変化
内分泌の急激な変化、環境の変化、母親としての役割の変化、身体的変化(疼痛含む)などから精神的な不安定さが生じます。
産後3〜10日に起こる一過性のものを「マタニティブルーズ」といいます。
産後うつにつながりやすく、周囲のサポートが必要です。

セラピストとして介入できるのはどんなこと?

ザッと書きましたが、産後は全身が変わります。
産褥期はそれくらい不安定な時期です。

ここを絶対に押さえているという前提で。
ここからはセラピストとしての視点を加えていきます!

  1. 会陰部の疼痛

  2. 帝王切開術後の疼痛

  3. 恥骨結合離開

  4. 腹直筋離開

  5. 授乳や沐浴などの動作指導

この辺りには我々セラピストも介入できると考えています!


1.会陰部の疼痛

出産時に事前に会陰を切開する「会陰切開」
出産時に損傷する「会陰裂傷」
によって縫合している方が多いです。

産後、ベッドや椅子に座るのが痛くて立って食事をとった。なんてエピソードはママにとって結構あるあるです(笑)

産後は体幹機能が低下しやすいのに加え
      ↓
会陰部の痛みで座位姿勢が保てず
      ↓
その姿勢で授乳や抱っこを行い
      ↓
腰痛などのマイナートラブルにつながる

という悪循環に陥りやすいと感じています。
なので産後早期からセラピストの介入があるといいのになぁと思うのです。

ちなみに。
産後の座位には円座クッションがマストですが
円座クッションを使いまくった故のイテテな
エピソードを以前noteに書いたので
お時間のある時に読んでみてください^^


2.帝王切開術後の疼痛

こここそセラピストの本領発揮ですよね。

腹部術後の離床と基本同じで
寝返り→起き上がり→立ち上がり→歩行
の動作指導で介入できますよね!

ちなみに昨日、助産師さんがわかりやすいイラストをTwitterに載せてくださっていたのでシェアします✦ฺ


3.恥骨結合離開

恥骨結合距離は、通常2~3mmですが
分娩時には赤ちゃんが通過するため開き、
分娩直後には7~8mm
と離開します。
この開きは数日で元に戻ります。

分娩の進み方によって急激な離開が起こったり
小柄な母体に対し胎児が巨大であったりすると
恥骨結合の間にある繊維軟骨(骨間靭帯)が損傷してしまい
恥骨結合距離が12mm以上に大きく離開します。

これを恥骨結合離開といいます。

寝返りや起き上がり、歩行などの動作時に
恥骨部の激痛が出産直後〜3日ほど起こります。
治療方法は、鎮痛剤の内服+安静。
恥骨結合距離は、ほぼ全例で1ヶ月で元の距離に戻り2~3ヶ月で安定するとされています。

恥骨痛の評価や介入方法については
こちらのnoteに詳しくまとめています!


4.腹直筋離開

腹直筋が白線上で左右に離開した状態。
「白線上で左右の腹直筋が2横指以上離れている」場合に
腹直筋離開であると定義されます。

妊娠中にお腹が大きくなって、腹直筋が
大きく引き伸ばされることで起こるとされていますが
分娩後にも53%で継続するというデータもあります。

腹直筋離開そのものが悪ではなく、
腹直筋離開によって体幹機能が低下してしまった状態
に問題があるので、ここの評価や考え方が重要です。

評価方法、介入方法については
こちらのnoteでまとめています。


5.授乳や沐浴などの動作指導

産後は体幹機能の低下が起こります。
それに加え、会陰や恥骨の痛みなどが加わり
より安定した姿勢保持ができにくくなります。

また、赤ちゃんは首が座っていないので
授乳、抱っこ、沐浴。どれをとっても
手でしっかり赤ちゃんを支えてあげなければなりません。

産褥期には積極的にエクササイズを行うよりも
母体の回復を最優先させることが大切です。

なので、セラピストが「体に負担の少ない動作指導」
を行えることで産後の2次的な疼痛から
お母さんたちを守れるのではないかと考えています。

手首に負担の少ない育児動作は
こちらのnoteにまとめています。


産褥期にできるエクササイズ


【大前提】
最初に書いた通り、産褥期には全身の変化がおきます。
エクササイズよりも母体の回復が最優先です。
この時期は、「出産で負荷のかかった部分」を
酷使させず、守ることを大切にしていきます。

1.足関節の底背屈運動

背臥位でできます。まずはここから。
足関節を底背屈させて血栓症、浮腫の予防を。

2.呼吸を深める

背臥位膝立て位で。
まずは肋骨を広げ胸にたくさん空気を吸い込む。
吐くときは楽に。強く吐かない。

妊娠中は子宮が大きくなり横隔膜の動きも
肋骨の動きも制限されやすく浅呼吸になりがち。

骨盤底に負荷をかけないように呼気は優しく。

徐々に、胸式→腹式呼吸へ。

3.肩甲骨の運動

抱っこや授乳で肩甲帯への疲労が増します。
肩甲骨を大きく動かしたり、
背骨を痛みのない範囲で動かしていきます。

4.骨盤底筋へ意識を向ける

出産で会陰切開・裂傷をしており
痛みのある方はなかなか難しい方も多いのですが
出産で骨盤底はダメージを負い脆弱化した状態。

骨盤底筋群エクササイズをする!!!!!
というよりは、
骨盤底筋に意識を向けて(軽く収縮させて)
起き上がりや立ち上がりなどで腹圧がかかる時に
骨盤底を守ってあげるイメージです。

1ヶ月後くらいには会陰部の疼痛が消失している
場合がほとんどですので、そこからエクササイズを
開始していく流れでOKです。


こちらの動画でご紹介しています。


産院で産褥体操を提示されているならば
それを行う + 身体を守る工夫を。

この時期に一番大事なのは、
産後の体に負担をかけない動作の獲得です。



今日もここまでお読みくださりありがとうございました✦ฺ
この記事をいいなと思ってくださった方は
『スキ』を押していただけるととっても嬉しいです!
よろしくお願いします❤︎


ではまた来週お会いしましょう♡ʾʾ

ライター:徳嶋美希

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理学療法士。整形外科クリニックで産前産後のママのリハビリをしています!体は硬いし運動は苦手な私だからこそ「本当に必要な運動を必要なだけ」お届けしていきます。「すべての女性が産後のからだケアを受けられる世の中に」をスローガンに掲げ正しい情報でママの体を守るために活動しています。YouTube10万回再生超。妊娠出産で変化した体を守り正しく整える方法をお伝えします!

わたしについてさらに詳しく知りたい方は
こちらにまとめています。



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