2023年01月01日~2023年2月中にポストしたお気に入りツイート 3 20世紀の空の色 2024年8月21日 10:22 ヴェネツィアで制作されたビザンチンの『黙示録』は西方のそれとは随分異なる。西方で人々を騙して崇拝される反キリストについて、その誕生、皇帝として即位する場面が詳しく描かれる。硫黄と火によって滅ぼされたソドムの都は海に呑まれた荒廃した都市だ。キリストの復活、最後の審判の場面もある。 pic.twitter.com/xfgh2Vg3ws— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 7, 2023 街を歩いていると、建物の壁いっぱいに絵が描いてあって、驚かされる。かなり巨大な絵であり、また技術も確か。一番古い絵は二番目の写真だ。ロシア革命の時期だから百年は経っている。そんな中で公園に向かった壁の一角に青い蝶(モルフォ蝶?)が描かれていて、どこか心が和む風景だった。 pic.twitter.com/JDnSBOv3yk— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 8, 2023 ミラノ大聖堂は世界最大級のゴシック建築と言われるが1965年の完成までに6世紀もかかり、ダ・ヴィンチやルネサンス様式の完成者ブラマンテ等の芸術家も携わったので果たして完全なゴシックか? 135本の尖塔が聳え、聖人像が立ち並ぶ様は確かにゴシック風。ルネサンスとネオ・ゴシックの中間ではないか? pic.twitter.com/DkI21PEFHN— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 10, 2023 祭壇の前に置かれる衝立風の宗教画(彫刻)を見るのは楽しい。2連画や3連画もあるが大規模なものは数十枚のパネルが並べられ壮大な物語を読むように、聖人、天使の関連を知る。2番目は聖母子が中心だ。キリスト降誕や聖母戴冠のパネルもある。3番目は聖ジョージ伝説の祭壇画。中央に有名なドラゴン退治。 pic.twitter.com/sLKQI3GY0K— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 5, 2023 1744年ペテルブルグに作られた帝国磁器工場の製品は最初マイセンや中国磁器と似ていた。やがてセーブル焼き工場等から職人を呼んで次第にヴァラエティに富んだ作品を制作。ロシアの伝統を取り入れたりアバンギャルドやソ連のデザインにも対応。博物館にも売店にも最良の技術、多様性に満ちた作品が並ぶ pic.twitter.com/UWHbzuTSb9— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 6, 2023 夜の色。プラハの夜は色彩のヴァリエーションに富んでいる。人気のないユダヤ人地域の一角。ガス燈のみで照明され窓には明かりがない。ゴースト・ツアーに最適。華やかな地域の教会は金色にライトアップされ、プラハ城内の聖ヴィート大聖堂も黄金のライトアップに最後の審判のモザイクを輝かせている。 pic.twitter.com/3lKjbEQwR8— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 4, 2023 キエフがキエフだった頃。ウクライナの伝統的な民族的イメージ/ウクライナの大天使ミカエル。イコノスタシスの装飾も天使の姿もロシアとは違う/キエフの高級マンション/キエフの古い中級マンション。これら集合住宅は雑然としている。ロシアと同様トラム等の電源は電線から。当然街の美観は損なわれる pic.twitter.com/WCwCzYxlp2— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 2, 2023 写本の中の兎はマージンやページ下にユーモラスに描かれている。兎は勇ましく人間より強く大きく犬のご主人でありハイブリッド・クリーチャーを馬に仕立てて槍試合に臨む。ところが敵方の犬が兎を馬として使っているのを見た時の驚愕ぶり。本当は弱く臆病な動物、兎のヒーロー姿に誰もが吹き出すのだ。 pic.twitter.com/ESGxu525gD— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 3, 2023 貝はそれだけで絵になるものもあるが、バロック時代の王侯貴族の中には庭園だけでなく宮殿内に人工の洞窟(グロット)を作らせる者もいた。壁や天井を天文学的数字の貝で覆ってグロテスクな生物や洒落た模様を出現させた。アルメニアの映画作家のパラジャーノフは貝の形を利用した花々で天使を飾った。 pic.twitter.com/IrftLRkuxP— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 9, 2023 #NewYearsEveイギリスの今は使われていない暖炉の集合煙突がショボい改装もされないまま残っている光景には何とも風情がある。18世紀のタウンハウスの、大学の、ロンドン・ヴィクトリア駅の屋根に、夕暮れのエディンバラ目抜き通りで影になってもそれと分る煙突からもイギリスの香りがするのである。 pic.twitter.com/pMYRm1wtou— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) December 31, 2022 One female writer who lived most of 19th century wrote '' They spoiled all dream of medieval, its winding path, nostalgic evening scene'' https://t.co/MwRi8yVbCp— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 12, 2023 トレドとセルバンテスの生まれた町アルカナ・デ・エナーレスの真夏の耐えがたい猛暑。トレドは曲がりくねった細道の頭上に容赦ない陽光を遮るための布が走っているが、あまり効果はないように感じた。セルバンテスの町は午後になると町から人の姿が消えている。病院の中庭の光を遮る布。シエスタの時間 pic.twitter.com/jIRabRsoBU— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 19, 2023 中世ゴシックのガーゴイルみたいなグロテスクでもあり可笑しくもある顔が雨樋を飾っている。時代はヨーロッパでいうルネサンス、何でも独自な英国ではチューダー朝と呼んでいる。面白いのはコンチネンタル(イギリスから見た大陸のこと)とは一線を画しつつ、古い伝統は頑なに引き継いでゆく英国の姿勢。 pic.twitter.com/D7gcTSKtaa— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 20, 2023 『ゲームに関する対話』は告発者と悔悛者との議論から成る。悔悛者はカードや骰子を乱用したことを告白し正当化も試みる。告発者はギャンブルに対する長い批判で反論。人間の最大の悪徳を明らかにし、偽教師、特に聖職者を非難する。怒りと貪欲、ゲームは慎重さの反対の悪徳である狂気の領域だと。 pic.twitter.com/Dfp7bcKPzO— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 15, 2023 墓地、髑髏・骸骨、グロテスク絵画彫刻、ホルマリン漬けの病理学的臓器や奇形児。どれも死と関係した暗いイメージがあるが結構好きな人も多い。私は墓地と髑髏が取分け好きなのだが、髑髏に関しては究極のイケメンを求め、墓地ではハンサムな墓にうっとりしてしまいます。4つの墓やその内部を19c風に。 pic.twitter.com/hYzea7ukb8— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 21, 2023 アバディーンシャー。長距離バスに乗って辿り着いたこの城の嘗ての城主はよほど薔薇と迷路がお好きだったのか。城の内部を見たあと庭園に出ると最初から迷路を感じさせる雰囲気。塀にもバラが咲いている。小人の国だったら抜けるのが大変な迷路だが植え込みが迷路になって薔薇の叢生を閉じ込めている。 pic.twitter.com/yXiacJFfez— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 17, 2023 以前ギョーム・ド・ディギュルヴィルの魂の巡礼について書いた。死後の魂の巡礼だ。そこでは魂の重さが量られ天国行きか地獄行きか決まる。今度は同じ作家の「人生の巡礼」について。巡礼するのは人間の心だ。擬人化された罪たちは巡礼者の心を圧倒する。彼は悪い誘惑には打ち勝たなければならない。 pic.twitter.com/b4mTX1SGip— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 12, 2023 ナポレオンⅢ世はオスマンに命令してパリの中世の街を整然かつ広々とした街に改造した。スペインのトレドやバルセロナのゴシック地域には中世の街並が今も残っていて19世紀前半のパリを想像できる。通りは狭くバルコニーの外に干してある洗濯物も触れ合いそう。頭上のアーチ風の渡り廊下が中世らしい。 pic.twitter.com/z4PoBJdjag— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 16, 2023 9-10cの福音書には金銀宝石象牙浮彫を贅沢に使った煌びやかなブックカバーに包まれていた。普段からそうして使っているのではなくキリストの最後の晩餐を再現したエウカリストの秘跡の時などに祭壇に置かれる。象牙浮彫は聖母子像だったり磔刑図だったり。四隅に4福音書記者の象徴がある金属のカバーも pic.twitter.com/uVHyxr6bcX— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 14, 2023 センター・ピースは豪華な晩餐のテーブルの中央に置かれて人々の眼を楽しませた。王侯貴族は誰よりも奇想に富んだ作品を並べたり、それらが話題に上るのを喜んだ。驚異の部屋と同様、テーブルも人々を驚かせ、極めつけの料理やデザートに息を呑んだ。最後の写真は水差しだが驚異的なカメオの饗宴。 pic.twitter.com/1uKsV5Telo— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 11, 2023 ダリ劇場美術館を訪れて彼此10年。別棟があり、ダリ宝石美術館になっていた。それ程広くない薄暗い空間に見たのは一般のジュエリーとはかけ離れ燦然と輝く魔術。沢山の宝石を鏤めた額の一部が開閉する仕掛けの作品があり、中には人の顔に似た騙し絵がある。大きな透明の石はバッカスの顔らしきものに。 pic.twitter.com/5xZjsZGsLq— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 18, 2023 絵が美しい肉体だとしたらフレームはそれを引き立てる衣装である。絵もフレームも本当に傑作であれば、それぞれ独立していても芸術品だ。しばしばフレームだけは巨匠の彫刻のように凝っているのに中にはお粗末な絵が入っていて驚かされることがある。ここに挙げたフレームの中で私の大好物は四番目。 pic.twitter.com/fmavhUMtuq— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 13, 2023 2月2日はクリスマス・シーズンの終わりを告げるキャンドルマス(聖燭祭)。生後40日のイエスがエルサレムの神殿に連れて来られた日。この日にクリスマスの装飾を外し、クリスマスツリー等が燃やされる地域もあるがロシア等は古いオーナメントを大切に残し、次のクリスマスにも使う。 https://t.co/gVrcAtE9vn— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 2, 2023 あのクリスタル・パレスの出現から消滅までの歴史を知り、素晴らしい写真を見ることが出来る。ガラスと鉄で建てられた最初で最大の建築物。火事で儚くも永遠に姿を消してしまった幻に遠く眼を遣る。その実際のイメージを知りたかったらロンドン郊外のキューガーデンが最高。https://t.co/RwZtORljBs— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 22, 2023 アーティゾン美術館で「パリ・オペラ座 響き合う芸術の殿堂」を見たが余り心に響かず。ロシアでのバレエや舞踏会の衣装、雰囲気の展示は見せ方が日本を遥かに凌ぐ良いセンス。チケットや手紙の並べ方はまるでコラージュ。バレエ・リュスの展示からは華やかさが想像される。椅子はフォーキンの所有物。 pic.twitter.com/Y10tu2uI2w— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 1, 2023 手袋を探している。15c-17cのチューダー様式の時代の手袋が一番好みだけど、今時そんなものは見かけない。ひょっとすると奇抜好きなドルチェ&ガッバーナあたりが突然チューダー風を発表するかも知れない。最後の赤い手袋(thanks to @jdmccafferty)は司教が教皇のミサの時に使うもの。赤は祈りの色。 pic.twitter.com/95ccUgiNOc— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 31, 2023 昨日はヴィクトリア女王の命日(deathday)でした。上の2枚の写真は女王のMourning card(喪中カードに当る)です。3枚目の写真もモーニング・カードですが、4枚目のものはmemorial cardといい、葬儀のお報せと共に、故人の人生と他の人々の故人への想い出を綴った内容が書かれています。 pic.twitter.com/HfUhBj6gxg— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 23, 2023 ホリールード宮殿の庭園には20面体に日時計がついた造形的なオブジェがある。全てがこれだ。エディンバラやロンドン等の石造りの街の建物の屋根は眼を楽しませる精彩に富んだ彫刻や錬鉄製の繊細な飾りが載っている。屋上に室外機と衛星アンテナと給水塔ばかりが載っている街は海外ではまず見ない。 pic.twitter.com/sYiyaLMvWQ— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 26, 2023 オックスフォードには取分け1664 -1669に建てられたシェルドニアン劇場の頂の塔から都市を一望すると多くの屋根に尖塔が森のように立っているので、まるでゴシック都市のようだが建物の壁や扉、バルコニーの装飾までチューダー様式だ。コンチネンタル側ではルネサンスの時代。こちらも左右対称の造り。 pic.twitter.com/I9upHmyboL— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 25, 2023 余りにも凝りすぎていて極めて精緻、眼の遣りどころに困る程の装飾過剰、だがその破綻のない美に圧倒されることがある。ゴシックの小塔のようなものが青や緑の宝石を嵌め込まれ天井から無数に降りてくる。隙間なく装飾された寝室、黄金のチャペルに祀られる聖人。王冠のようなドームのある建物の外観。 pic.twitter.com/s0yUg55eMt— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 28, 2023 月に乗った女の起源はGetty Museumの黙示録の写本では第6のラッパの後、人々の3分の1が殺され街が破壊されたり。第7の喇叭が鳴ると、太陽を纏い、月に乗り星の冠を被った女性が現れた。彼女は処女マリアであり妊婦だ。子を産むと背後のドラゴンから護るために天使に託して去る。天使は神に子を渡した。 pic.twitter.com/r2DQLhlfMR— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 22, 2023 ネオ・ゴシック様式は1740年代に英国で出現、19世紀後半に頂点に達しビクトリアン・ ゴシックとも呼ばれる。この様式は尖ったアーチ、花のディテール、頂華、紋章モチーフ等中世のゴシックを取り入れたので本家の建築に迫るものも。中世のゴシックの写真を4枚。4枚目はヴェネツィアのドゥカーレ宮殿。 pic.twitter.com/K9VsCGST9B— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 29, 2023 様々な時代の写本を見てきたが結局1400年から1470年あたりの彩飾挿絵やマージン装飾画が一番奇想に富み個性があり迫力がある。ゴシックの写本も大好物だが人物の表情がやや硬く、少々ユーモアに欠ける。1600年代に近づく程マージン装飾も細長く描かれた人物も画一的である。1400年代初頭の挿絵を4点。 pic.twitter.com/OhzobKzB1w— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 27, 2023 パリのメトロでは3区にあるアール・ゼ・メティエ駅(工芸駅)が一番好きである。1904年10月19日に開通した駅は銅色に輝いている。何といっても楽しいのは、客船にあるような円窓が壁に設えてあり、中に様々な時代の技術の結晶のような模型が展示してあることである。 pic.twitter.com/OUmjU60tWK— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 24, 2023 『チューダー・パターン・ブック』は1530年頃のチューダーデザインの実用的指南書。最初の絵は林檎の木や乙女とユニコーン、次はオオヤマネコとトカゲと魚の頭を様式化した2つの装飾、3番目は人間の身体で描いたアルファベット。最後の絵はフランスの写本で、人の身体が実際にアヴェマリアと書いている pic.twitter.com/anvgMyx9PI— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) January 30, 2023 ワルシャワの現代美術館で撮った写真の一つを見たら無性にコラージュを作ってみたくなった。10年前にはコラージュや購入した人形の顔とかちょっとしたアンティークの尼さん人形を使って、デコパージュみたいなものを作って撮影したこともあった。最近は何も作らないなあ。写本を見ているほうが面白い。 pic.twitter.com/asUgY5B1hL— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 11, 2023 アウグスティヌスの『神の国』の写本で15世紀中庸の素晴らしい力量の感じられる彩飾挿絵を4枚ほど。最初にアウグスティヌスは世界の創造時の神の国と堕天使による地の国の起源を説いた。次にアダムの原罪、人間の罪とその刑罰として与えられる死について。次は最後の審判と黙示録。最後は永遠の刑罰。 pic.twitter.com/2vTq4UkDRt— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 2, 2023 最後の審判では永遠の地獄行きが決定する者と煉獄に送られ苦しみ悶える者たちがいる。地上ではオフィス・オブ・ザ・デッドが祈られ、死者の日や死んだばかりの人の魂の休息が求められる。すると煉獄で苦痛を味わっていた魂が慰められ、やがて解放されることになる。更なる努力で天国行きも夢ではない。 pic.twitter.com/hyhvnYEpsH— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 11, 2023 『デカメロン』を書いたボッカチオは高貴な女たち、高名な男と女達等の列伝シリーズも書いている。その中で『高貴な男女の運命』は功績のあった男女の列伝ではなく古代の戦争や有名な事件に取材している。伝説の女王ディードーの自殺、ローマ執政官の拷問死、王の暗殺、ペルシャ戦争のペルシャ人捕虜。 pic.twitter.com/NVYEeCGWhp— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 9, 2023 緑の夜にノスタルジアを感じる。人気のないホーム、車内には人影もない。この寝台車は深夜に発つのだ。コンパートメントで見知らぬ人と向かいの寝台で忽ち眠りに就く。早朝に車内レストランで軽い朝食。窓の外はまだ空が最も暗い紺色に塗りつぶされている夜明け前。突然、光の洪水が窓の外に溢れくる。 pic.twitter.com/mJQUu4ROHA— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 5, 2023 中世の埋葬 神父が聖水で死者を最後に祝福している間に黒い十字架で装飾された柩が墓に降ろされる。しかしながら中世には殆どの人は柩に埋葬されず、白布に包まれただけで地面に置かれる。また墓は永久の休息の地ではない。死者の骨が腐敗した肉体から離れるまでの一時的な休息の場所に過ぎない。 pic.twitter.com/LX7JFwOhFk— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 6, 2023 ヴィクトリアン様式の建築をはっきりと定義できるだろうか。実はヴィクトリア朝には決まった様式はない。その前の時代の様式、例えばゴシック様式とか古典主義様式、イタリア風の建築がネオ・ゴシック様式等の形で復興され混ざり合って、あらゆる過去の様式が一堂に集まった19世紀の建築の総称なのだ。 pic.twitter.com/YaDbSSqWYd— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 10, 2023 バルトロメ・ベルメホは大天使ミカエルに退治された悪魔を愛嬌たっぷり漫画的に描いている。悪魔は悍ましい姿にも美しい姿にも描かれるが絵画や写本の悪魔には耽美を超えた魅力がある。ピーテル・ブリューゲルの叛乱天使の墜落には悪魔も混ざっているが右上にいる悪魔が可愛い。ボスの絵の右下の悪魔。 pic.twitter.com/rVdNSTzKBa— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 7, 2023 教会にあるような壮麗なものでなくても、家のどこかの窓がステンドグラスになっていたり、小さなステンドグラスが嵌め込まれているだけで世界が変わる気がする。光はステンドグラスの部分を濾して入り幻想的な影を落として、時間とともに移ろう。強烈な青のステンドグラス窓があれば、そこは青の間に。 pic.twitter.com/Lb3IVtJW1U— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 4, 2023 ルイ14世の寝台は恰も王の睡眠劇場。王宮を訪れた貴族は誰でも柵の向こうの王の寝姿、眼を覚まして朝食を供してもらったりする様を観劇する如く楽しむ。ロココになると個室の観念が芽生え王侯は誰にも見られず眠る。壁に開けられた窪みにある寝台。カーテンで周囲を覆うチューダー式のベッドの四阿感。 pic.twitter.com/wtZO8PY5nh— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 3, 2023 ネオ・ゴシック最初の写真のみが中世のゴシック。柱とリブ・ヴォールトが天井の重みを支えている。18世紀後半~19世紀に興ったネオ・ゴシック建築はゴシック様式を取り入れているので見かけ上は似ているが別物だ。ネオ・ゴシックのリブ・ヴォールトは最早天井を支えてはおらず単なる装飾に過ぎない。 pic.twitter.com/ZHiZBEesFU— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 8, 2023 1250年や1000年頃の写本には手描きの背景はなく金箔を贅沢に貼っている。王侯貴族のみが特権的に閲覧し表紙には宝石と金からなる宝物風装丁が施されている。一般に時代が下るに連れ金の割合は減ってゆき代わりに巧みなマージン装飾で埋められる。最後の1540年の写本の頁には1gの金も使われていない。 pic.twitter.com/OESALIEBUs— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 14, 2023 最近、渋谷には硝子張りの高層ビルが次々と建ちどれもが硝子をスクリーンにして次々と広告を垂れ流している。目を閉じても強い光の残像が四方から氾濫する。宣伝カーはホストクラブの宣伝、キャバ嬢の募集広告、どれも耳をつんざく轟音の音楽付き。アジアの後進国日本は静寂と適度な暗さと無縁らしい。 pic.twitter.com/wXveRg4kVW— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 13, 2023 スペインのレオンには建築様式の歴史を担う優雅な大聖堂や教会がある。まずはアーチ型のヴォールトだけあってリブのない回廊。ロマネスクの名残だ。ゴシックのリブ・ヴォールトはリブが網目状だったり個性的な装飾を施しリブの間の薄い石のパネルに強度も加える。高く薄い壁と大きな窓を作れるのだ。 pic.twitter.com/G0R2A1j6eb— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 17, 2023 ベルイマン監督の'第七の封印'は世界の終末に向かう黙示録。十字軍から居城への帰還中、騎士は死神と遭遇、チェスで負けたら死ぬことに。騎士は負け、妻や使用人らと身分を超えて踊る如く死に向かう。死の舞踏だ。タルコフスキー監督の『ストーカー』では子羊が第七の封印を解くと世界は終末の沈黙に。 pic.twitter.com/6Lmnmf3i0q— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 12, 2023 写本で大人気のアレクサンダー物語。Bodleian Libraryのゴシック挿絵が最高。どの写本も自由に’物語’を作る。Bodleianで印象的だったのはアレクサンダー達は天国に辿り着くが貴方は義人ではないと門は閉ざされ、代わりに眼球を渡された。一行の全財宝より重い眼球。砂をかけて曇らせると重さが均衡に。 pic.twitter.com/Je9onmDiu2— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 16, 2023 華やかな階段を時代順に。まずオックスフォード大学のチューダー様式の四角い階段。次は冬宮(エルミタージュ美術館)のバロック階段。次のルミャンツァフ邸はギリシアテイストの新古典派。最後は20世紀の芸術様式キュービズムの階段のある黒い聖母の家。キュービズム博物館になっているが建物自体は古い pic.twitter.com/P3cKO00KJg— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 18, 2023 アポカリプス(ヨハネの黙示録)は今も解明されていない多くの神秘と謎に満ちた、世の終わりを告げる書。木版画に彩飾された15世紀末の漫画風写本の連載を試みることにした。 ヨハネが総督に呼ばれる。エーゲ海南部のパトモス島で黙示録を書くようにと。 天使に神の御前に導かれヨハネはひれ伏した。 pic.twitter.com/3FWQHZ20wD— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 19, 2023 天に現れた大きな前兆。太陽を纏い月を足元に頭には12の星の冠をかぶった女性だ。カトリック教会では神の母たる聖母マリアであると考えられている。星の如き王冠は彼女が天と地の女王であること、その多くの恵みを象徴する。尤も聖母子像のマリアがそのような王冠をかぶっている姿には出会っていない。 pic.twitter.com/Rml4xgufaz— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 22, 2023 最初にフランス・ルネサンス様式の代表シャンボール城の屋根。ルネサンス様式の屋根は本来、彫刻された柱、装飾的な煙突、円錐形の屋根、沢山の小塔が集まって複雑な寄せ屋根となっている。イギリスの同じ時代、ゴシックとチューダー様式の混ざったケンブリッジにはルネサンス風の屋根が多く見られる。 pic.twitter.com/A6eQ4yduJh— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 20, 2023 1680-1690年に制作された机。ケンジントン宮殿のメアリー2世の間にもよく似た机があった。女王はイングランド・スコットランド・アイルランドを夫のウィリアム3世と共同統治しており、家具や装飾は後期ジャコビアン様式である。テーブルの脚も特徴的。2人の共同統治は1689-1694年で正に様式と合致する pic.twitter.com/Ia7lqU25qZ— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 24, 2023 黙示録②神の携えた7巻の巻物の封印を神の子羊が4巻まで開けると馬に乗った4騎士が召喚。白馬の騎士は征服者の印である王冠を与えられ地上に疫病を齎す。赤い馬の騎士は剣を持ち戦争、闘争の火をつける。黒馬の騎士は食料商人、秤を持ち飢饉を齎す。蒼白の馬に乗った騎士は死神を伴い地上に死を齎す pic.twitter.com/FtXKfTFIf7— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 21, 2023 黙示録③5番目の封印が解かれると殉教者達の魂が現れる。6番目の封印が解かれると大地震が起こり建物は倒壊し星々が落ちてくる。地球の四隅に4天使が立ち風を制す。祝福された多数の人々が神を賛美する。7番目の封印が解かれた時、天使たちは一斉に喇叭を鳴らし、1天使が黄金の吊り香炉を携え祭壇に。 pic.twitter.com/KA82OZpWyQ— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 23, 2023 黙示録④祭壇の香炉から天使が火を奪って地上に投げる。山が火を噴いて燃え、海に倒れる。天使が中空を悲しげに叫び飛ぶ。星が天から地上に落ちてきて、底知れぬ穴の入口を開く鍵が与えられる。穴が開かれると煙が立ち昇り、人間の顔をした災害を齎すイナゴらとその王、地獄の天使アバドンが現れる。 pic.twitter.com/HYFVgXwnxT— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 25, 2023 黙示録⑤ヨハネは食べる本(巻物の内容を知る使命のこと)と神殿を測るための杖を受け取る。2人の目撃者。ユーフラテス川から解き放たれた天使達は人間の3分の1を殺す。天から強大な天使が降り7つの雷鳴が轟く。反キリストが証人達に死刑を宣告し信者に斬首を命ず。信者らに金を配るがその力は破壊さる pic.twitter.com/MrUSAtQSMq— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) February 27, 2023 黙示録⑥24人の長老が神の前に跪拝する。天にある神の聖所が開かれ契約の箱が見える。太陽を纏い足の下に月を踏み頭に12の星の冠を被った子を宿した女の幻。産まれる子を食い尽くそうと構える赤い竜。天使たちが竜と戦い子は神の手に。天ではミカエルたちが竜と戦いサタンやその僕を地に投げ落とす。 pic.twitter.com/YI5rVt75N2— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) March 1, 2023 黙示録⑦女性には鷲の翼が与えられるが竜は女の背後から洪水のような水を吐き出す。大地が水を吸い込み女を助けた。ヨハネは海から10本の角と7つの頭を持つ獣が現れるのを見た。頭の10の冠には神を汚す名が。獣は致命傷を負っていたが回復したので人類は竜を崇拝した。竜は聖徒に戦いを挑み勝利する pic.twitter.com/qF7kTz7mKA— 20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века (@pourichkevitch) March 3, 2023 ダウンロード copy #Twitter #天使 #ゴシック #写本 #様式 #NewYearsEve 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート