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ども!shokoです(*^^*)

 私を縛り付けている縄には『品行方正』と書いてある。
 親や教師、過去の偉人、尊敬するあの人この人…様々な人から感じ取った果てに、私が創り上げた好みの人間像だ。
 正しくてきちんとしていて、なんだかキラキラしているじゃん。黒よりは白、カーブよりはストレートが好きなんだもん。
 幼い頃からませていた私は、早くからそんな事を考えるのが好きだった。

 だから一生懸命勉強した。クラスで1番の成績をとると、先生が名前を発表してくれる。そう、そこが私にとってのモチベーションだ。
 スポーツに音楽、何にでも全力投球だ。本気でやれば神様が味方してくれるのか、ただ、ラッキーが重なったのか、小、中学生の頃の私は毎日夢を叶えていた。ユーミンの『やさしさに包まれたなら』の歌詞そのものだった。
 
 やりたかった放送委員、吹奏楽部。花形の鼓笛隊のドラマー。読書感想文が大阪府内で2位の賞を受賞。そして生徒会の選挙に当選し生徒会書記に。
そして初恋の吹奏楽部の部長との交換日記(笑)。

 私はなりたい自分通りの自分に酔いしれて、いつの間にかナルシストになっていたのかもしれない。
神様は心の醜い人間にはお仕置きを与える。

 中学2年生の時、クラスで1番ヤンチャで目立っていたY子と仲が良かった。ある日彼女が屋上で早弁をした事を、ちょっと得意げに私に話してくれた。
「誰にも内緒だよ。」と言った彼女は、少し悪ぶってみたかっただけなんだろう。 
 私は親友のN子に、軽い気持ちでその事を話した。「誰にも内緒だよ。」と。

 ところが次の日、学校に行くとY子の様子がおかしい。そう、クラス中、いや、学年中に早弁したことが噂になっていたからだ。
 その日から私はクラスの大半の女子から、無視され仲間外れにされた。今でいういじめが始まった。

つづく


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