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覗きたいIISIAの世界 〜不可逆な、インテリジェンスワールドへの道〜


「情報リテラシー」。

研究所でインターンを始めてから、この言葉について考えるようになりました。


初めは漠然と、情報量が爆発的に増えた現代デジタル社会で「ネット情報を賢く収集する方法を知ること」または「デマ情報と本当の情報を見極める能力のこと」なのだろうと考えていました。しかし、それでもモヤモヤは消えませんでした。そんなに簡単な話でもないだろうと。


今年の1月25日、初めて研究所の講演会のお手伝いに参加した時、短い時間ながらも原田武夫代表の話を少し「覗き聞き」していました。「私たちの研究所はずっとこう言ってきました、オリンピックは開催されないと」え、本当か?と素直に思ってしまった自分。そして引き続き耳を澄ますと「これから地球から水がなくなります。私たちが今飲んでいる水が『水』ではなくなるのです。みなさん知っていましたか」また耳を疑った自分。またも大胆な「発想」に愕然としました。


しかし、研究所の謎はここまでではない。「Pax Japonica」も私にとって不可解な言葉でした。近年の「中国大国化」はいかにも「Pax Sinica」の「復活」を想像させる勢いを見せています。反対に、日本は少子高齢化などがもたらす数々の社会問題に陥っていて、イノベーションについても、ペーパーレス化にしても先進国としては進んでおらず、生活面の不便が多いと感じています。日本の世界でのプレゼンスは落ちている、そんなイメージがまず先行していました。それなのに、代表が言い続けるこのマジックワード。
この研究所には、何かがある…。


好奇心に囚われて、私は代表の英語著書「Pax Japonica」を読んでみることにしました。代表とインターン生との会食で興味深い話を聞き、初めてインテリジェンス関連の本も読んでみて、少しずつではありますが、研究所が語るストーリーの前提を探る作業に、気付いた時にはすっかりハマっている自分がいました。


情報は「操作」されている。そして情報は発信者の「意図」がある。それを意識し始めると、世界は全く違う様子を見せてきます。その 「逆張り」を貫通して、論理でストーリーの全体を探していく。一回その道には入れば入るほど、もう元の世界には戻れない…。


そして、一番重要なのは、正しい情報を見極めた後、リスク回避に役立つ「シナリオ」を提示すること。要するに、未来にどんな「戦略」が立てられるか、もっと広い「鳥瞰図」とその向こうを描かなくてはいけません。初めて知るインテリジェンスの世界は、いかにも人をワクワクさせるチャレンジングなものでした。


今年の5月から研究所の会員情報サービスDaily Reportの執筆補助を、OSINT(Open-source Intelligence)の手法、フレームワークを用いて実践し始めました。

https://fas.org/irp/doddir/army/atp2-22-9.pdf

まだインテリジェンスのドアを叩いてみようとしているだけの自分ですが、 自分の成長の可能性に投資をしてくださった代表と、研究所の所員の皆様への感謝を込めて、どんどん「Comfort zone」から抜け出して、自分を鍛えたいと思う次第です。


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